3 / 35
第三話 かまどの神様 3
しおりを挟む
「おはよう、一宮さん。先週末は初めての視察だったわけだけど、どうだった?」
週明け、出勤してきた一宮さんに榊さんが声をかけた。
「ピザ、すごくおいしかったですー! 石窯の神様、最高です!」
榊さんの質問に、一宮さんが嬉しそうに答える。そんな彼女のニコニコ顔に、榊さんは戸惑いながらこちらに視線を向けた。
「視察に行ったのよ、ね?」
「もちろんです」
榊さんの質問に、真面目な顔をしてうなづいてみせる。
「それで?」
「近年まれにみる、ベストマッチングだったようです。神様もとても喜んでました。あの様子なら問題なく、石窯の神様として、定着できると思います」
「ベストマッチングの証拠が、ピザのおいしさなんですよ! たぶん市内一のおいしさです!」
一宮さんがニコニコしながら力説した。
「……なるほど。じゃあ似たような募集枠があったら、かまどの神様に紹介しても良い求人案件になるかしら」
「だと思います。お店の御主人によると、外国製の石窯や特別な厨房設備を取り入れている店は、全国にそれなりにあるそうです。元かまどの神様に紹介できる案件として、全国の八百万ハロワで共有するべきことかも」
「だったら課長に報告ね」
「はい。報告書に書いて、今日中に提出します」
本当はその報告書を、一宮さんに書いてもらう予定だったけれど、それは次の機会にしておこうと思った。なにせ彼女は、すっかり元かまどの神様のピザの虜になっていて、今はそれどころじゃないのだ。
「はー、本当にあのピザは最高でしたー! 今週末も行こうかなー。仕事じゃなかったらワインも飲めますし! 羽倉さんもどうですか?」
ご覧の通りのありさまだ。今日は月曜日で、まだ一週間が始まったばかりだというのに。
「もー、一宮さんてば。今日はまだ月曜日たよ?」
「だって、私が今までに食べたピザの中で断トツですから! 神様が定着してくれそうで安心しました。神様がやめちゃったら、あのお店でピザを頼むお客さん、ガッカリですよ!」
「まったくやれやれねえ」
「どうしたら良いんでしょうねえ」
力説する一宮さんの様子に、私と榊さんは思わず笑ってしまった。だけど彼女は、限りなく本気で言っているようだ。
「大丈夫です! 金曜日のピザとワインを楽しみに、今日もお仕事がんばります!」
これはなかなかどうして。一宮さんは将来、かなりの大物になるかもしれない。
「それとですね。ピザのことはさておき、私は、課長達が視察にいったお寿司屋さんも気になります」
「ピザの次はお寿司なの~?」
笑いながらロッカーに荷物をしまい、事務所へ向かう。
「違いますよ。そりゃあ、回らないお寿司は魅力的ですけど、そうじゃなくて。どんな視察案件だったのかなーって。羽倉さんは知ってるんですか?」
そう質問されて「はて?」となった。
「そう言えば、詳しいことは聞いてないかも」
「気になりませんか?」
「言われてみれば気になる。なんでお寿司屋さんなのに、課長と鎌倉さんが視察に出向く案件になったのか」
「ですよねー」
ちなみに課長が視察に出向く時は、鎌倉さんが必ず同行する。鎌倉さんは御実家が由緒ある神社で、お父さまがそこの宮司をなさっている、いわば名家の血筋。私達とは違う、特殊な力を持っていた。そしてその力は、視察した先で問題が起きた時に、必要不可欠なものなのだ。まさに文字通り、課長補佐。
ただ、課長いわく「僕の方が、鎌倉さんの付き人みたいなものなんだけどね」らしいけど。
「羽倉さんは、課長達と視察に行ったことあるんですか?」
「あるよ。だけど深刻な問題のない案件だけかな。なにか問題が起きている場合、課長は鎌倉さん以外の人を、つれて行ったことはないと思う」
「へー……そうなんですか」
「まさか、問題ありの視察に行ってみたいとか、言わないよね?」
自慢じゃないけれど、私はここで働くいわくつきの人達と神様達以外、一度もその手の存在を見たことも感じたことない。多分これからもそうだと思う。というか、そうであり続けたい。一宮さんもそうだと思っていたけれど、どうやら違うらしい。
「気になるだけですよ。この職場の一員として、どういうことが起きるのか、知っておきたいというか。もしかしたら将来、お手伝いすることが、あるかもしれないじゃないですか」
