15 / 35
第十五話 神様達の転職事情 2
しおりを挟む
―― まさかの当事者神様の登場とか! ――
パソコンの神様は、逃げるように姿を消してしまった。
―― あ、なんでそこで逃げますか、神様! ――
―― それはお前さんの仕事なのじゃ~まかせたぞーい ――
―― 薄情者ーー!! ――
こういう時こそ、そばにいてほしいのに!
「今回が初めてのご利用ということなのですが、それまではどうされていたんですか?」
神様の世界にも、いわゆるプータローというのは存在する。しかし目の前の神様は、品の良い和装のおじいちゃんで、とてもそうだったとは思えなかった。
「金物屋の一家が、よそで商売をすることになりましてね。そちらに一緒についていったのですよ。それが今年になって、主が高齢を理由に店をたたむことになりましてね」
「なるほど。ちなみにやはり、金物屋さんだったんですか?」
「まあ似たような感じです。あの一家の元にずっといたい気もやまやまなんですが、私、元から商売の神なのでね。今のままではいかんだろうと、新しい行き先を探すことにしたんですよ」
プータローというより、むしろ働き者の神様のようだ。
「そうだったんですか。あのー……本当に商店街のドラッグストアはダメなんですか? 神様のなり手がいなくて、困っているわけなんですが」
「薬屋の神は、どこへいったんですか?」
「商店街の近くにある、処方箋をだす薬局に行ってしまったみたいです」
「やれやれ、なにをやっているんだか。守る場所の優先度が違うだろうに」
元金物屋の神様は、やれやれとため息をついた。
「昔からそうなんですよ。あそこの一家と同じで、やつも落ち着きがなくてね。そんな性格の者同士のせいか、なんでもかんでも新しいものに手を出しては、あっという間に飽きてほっぽりだすんです。やつが優秀なせいか、借金まみれで一家離散ということには、ならずにすんでいるようですけどね」
神様の口調が、暗いものからちょっとトゲのある口調に変わった。だけど落ち込んだままより、まだこっちのほうが良いかもしれない。聞くこっちとしては、それなりに忍耐が必要になりそうだが。
「そんなに仲が悪いんですか? そういえば人同士も犬猿の仲ってあるんですが……」
「犬と猿というか馬が合わないというか……」
「なにか理由があるんですよね?」
神様は天井に視線を向けた。どうやら神様からしたら、ひどくくだらない理由のようだ。
「ずいぶん昔の話ですよ。両家の娘が、同じ男に惚れましてね。娘二人は男をはさんで、激しい恋のさや当てをくりひろげたんです。しかし残念なことに、当の男は違う家の娘と一緒になったのですよ。それからですかねえ、両家の仲が険悪になったのは」
「ちなみに、どれぐらい昔の話なんでしょう?」
「まだチョンマゲをしている人たちが、めずらしくない頃ですよ」
今は人間が宇宙に行く時代。昭和ですら昔と言われるのに、ちょんまげといえば江戸時代。私達にとっては、はるか彼方の時代だ。
―― うっわー……根が深すぎる ――
なかなか歴史のある犬猿の仲だ。さすがにこれは、一日二日でどうにかなる問題とは思えない。
「神様同士、なんとかしようって話には、ならなかったんですか?」
「私達、縁結びではなく商売の神ですからねえ……」
そしてその両家のいざこざが、その家にいた神様達にまで、影響をおよぼしてしまったということらしい。神様と人間、どちらが恐ろしいのか、わからなくなってきた。
「人はともかく、神様同士は仲直りしたいと思わないんですか?」
「あまりにも昔の話なのでねえ。いまさらって気がするんですよ。だからドラッグストアの神の話は、私は聞かなかったことにしてくださいな」
「いやー、でも、せっかく地元にいた神様なんですから、そこは他の神様を助けると思ってですねえ……」
本人の意思は別として、せっかく適任な神様が現われたというのに、ここで逃してしまってはもったいない。少しだけでも話を聞いてもらいたいという、藁にもすがる気持ちで食い下がった。
「いやいや。薬屋の神も、私には助けられたくないでしょ」
だが元金物屋の神様の返事はそっけない。早々に姿を消して立ち去らないのは、きっとこの神様の優しさなんだろう。
「神様責任者さんと話だけでもしていただけませんか? 私には過去の神様達の御近所事情まではわかりかねるので」
「まあ、そちらさんがどうしてもと言うなら、話ぐらいは聞いてもかまいませんけどねえ」
乗り気ではない様子だが、それでも話だけは聞いてくれそうだ。そのかわり「薬屋は絶対に呼ばないこと」という条件が出されたが。
「じゃあ、今から神様責任者の神様に、電話してみますね」
神様の気が変わらないうちにと、そう言って急いで電話に手をのばした。
+++
「あーらー! 本当に久しぶりだわねえ! 元気にしてたー?」
電話を切って数秒後、オバチャン神様が事務所にやってきた。このショートカットできる神様の能力は、人間の私達にとって非常にうらやましい能力だ。
「あらま、ちょっと老けた?」
さっさと隣のイスに落ち着くと、元金物屋の神様の顔をのぞきこむ。
「そんなことはないでしょう、神に年月は関係ないですから。しかしあなたこそ、ずいぶんと見た目が派手になりましたね。ちょっとハデすぎやしませんか?」
「ま、あんたは昔っから、若年寄りみたいだったものね! 今は、神様だっておしゃれをする時代なのよー! 東京から来る、テレビ局の神様を見たら、あんた、腰をぬかすわよ!」
オバチャン神様は、元金物屋の神様の背中をバンバンと叩いた。
―― やっぱりオバチャン神様は強烈だ…… ――
「それでー? ドラッグストアの神になってくれるの? 私達としても、昔から知ってる顔のほうが、話が早くて助かるんだけど!」
「どうしていきなりそんな話に。私はこちらのかたに言われて、話だけは聞きましょうってお答えしただけですよ」
神様の指が私に向けられる。オバチャン神様は私をみて親指をたてた。
「いい判断よ、あなた! よく連絡してくれたわ!」
「え、ああ、はい。でも、金物屋の神様にとっては、ご迷惑な話だったみたいですね、すみません……」
「そんなことはないわよー! 私はこの神のことはよく知ってるもの! こうやって話ができることを喜んでいるのよ! こんな顔をしていてもね!」
―― いやー……どう考えてもその顔、迷惑そうじゃないですか。眉間にシワがめっちゃよってますし! ――
「いい機会だもの、あんた達もそろそろ仲直りしたら? そもそもの原因になった娘達は、よそに嫁いでとっくに死んじゃってるんだから!」
「そういう問題じゃあないんですよ」
元金物屋の神様は、イヤそうな顔をする。
「まさかあんた、出ていく時に啖呵を切った爺さんに、義理立てしてるってわけ? もうヨボヨボで老いさき短いんでしょ? だったらかまわないじゃないの」
「私にだって矜持てものがあるんですよ」
「くっだらない。人間ふぜいのもめごとに巻き込まれて仲たがいしたままのほうが、よっぽど神の矜持にかかわるわよ! あら、ごめんなさいね、あなたの前で」
オバチャン神様は目の前に座っている「人間」の存在を思い出したようだ。
「いえ、お気になさらず……」
「このひと、連れてかえっても良いかしらね? 他の面々をまじえて話し合いたいし」
その言葉に、元金物屋の神様はギョッとした顔になる。もちろん私もだ。
「私はあそこに戻るつもりはありませんよ」
「戻れとは言ってないじゃないの。ここまで来ておいて、古い馴染みに顔を見せていかないなんて、そんな不義理、私が許さないわよ。いいわね?」
オバチャン神様が私を見た。
「神様がそれで良ければ。……あの、私にお手伝いすることはないですか?」
「あら心配しないでー! でも、ちょっと荒事になるかもしれないから、人間のあなたは来ないほうが無難ねー」
オバチャン神様のニコニコ笑顔に、スーッと背筋が冷たくなる。
「……あらごと」
「だいじょうぶよー、別に天変地異が起きるわけじゃないから! じゃ、ちょっとあんた、来なさい」
「いや、なんで私が」
高笑いするオバチャン神様の声を残し、二人の神様は姿を消した。
「本当にだいじょうぶなんですよね……?」
自分の席からこっちを見ていた榊さんと一宮さん、そしてドアの影からコッソリとのぞいていた課長に視線を向ける。だがなぜか、全員から視線をそらされてしまった。
パソコンの神様は、逃げるように姿を消してしまった。
―― あ、なんでそこで逃げますか、神様! ――
―― それはお前さんの仕事なのじゃ~まかせたぞーい ――
―― 薄情者ーー!! ――
こういう時こそ、そばにいてほしいのに!
「今回が初めてのご利用ということなのですが、それまではどうされていたんですか?」
神様の世界にも、いわゆるプータローというのは存在する。しかし目の前の神様は、品の良い和装のおじいちゃんで、とてもそうだったとは思えなかった。
「金物屋の一家が、よそで商売をすることになりましてね。そちらに一緒についていったのですよ。それが今年になって、主が高齢を理由に店をたたむことになりましてね」
「なるほど。ちなみにやはり、金物屋さんだったんですか?」
「まあ似たような感じです。あの一家の元にずっといたい気もやまやまなんですが、私、元から商売の神なのでね。今のままではいかんだろうと、新しい行き先を探すことにしたんですよ」
プータローというより、むしろ働き者の神様のようだ。
「そうだったんですか。あのー……本当に商店街のドラッグストアはダメなんですか? 神様のなり手がいなくて、困っているわけなんですが」
「薬屋の神は、どこへいったんですか?」
「商店街の近くにある、処方箋をだす薬局に行ってしまったみたいです」
「やれやれ、なにをやっているんだか。守る場所の優先度が違うだろうに」
元金物屋の神様は、やれやれとため息をついた。
「昔からそうなんですよ。あそこの一家と同じで、やつも落ち着きがなくてね。そんな性格の者同士のせいか、なんでもかんでも新しいものに手を出しては、あっという間に飽きてほっぽりだすんです。やつが優秀なせいか、借金まみれで一家離散ということには、ならずにすんでいるようですけどね」
神様の口調が、暗いものからちょっとトゲのある口調に変わった。だけど落ち込んだままより、まだこっちのほうが良いかもしれない。聞くこっちとしては、それなりに忍耐が必要になりそうだが。
「そんなに仲が悪いんですか? そういえば人同士も犬猿の仲ってあるんですが……」
「犬と猿というか馬が合わないというか……」
「なにか理由があるんですよね?」
神様は天井に視線を向けた。どうやら神様からしたら、ひどくくだらない理由のようだ。
「ずいぶん昔の話ですよ。両家の娘が、同じ男に惚れましてね。娘二人は男をはさんで、激しい恋のさや当てをくりひろげたんです。しかし残念なことに、当の男は違う家の娘と一緒になったのですよ。それからですかねえ、両家の仲が険悪になったのは」
「ちなみに、どれぐらい昔の話なんでしょう?」
「まだチョンマゲをしている人たちが、めずらしくない頃ですよ」
今は人間が宇宙に行く時代。昭和ですら昔と言われるのに、ちょんまげといえば江戸時代。私達にとっては、はるか彼方の時代だ。
―― うっわー……根が深すぎる ――
なかなか歴史のある犬猿の仲だ。さすがにこれは、一日二日でどうにかなる問題とは思えない。
「神様同士、なんとかしようって話には、ならなかったんですか?」
「私達、縁結びではなく商売の神ですからねえ……」
そしてその両家のいざこざが、その家にいた神様達にまで、影響をおよぼしてしまったということらしい。神様と人間、どちらが恐ろしいのか、わからなくなってきた。
「人はともかく、神様同士は仲直りしたいと思わないんですか?」
「あまりにも昔の話なのでねえ。いまさらって気がするんですよ。だからドラッグストアの神の話は、私は聞かなかったことにしてくださいな」
「いやー、でも、せっかく地元にいた神様なんですから、そこは他の神様を助けると思ってですねえ……」
本人の意思は別として、せっかく適任な神様が現われたというのに、ここで逃してしまってはもったいない。少しだけでも話を聞いてもらいたいという、藁にもすがる気持ちで食い下がった。
「いやいや。薬屋の神も、私には助けられたくないでしょ」
だが元金物屋の神様の返事はそっけない。早々に姿を消して立ち去らないのは、きっとこの神様の優しさなんだろう。
「神様責任者さんと話だけでもしていただけませんか? 私には過去の神様達の御近所事情まではわかりかねるので」
「まあ、そちらさんがどうしてもと言うなら、話ぐらいは聞いてもかまいませんけどねえ」
乗り気ではない様子だが、それでも話だけは聞いてくれそうだ。そのかわり「薬屋は絶対に呼ばないこと」という条件が出されたが。
「じゃあ、今から神様責任者の神様に、電話してみますね」
神様の気が変わらないうちにと、そう言って急いで電話に手をのばした。
+++
「あーらー! 本当に久しぶりだわねえ! 元気にしてたー?」
電話を切って数秒後、オバチャン神様が事務所にやってきた。このショートカットできる神様の能力は、人間の私達にとって非常にうらやましい能力だ。
「あらま、ちょっと老けた?」
さっさと隣のイスに落ち着くと、元金物屋の神様の顔をのぞきこむ。
「そんなことはないでしょう、神に年月は関係ないですから。しかしあなたこそ、ずいぶんと見た目が派手になりましたね。ちょっとハデすぎやしませんか?」
「ま、あんたは昔っから、若年寄りみたいだったものね! 今は、神様だっておしゃれをする時代なのよー! 東京から来る、テレビ局の神様を見たら、あんた、腰をぬかすわよ!」
オバチャン神様は、元金物屋の神様の背中をバンバンと叩いた。
―― やっぱりオバチャン神様は強烈だ…… ――
「それでー? ドラッグストアの神になってくれるの? 私達としても、昔から知ってる顔のほうが、話が早くて助かるんだけど!」
「どうしていきなりそんな話に。私はこちらのかたに言われて、話だけは聞きましょうってお答えしただけですよ」
神様の指が私に向けられる。オバチャン神様は私をみて親指をたてた。
「いい判断よ、あなた! よく連絡してくれたわ!」
「え、ああ、はい。でも、金物屋の神様にとっては、ご迷惑な話だったみたいですね、すみません……」
「そんなことはないわよー! 私はこの神のことはよく知ってるもの! こうやって話ができることを喜んでいるのよ! こんな顔をしていてもね!」
―― いやー……どう考えてもその顔、迷惑そうじゃないですか。眉間にシワがめっちゃよってますし! ――
「いい機会だもの、あんた達もそろそろ仲直りしたら? そもそもの原因になった娘達は、よそに嫁いでとっくに死んじゃってるんだから!」
「そういう問題じゃあないんですよ」
元金物屋の神様は、イヤそうな顔をする。
「まさかあんた、出ていく時に啖呵を切った爺さんに、義理立てしてるってわけ? もうヨボヨボで老いさき短いんでしょ? だったらかまわないじゃないの」
「私にだって矜持てものがあるんですよ」
「くっだらない。人間ふぜいのもめごとに巻き込まれて仲たがいしたままのほうが、よっぽど神の矜持にかかわるわよ! あら、ごめんなさいね、あなたの前で」
オバチャン神様は目の前に座っている「人間」の存在を思い出したようだ。
「いえ、お気になさらず……」
「このひと、連れてかえっても良いかしらね? 他の面々をまじえて話し合いたいし」
その言葉に、元金物屋の神様はギョッとした顔になる。もちろん私もだ。
「私はあそこに戻るつもりはありませんよ」
「戻れとは言ってないじゃないの。ここまで来ておいて、古い馴染みに顔を見せていかないなんて、そんな不義理、私が許さないわよ。いいわね?」
オバチャン神様が私を見た。
「神様がそれで良ければ。……あの、私にお手伝いすることはないですか?」
「あら心配しないでー! でも、ちょっと荒事になるかもしれないから、人間のあなたは来ないほうが無難ねー」
オバチャン神様のニコニコ笑顔に、スーッと背筋が冷たくなる。
「……あらごと」
「だいじょうぶよー、別に天変地異が起きるわけじゃないから! じゃ、ちょっとあんた、来なさい」
「いや、なんで私が」
高笑いするオバチャン神様の声を残し、二人の神様は姿を消した。
「本当にだいじょうぶなんですよね……?」
自分の席からこっちを見ていた榊さんと一宮さん、そしてドアの影からコッソリとのぞいていた課長に視線を向ける。だがなぜか、全員から視線をそらされてしまった。
3
お気に入りに追加
344
あなたにおすすめの小説
命を狙われたお飾り妃の最後の願い
幌あきら
恋愛
【異世界恋愛・ざまぁ系・ハピエン】
重要な式典の真っ最中、いきなりシャンデリアが落ちた――。狙われたのは王妃イベリナ。
イベリナ妃の命を狙ったのは、国王の愛人ジャスミンだった。
短め連載・完結まで予約済みです。設定ゆるいです。
『ベビ待ち』の女性の心情がでてきます。『逆マタハラ』などの表現もあります。苦手な方はお控えください、すみません。

貧乏男爵家の末っ子が眠り姫になるまでとその後
空月
恋愛
貧乏男爵家の末っ子・アルティアの婚約者は、何故か公爵家嫡男で非の打ち所のない男・キースである。
魔術学院の二年生に進学して少し経った頃、「君と俺とでは釣り合わないと思わないか」と言われる。
そのときは曖昧な笑みで流したアルティアだったが、その数日後、倒れて眠ったままの状態になってしまう。
すると、キースの態度が豹変して……?
子育てが落ち着いた20年目の結婚記念日……「離縁よ!離縁!」私は屋敷を飛び出しました。
さくしゃ
恋愛
アーリントン王国の片隅にあるバーンズ男爵領では、6人の子育てが落ち着いた領主夫人のエミリアと領主のヴァーンズは20回目の結婚記念日を迎えていた。
忙しい子育てと政務にすれ違いの生活を送っていた二人は、久しぶりに二人だけで食事をすることに。
「はぁ……盛り上がりすぎて7人目なんて言われたらどうしよう……いいえ!いっそのことあと5人くらい!」
気合いを入れるエミリアは侍女の案内でヴァーンズが待つ食堂へ。しかし、
「信じられない!離縁よ!離縁!」
深夜2時、エミリアは怒りを露わに屋敷を飛び出していった。自室に「実家へ帰らせていただきます!」という書き置きを残して。
結婚20年目にして離婚の危機……果たしてその結末は!?
冷徹宰相様の嫁探し
菱沼あゆ
ファンタジー
あまり裕福でない公爵家の次女、マレーヌは、ある日突然、第一王子エヴァンの正妃となるよう、申し渡される。
その知らせを持って来たのは、若き宰相アルベルトだったが。
マレーヌは思う。
いやいやいやっ。
私が好きなのは、王子様じゃなくてあなたの方なんですけど~っ!?
実家が無害そう、という理由で王子の妃に選ばれたマレーヌと、冷徹宰相の恋物語。
(「小説家になろう」でも公開しています)
新しい聖女が見付かったそうなので、天啓に従います!
月白ヤトヒコ
ファンタジー
空腹で眠くて怠い中、王室からの呼び出しを受ける聖女アルム。
そして告げられたのは、新しい聖女の出現。そして、暇を出すから還俗せよとの解雇通告。
新しい聖女は公爵令嬢。そんなお嬢様に、聖女が務まるのかと思った瞬間、アルムは眩い閃光に包まれ――――
自身が使い潰された挙げ句、処刑される未来を視た。
天啓です! と、アルムは――――
表紙と挿し絵はキャラメーカーで作成。
追放された偽物聖女は、辺境の村でひっそり暮らしている
黎
ファンタジー
辺境の村で人々のために薬を作って暮らすリサは“聖女”と呼ばれている。その噂を聞きつけた騎士団の数人が現れ、あらゆる疾病を治療する万能の力を持つ聖女を連れて行くべく強引な手段に出ようとする中、騎士団長が割って入る──どうせ聖女のようだと称えられているに過ぎないと。ぶっきらぼうながらも親切な騎士団長に惹かれていくリサは、しかし実は数年前に“偽物聖女”と帝都を追われたクラリッサであった。
わたしは夫のことを、愛していないのかもしれない
鈴宮(すずみや)
恋愛
孤児院出身のアルマは、一年前、幼馴染のヴェルナーと夫婦になった。明るくて優しいヴェルナーは、日々アルマに愛を囁き、彼女のことをとても大事にしている。
しかしアルマは、ある日を境に、ヴェルナーから甘ったるい香りが漂うことに気づく。
その香りは、彼女が勤める診療所の、とある患者と同じもので――――?

聖女は聞いてしまった
夕景あき
ファンタジー
「道具に心は不要だ」
父である国王に、そう言われて育った聖女。
彼女の周囲には、彼女を心を持つ人間として扱う人は、ほとんどいなくなっていた。
聖女自身も、自分の心の動きを無視して、聖女という治癒道具になりきり何も考えず、言われた事をただやり、ただ生きているだけの日々を過ごしていた。
そんな日々が10年過ぎた後、勇者と賢者と魔法使いと共に聖女は魔王討伐の旅に出ることになる。
旅の中で心をとり戻し、勇者に恋をする聖女。
しかし、勇者の本音を聞いてしまった聖女は絶望するのだった·····。
ネガティブ思考系聖女の恋愛ストーリー!
※ハッピーエンドなので、安心してお読みください!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる