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序章:死神先生と死学の時間

さあ、授業を始めようか 1

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世の中が2100年代に入り、学校の授業は大きく様変わりした。

中でも必須科目に死学が加わったのが大きい。

死学とは死生観学習授業の略称である。
2000年代までにあった道徳の授業の代わりと言えなくもない。


若い年代の自殺者の増加、高齢者の増加、死を拒み、不死を得ようとする思想を持った宗教団体の増加。

それらを重く見た政府が学校授業で死生観についてしっかり学ばせ、世界の人口を一定する策を講じた。


その結果、死生観学習授業なるものを幼児期から成人するまで必須科目とすることを決めた。

そんなことで自殺者が減るとか、高齢者の行き過ぎた寿命が縮まるとか、胡散臭い不死を唱える宗教団体が減るとかそんなわけがない。


幼児期から死について教えなければならいという行き過ぎた政策に反対する者は当然、多かった。

生まれてきた新たな命に3年ほどしてから死について教えなければならないわけだから当然と言えば当然である。
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