「一宮さんて、その手の技能持ちだったっけ?」
「いえ。一般職です!」
「だったら、お手伝いする機会はないかも」
「えー、そうなんですか? ちょっと残念です!」
修行すれば技能持ちになれますかね?などとつぶやきながら、一宮さんは自分の席に座って、パソコンの電源を入れる。すると一宮さんが使うパソコンの神様が、ヒョッコリと顔を出した。
「おはようさんなのじゃ!」
「おはようございます! 今日も一日よろしくお願いします!」
そう言いながら、神様の手と自分の人差し指でハイタッチをする。
「こちらこそ、よろしくなのじゃ! 今週もがんばるぞい! まずは一日目の月曜日からじゃ!」
「はい! がんばりましょう!」
おもしろいもので、パソコンを使う職員とパソコンの神様は似ている。似ているというか、似てくるというか。あのパソコンの神様は、以前はもっと物静かな神様だったはずなのに、いつの間にか一宮さんとそっくりな、にぎやかでおしゃべりな神様になっていた。
自分の席に座ってパソコンの電源を入れると、こちらもパソコンの神様が出てきた。
「おはようさんじゃの」
「おはようございます。今週もよろしくお願いします」
「こちらこそじゃ」
そして神様は、いつものようにディスプレイの上に陣取った。
「ところでじゃ」
「なんでしょう?」
「今回はわしへのおみやはないのかのう?」
『おみや』とは、視察先で私が買ってくるテイクアウト用の料理や、甘いもののことだ。神様は週末に視察がある時は、それを楽しみにしていた。
「ありますよー。かまどの神様が焼いたピザとラザニア、テイクアウトしたんですよ。今日のお昼御飯用に持ってきました」
「おお。それは良きかな良きかな。しかし、それでは野菜が足りんのう」
神様が心配そうに指摘する。
「そこは野菜ジュースでおぎなっておきます」
「なるほど。それは、感心、感心」
私が使うこのパソコンの神様も、最初はとてもはずかしがり屋で、なかなか姿を見せることがなかった。それが視察先にあるテイクアウトや、出かけた先で見かけた甘いものを持ってきているうちに、いつのまにか私と一緒に、お昼ご飯や3時のおやつを食べるようになっていたのだ。そして今はこんな感じで、おみやげを楽しみに待ち、催促するまでになった。
―― ん? ってことは、寂しがり屋さんから食いしん坊さんになったのは、私の影響とか? ――
その可能性に気がついて、なんとなく微妙な気持ちになる。
―― いやいや、もしかしたらもともと、シャイな食いしん坊な神様だったのかもしれないし! ――
「どうしたんじゃ?」
「いえ、なんでもないです。今日の仕事の段取りはどうしようかなって、考えてました」
「視察した報告書も書くんじゃったな」
「そうなんですよ。今日はやることたくさんで、お昼休みをけずらないといけないかも」
「心配せずとも大丈夫じゃ。お前さんのピザとラザニアは、ちゃんと残しておくから」
だけど先週のお団子の件もある。ここでしっかりと、クギを刺しておなければ安心できない。
「頼みますねー? 前みたいに、気がついたらタッパの中が空っぽってことになったら、ショックすぎですからー」
「フォッフォッフォッ。そんなこともあったかのう?」
しらばっくれているが私は忘れない。食べものの恨みは、それがたとえ神様が相手でも強いのだ。
「ありましたよ! せっかくのお取り寄せした海軍カレーとか! せっかくお取り寄せしたチョコレートケーキとか!」
「フォッフォッフォッ。あれはどちらも、なかなか美味であった」
「それだけじゃないですよ!」
「フォッフォッフォッ」
―― ま、いっか。仲が悪いより、仲が良いほうがいいものね ――
最近ちょっと体重が気になるところではあるけれど、こうやって職場の神様と仲良く仕事ができるのだから、その点は目をつぶっておこうと思う。
週明け、出勤してきた一宮さんに榊さんが声をかけた。
「ピザ、すごくおいしかったですー! 石窯の神様、最高です!」
榊さんの質問に、一宮さんが嬉しそうに答える。そんな彼女のニコニコ顔に、榊さんは戸惑いながらこちらに視線を向けた。
「視察に行ったのよ、ね?」
「もちろんです」
榊さんの質問に、真面目な顔をしてうなづいてみせる。
「それで?」
「近年まれにみる、ベストマッチングだったようです。神様もとても喜んでました。あの様子なら問題なく、石窯の神様として、定着できると思います」
「ベストマッチングの証拠が、ピザのおいしさなんですよ! たぶん市内一のおいしさです!」
一宮さんがニコニコしながら力説した。
「……なるほど。じゃあ似たような募集枠があったら、かまどの神様に紹介しても良い求人案件になるかしら」
「だと思います。お店の御主人によると、外国製の石窯や特別な厨房設備を取り入れている店は、全国にそれなりにあるそうです。元かまどの神様に紹介できる案件として、全国の八百万ハロワで共有するべきことかも」
「だったら課長に報告ね」
「はい。報告書に書いて、今日中に提出します」
本当はその報告書を、一宮さんに書いてもらう予定だったけれど、それは次の機会にしておこうと思った。なにせ彼女は、すっかり元かまどの神様のピザの虜になっていて、今はそれどころじゃないのだ。
「はー、本当にあのピザは最高でしたー! 今週末も行こうかなー。仕事じゃなかったらワインも飲めますし! 羽倉さんもどうですか?」
ご覧の通りのありさまだ。今日は月曜日で、まだ一週間が始まったばかりだというのに。
「もー、一宮さんてば。今日はまだ月曜日たよ?」
「だって、私が今までに食べたピザの中で断トツですから! 神様が定着してくれそうで安心しました。神様がやめちゃったら、あのお店でピザを頼むお客さん、ガッカリですよ!」
「まったくやれやれねえ」
「どうしたら良いんでしょうねえ」
力説する一宮さんの様子に、私と榊さんは思わず笑ってしまった。だけど彼女は、限りなく本気で言っているようだ。
「大丈夫です! 金曜日のピザとワインを楽しみに、今日もお仕事がんばります!」
これはなかなかどうして。一宮さんは将来、かなりの大物になるかもしれない。
「それとですね。ピザのことはさておき、私は、課長達が視察にいったお寿司屋さんも気になります」
「ピザの次はお寿司なの~?」
笑いながらロッカーに荷物をしまい、事務所へ向かう。
「違いますよ。そりゃあ、回らないお寿司は魅力的ですけど、そうじゃなくて。どんな視察案件だったのかなーって。羽倉さんは知ってるんですか?」
そう質問されて「はて?」となった。
「そう言えば、詳しいことは聞いてないかも」
「気になりませんか?」
「言われてみれば気になる。なんでお寿司屋さんなのに、課長と鎌倉さんが視察に出向く案件になったのか」
「ですよねー」
ちなみに課長が視察に出向く時は、鎌倉さんが必ず同行する。鎌倉さんは御実家が由緒ある神社で、お父さまがそこの宮司をなさっている、いわば名家の血筋。私達とは違う、特殊な力を持っていた。そしてその力は、視察した先で問題が起きた時に、必要不可欠なものなのだ。まさに文字通り、課長補佐。
ただ、課長いわく「僕の方が、鎌倉さんの付き人みたいなものなんだけどね」らしいけど。
「羽倉さんは、課長達と視察に行ったことあるんですか?」
「あるよ。だけど深刻な問題のない案件だけかな。なにか問題が起きている場合、課長は鎌倉さん以外の人を、つれて行ったことはないと思う」
「へー……そうなんですか」
「まさか、問題ありの視察に行ってみたいとか、言わないよね?」
自慢じゃないけれど、私はここで働くいわくつきの人達と神様達以外、一度もその手の存在を見たことも感じたことない。多分これからもそうだと思う。というか、そうであり続けたい。一宮さんもそうだと思っていたけれど、どうやら違うらしい。
「気になるだけですよ。この職場の一員として、どういうことが起きるのか、知っておきたいというか。もしかしたら将来、お手伝いすることが、あるかもしれないじゃないですか」
「一宮さんて、その手の技能持ちだったっけ?」
「いえ。一般職です!」
「だったら、お手伝いする機会はないかも」
「えー、そうなんですか? ちょっと残念です!」
修行すれば技能持ちになれますかね?などとつぶやきながら、一宮さんは自分の席に座って、パソコンの電源を入れる。すると一宮さんが使うパソコンの神様が、ヒョッコリと顔を出した。
「おはようさんなのじゃ!」
「おはようございます! 今日も一日よろしくお願いします!」
そう言いながら、神様の手と自分の人差し指でハイタッチをする。
「こちらこそ、よろしくなのじゃ! 今週もがんばるぞい! まずは一日目の月曜日からじゃ!」
「はい! がんばりましょう!」
おもしろいもので、パソコンを使う職員とパソコンの神様は似ている。似ているというか、似てくるというか。あのパソコンの神様は、以前はもっと物静かな神様だったはずなのに、いつの間にか一宮さんとそっくりな、にぎやかでおしゃべりな神様になっていた。
自分の席に座ってパソコンの電源を入れると、こちらもパソコンの神様が出てきた。
「おはようさんじゃの」
「おはようございます。今週もよろしくお願いします」
「こちらこそじゃ」
そして神様は、いつものようにディスプレイの上に陣取った。
「ところでじゃ」
「なんでしょう?」
「今回はわしへのおみやはないのかのう?」
『おみや』とは、視察先で私が買ってくるテイクアウト用の料理や、甘いもののことだ。神様は週末に視察がある時は、それを楽しみにしていた。
「ありますよー。かまどの神様が焼いたピザとラザニア、テイクアウトしたんですよ。今日のお昼御飯用に持ってきました」
「おお。それは良きかな良きかな。しかし、それでは野菜が足りんのう」
神様が心配そうに指摘する。
「そこは野菜ジュースでおぎなっておきます」
「なるほど。それは、感心、感心」
私が使うこのパソコンの神様も、最初はとてもはずかしがり屋で、なかなか姿を見せることがなかった。それが視察先にあるテイクアウトや、出かけた先で見かけた甘いものを持ってきているうちに、いつのまにか私と一緒に、お昼ご飯や3時のおやつを食べるようになっていたのだ。そして今はこんな感じで、おみやげを楽しみに待ち、催促するまでになった。
―― ん? ってことは、寂しがり屋さんから食いしん坊さんになったのは、私の影響とか? ――
その可能性に気がついて、なんとなく微妙な気持ちになる。
―― いやいや、もしかしたらもともと、シャイな食いしん坊な神様だったのかもしれないし! ――
「どうしたんじゃ?」
「いえ、なんでもないです。今日の仕事の段取りはどうしようかなって、考えてました」
「視察した報告書も書くんじゃったな」
「そうなんですよ。今日はやることたくさんで、お昼休みをけずらないといけないかも」
「心配せずとも大丈夫じゃ。お前さんのピザとラザニアは、ちゃんと残しておくから」
だけど先週のお団子の件もある。ここでしっかりと、クギを刺しておなければ安心できない。
「頼みますねー? 前みたいに、気がついたらタッパの中が空っぽってことになったら、ショックすぎですからー」
「フォッフォッフォッ。そんなこともあったかのう?」
しらばっくれているが私は忘れない。食べものの恨みは、それがたとえ神様が相手でも強いのだ。
「ありましたよ! せっかくのお取り寄せした海軍カレーとか! せっかくお取り寄せしたチョコレートケーキとか!」
「フォッフォッフォッ。あれはどちらも、なかなか美味であった」
「それだけじゃないですよ!」
「フォッフォッフォッ」
―― ま、いっか。仲が悪いより、仲が良いほうがいいものね ――
最近ちょっと体重が気になるところではあるけれど、こうやって職場の神様と仲良く仕事ができるのだから、その点は目をつぶっておこうと思う。
5
お気に入りに追加
343
あなたにおすすめの小説
蛇のおよずれ
深山なずな
キャラ文芸
平安時代、とある屋敷に紅姫と呼ばれる姫がいた。彼女は非常に美しい容姿をしており、また、特殊な力を持っていた。
ある日、紅姫は呪われた1匹の蛇を助ける。そのことが彼女の運命を大きく変えることになるとは知らずに……。
男装官吏と花散る後宮〜禹国謎解き物語〜
春日あざみ
キャラ文芸
<第8回キャラ文芸大賞にて奨励賞をいただきました。応援ありがとうございました!>
宮廷で史書編纂事業が立ち上がると聞き、居ても立ってもいられなくなった歴史オタクの柳羅刹(りゅうらせつ)。男と偽り官吏登用試験、科挙を受験し、見事第一等の成績で官吏となった彼女だったが。珍妙な仮面の貴人、雲嵐に女であることがバレてしまう。皇帝の食客であるという彼は、羅刹の秘密を守る代わり、後宮の悪霊によるとされる妃嬪の連続不審死事件の調査を命じる。
しかたなく羅刹は、悪霊について調べ始めるが——?
「歴女×仮面の貴人(奇人?)」が紡ぐ、中華風世界を舞台にしたミステリ開幕!
おにぎり屋さんの裏稼業 〜お祓い請け賜わります〜
瀬崎由美
キャラ文芸
高校2年生の八神美琴は、幼い頃に両親を亡くしてからは祖母の真知子と、親戚のツバキと一緒に暮らしている。
大学通りにある屋敷の片隅で営んでいるオニギリ屋さん『おにひめ』は、気まぐれの営業ながらも学生達に人気のお店だ。でも、真知子の本業は人ならざるものを対処するお祓い屋。霊やあやかしにまつわる相談に訪れて来る人が後を絶たない。
そんなある日、祓いの仕事から戻って来た真知子が家の中で倒れてしまう。加齢による力の限界を感じた祖母から、美琴は祓いの力の継承を受ける。と、美琴はこれまで視えなかったモノが視えるようになり……。
第8回キャラ文芸大賞にて奨励賞をいただきました。
命を狙われたお飾り妃の最後の願い
幌あきら
恋愛
【異世界恋愛・ざまぁ系・ハピエン】
重要な式典の真っ最中、いきなりシャンデリアが落ちた――。狙われたのは王妃イベリナ。
イベリナ妃の命を狙ったのは、国王の愛人ジャスミンだった。
短め連載・完結まで予約済みです。設定ゆるいです。
『ベビ待ち』の女性の心情がでてきます。『逆マタハラ』などの表現もあります。苦手な方はお控えください、すみません。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
とまどいの花嫁は、夫から逃げられない
椎名さえら
恋愛
エラは、親が決めた婚約者からずっと冷淡に扱われ
初夜、夫は愛人の家へと行った。
戦争が起こり、夫は戦地へと赴いた。
「無事に戻ってきたら、お前とは離婚する」
と言い置いて。
やっと戦争が終わった後、エラのもとへ戻ってきた夫に
彼女は強い違和感を感じる。
夫はすっかり改心し、エラとは離婚しないと言い張り
突然彼女を溺愛し始めたからだ
______________________
✴︎舞台のイメージはイギリス近代(ゆるゆる設定)
✴︎誤字脱字は優しくスルーしていただけると幸いです
✴︎なろうさんにも投稿しています
私の勝手なBGMは、懐かしすぎるけど鬼束ちひろ『月光』←名曲すぎ
(完結)貴方から解放してくださいー私はもう疲れました(全4話)
青空一夏
恋愛
私はローワン伯爵家の一人娘クララ。私には大好きな男性がいるの。それはイーサン・ドミニク。侯爵家の子息である彼と私は相思相愛だと信じていた。
だって、私のお誕生日には私の瞳色のジャボ(今のネクタイのようなもの)をして参加してくれて、別れ際にキスまでしてくれたから。
けれど、翌日「僕の手紙を君の親友ダーシィに渡してくれないか?」と、唐突に言われた。意味がわからない。愛されていると信じていたからだ。
「なぜですか?」
「うん、実のところ私が本当に愛しているのはダーシィなんだ」
イーサン様は私の心をかき乱す。なぜ、私はこれほどにふりまわすの?
これは大好きな男性に心をかき乱された女性が悩んで・・・・・・結果、幸せになったお話しです。(元さやではない)
因果応報的ざまぁ。主人公がなにかを仕掛けるわけではありません。中世ヨーロッパ風世界で、現代的表現や機器がでてくるかもしれない異世界のお話しです。ご都合主義です。タグ修正、追加の可能性あり。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる