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番外小話 1
【奈緒ちゃん研修中】一月二十五日はホットケーキの日らしい
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自宅マンションのエレベーターに乗って、ボタンを押すとホッと息を吐いた。
今日も一日中、病院の中をあっちに行ったりこっちに行ったり、ウロウロしていたから足が棒みたい。ご飯を食べる前に、まずはお風呂に入ってゆっくり足をマッサージしたいなあ……。
ん? 信吾さんにやってもらえば良いじゃないって? 最初の頃はそうしていたんだ、信吾さんとってもマッサージが上手だし。
だけど信吾さんにお願いすると、マッサージがマッサージで終わらなくて、大変なことになることが増えてきたので、ここ最近はマッサージ禁止令を発令中なのだ。信吾さん的にはものっすごく不本意らしいんだけど、今のところ大人しく命令に従ってくれている。さすが自衛官、命令には忠実です。それがたとえ、私が出したものでも。
「ただいま~~……!!」
玄関ドアのカギ穴に、鍵を突っ込んで回してドアを開ける。チェーンはかかってない。私が最寄りの駅に着いたところでいつもメールを入れておくから、自分が先に帰宅している時とか休みの時は、チェーンだけは外しておいてくれるのよね。そして玄関に一歩踏み込んだところで、フワリと流れてきた甘い匂いに足が止まった。
んんん?! この匂い!! この匂いはもしかして?!
「この匂いはーーー!!」
疲れていた足のことなんてすっかり忘れて、靴を脱ぎ捨てると急ぎ足で匂いの元へと向かう。向かった先はもちろんキッチン。そこでは信吾さんがこっちに背中を向けて立っていた。しかもエプロンまでしてる!! 信吾さんのエプロン姿なんて超珍しいんだけど、それより私が気になるのは匂いの発生源の方!!
「信吾さん!! この匂いってホットケーキ?!」
私が意気込んで質問をすると、信吾さんがこっちに振り向く。その顔つきは少しだけ面白がっているみたい。
「……ただいまもなしにいきなりだな、奈緒。っていうか、玄関のカギを閉めた音がしなかったんだが。それとチェーンをかけた音も。俺が聞き逃しただけか?」
「……あ、忘れてた。ちょっと待ってて!!」
信吾さんって本当に動じないっていうか、常に沈着冷静のお手本みたいな人だよね……。急いで玄関に引き返すと、まずは施錠してチェーンをかける。それから、片方ずつ明後日の方向に向いちゃっていた靴も急いで揃えた。それからキッチンに引き返す。
「で、続きなんだけど!!」
「……」
信吾さんは、片方の眉をピクリと上げて私を見下ろした。このままではまだ質問には答えてもらえないみたい。
「あ、ただいま」
「おかえり。じゃあ続きをどうぞ」
やっと質問のお許しが出たのでさっそく続き!!
「それってホットケーキだよね?!」
フライパンでキツネ色になっているのは、どう見てもホットケーキだ。信吾さんにしては、物凄く珍しいものを作っているなってフライパンの中を覗き込む。
「その通り」
「どうしていきなり?」
「テレビを見ていたら、今日はホットケーキの日だって言っていたんだ。で、何故か急に食べたくなった」
「うちにホットケーキを作れる材料なんてあったっけ?」
ハチミツは、たまに私が温めた牛乳に入れたりするから置いてあるのは分かっていたけど、ホットケーキミックスなんて、うちの保存食非常食用の棚の中にあったかな? それとも買ってあったのに私が忘れていただけ?
「もちろん買ってきたに決まってるだろ?」
「ホットケーキミックスを?」
「いや、薄力粉とベーキングパウダーと、あとはなんだったかな」
なんだか思った以上に本格的に作ってた? ますます信吾さんにしては珍しい。驚いている私の横で、焼き上がったホットケーキがお皿に乗せられた。しかも随分とぶ厚いよ、これ。絵本に出てくる、絵に描いたようなホットケーキだ。小児科病棟の子ども達が見たら大騒ぎかも。
「美味しそう」
「先に着替えてこい、用意しておくから」
「うん!」
急いで部屋に入るとコートを脱ぐ。それから部屋着に着替えてキッチンに戻ると、テーブルの上にはホットケーキと紅茶が用意されていた。上に乗っているバターがハチミツと混ざり合って、トロトロになっているのが本当に美味しそう。
「食べていいの? 信吾さんが食べたかったんだよね?」
「もう一枚焼いているところだから、先に食べてろ」
「わーい、ありがとう。じゃあいただまーす!!」
テーブルにつくとフォークを手にいただきますをして、一切れ切り取って頬張った。うん、美味しい!!
「すごく美味しいよ」
「それは良かった」
信吾さんは私の感想にニッコリと微笑む。
「ねえ、テレビで作り方までやってたの?」
私だったらホットケーキミックスで作っちゃうから、作り方を見るとすれば箱の裏だけど、粉を買ってきた信吾さんはどうしたんだろうと、疑問に思って質問をしてみた。まさか自衛隊でホットケーキの焼き方なんて、教わらないよね?
「作り方は電話で聞いた」
「電話で? 誰に?」
もしかして、矢野さんのところの茉莉さんに電話したとか?
「教会のシスター」
「教会って森永先生のところの?」
「ああ。俺にとってのホットケーキは、あそこのシスターが焼いてくれていた、懐かしい思い出の味だからな」
つまりテレビで言っているのを聞いている内に、小さい頃に食べた懐かしい思い出の味を、食べたくなったってことらしい。
「へえ。ちゃんと思い出通りの味になってるといいね」
「もちろんなっているに決まってる。俺が作ったんだぞ?」
こういう自信満々なところは信吾さんらしいんだから。でも美味しいのは間違いないから、信吾さんが自信満々なのも納得できるかな。
「ふーん。ってことは、信吾さんの思い出の味を、私も味わっているってことなんだよね。これ。私にも作れると思う?」
「無理」
即答だよ、しかも断言口調とか。私、自慢じゃないけどお料理にはそこそこ自信があるし、その点は信吾さんも認めてくれていると思っていたんだけど。
「え、なんで?」
「レシピは秘密だから。焼き方のコツは教えてやるが、ホットケーキのタネに入れるプラスアルファな部分は絶対に教えない。駄目だ、S級の機密情報扱いだから奈緒にも教えない」
「えー、絶対に他の人には言わないで秘密にしておくから教えてよ~~!」
「駄目」
「えー……」
「機密だ。海自カレーのレシピ以上に厳重な機密扱い」
こうなると信吾さんって本当に口が堅くて、聞き出すことは至難の業。っていうかもう聞き出すのは絶対に不可能。
「むー……急に食べたくなった時はどうすればいいのー?」
「俺に言え」
「信吾さんが出張中に食べたくなったらどうするのー……」
「それは俺が返ってくるので我慢するしかないな」
「ケチ~~」
「どうとでも」
そうこうしているうちに、もう一枚が焼き上がった。お皿に乗せてバターを一切れ乗せたところに、ハチミツをかける。うん、二枚目のホットケーキも一枚目と同じぐらい美味しそう。
「どう? ちゃんと思い出の味?」
一切れ目を口に入れた信吾さんに質問する。
「ああ、間違いなく思い出の味だな。いや、あの時よりも美味いかもしれない」
二切れ目を口に入れながら笑った。
「えー、さすがにそれは自画自賛すぎない?」
「美味いのは、奈緒とこうやって一緒に食べているからだろうなって、言いたかったんだが」
「……」
「なんだ、何か不満でも?」
私が急に黙り込んだものだから、信吾さんが不思議そうに首を傾げる。
「信吾さんって、本当にそういうことをサラリと言えちゃうんだよなあって、感心してるの」
「奈緒ほどじゃないと思うがな」
「私、そんな聞いてる方が照れちゃうようなこと、言えないよ~~」
「そう思ってるのは奈緒だけだろ」
「そうかなあ……」
どっちかと言えば信吾さんの方が、その手のことを言ってることが多いと思うんだけどなあ……。
「でだ、奈緒」
「ん?」
残りの半分を食べているところで、信吾さんがさり気無い口調で私に話しかけてきた。
「俺の思い出の味をご馳走したんだから、それなりの報酬は払ってくれるよな?」
「……え?」
なんなの、そのニヤニヤした邪悪な笑みは。
「肝心なところは、機密事項だからとか言って教えてくれないのに、報酬とかおかしくない?」
「報酬が駄目ならそうだな、半歩ほど譲って、風呂で足のマッサージをさせていただきますがいかがかな?」
まさかの禁止令の撤回要求とか!!
「……それ、本当に譲ってる?!」
「もちろん」
その顔つき、絶対に譲ってる気はないよね?
「まさか、初めからそれが目的でホットケーキを焼いたとか?」
「まさか。テレビで今日がホットケーキの日だと言っていたのは本当だし、食べたくなったのも本当だ。ま、それをうまく利用させてもらったということだな。俺の作戦勝ちだ、諦めろ」
シレッととんでもないことを言ってるよ、信吾さんてば! 本当に油断も隙もあったもんじゃないんだから!!
「明日も早いんだからね?」
「分かってる」
本当に分かってくれているのかなあ……。
今日も一日中、病院の中をあっちに行ったりこっちに行ったり、ウロウロしていたから足が棒みたい。ご飯を食べる前に、まずはお風呂に入ってゆっくり足をマッサージしたいなあ……。
ん? 信吾さんにやってもらえば良いじゃないって? 最初の頃はそうしていたんだ、信吾さんとってもマッサージが上手だし。
だけど信吾さんにお願いすると、マッサージがマッサージで終わらなくて、大変なことになることが増えてきたので、ここ最近はマッサージ禁止令を発令中なのだ。信吾さん的にはものっすごく不本意らしいんだけど、今のところ大人しく命令に従ってくれている。さすが自衛官、命令には忠実です。それがたとえ、私が出したものでも。
「ただいま~~……!!」
玄関ドアのカギ穴に、鍵を突っ込んで回してドアを開ける。チェーンはかかってない。私が最寄りの駅に着いたところでいつもメールを入れておくから、自分が先に帰宅している時とか休みの時は、チェーンだけは外しておいてくれるのよね。そして玄関に一歩踏み込んだところで、フワリと流れてきた甘い匂いに足が止まった。
んんん?! この匂い!! この匂いはもしかして?!
「この匂いはーーー!!」
疲れていた足のことなんてすっかり忘れて、靴を脱ぎ捨てると急ぎ足で匂いの元へと向かう。向かった先はもちろんキッチン。そこでは信吾さんがこっちに背中を向けて立っていた。しかもエプロンまでしてる!! 信吾さんのエプロン姿なんて超珍しいんだけど、それより私が気になるのは匂いの発生源の方!!
「信吾さん!! この匂いってホットケーキ?!」
私が意気込んで質問をすると、信吾さんがこっちに振り向く。その顔つきは少しだけ面白がっているみたい。
「……ただいまもなしにいきなりだな、奈緒。っていうか、玄関のカギを閉めた音がしなかったんだが。それとチェーンをかけた音も。俺が聞き逃しただけか?」
「……あ、忘れてた。ちょっと待ってて!!」
信吾さんって本当に動じないっていうか、常に沈着冷静のお手本みたいな人だよね……。急いで玄関に引き返すと、まずは施錠してチェーンをかける。それから、片方ずつ明後日の方向に向いちゃっていた靴も急いで揃えた。それからキッチンに引き返す。
「で、続きなんだけど!!」
「……」
信吾さんは、片方の眉をピクリと上げて私を見下ろした。このままではまだ質問には答えてもらえないみたい。
「あ、ただいま」
「おかえり。じゃあ続きをどうぞ」
やっと質問のお許しが出たのでさっそく続き!!
「それってホットケーキだよね?!」
フライパンでキツネ色になっているのは、どう見てもホットケーキだ。信吾さんにしては、物凄く珍しいものを作っているなってフライパンの中を覗き込む。
「その通り」
「どうしていきなり?」
「テレビを見ていたら、今日はホットケーキの日だって言っていたんだ。で、何故か急に食べたくなった」
「うちにホットケーキを作れる材料なんてあったっけ?」
ハチミツは、たまに私が温めた牛乳に入れたりするから置いてあるのは分かっていたけど、ホットケーキミックスなんて、うちの保存食非常食用の棚の中にあったかな? それとも買ってあったのに私が忘れていただけ?
「もちろん買ってきたに決まってるだろ?」
「ホットケーキミックスを?」
「いや、薄力粉とベーキングパウダーと、あとはなんだったかな」
なんだか思った以上に本格的に作ってた? ますます信吾さんにしては珍しい。驚いている私の横で、焼き上がったホットケーキがお皿に乗せられた。しかも随分とぶ厚いよ、これ。絵本に出てくる、絵に描いたようなホットケーキだ。小児科病棟の子ども達が見たら大騒ぎかも。
「美味しそう」
「先に着替えてこい、用意しておくから」
「うん!」
急いで部屋に入るとコートを脱ぐ。それから部屋着に着替えてキッチンに戻ると、テーブルの上にはホットケーキと紅茶が用意されていた。上に乗っているバターがハチミツと混ざり合って、トロトロになっているのが本当に美味しそう。
「食べていいの? 信吾さんが食べたかったんだよね?」
「もう一枚焼いているところだから、先に食べてろ」
「わーい、ありがとう。じゃあいただまーす!!」
テーブルにつくとフォークを手にいただきますをして、一切れ切り取って頬張った。うん、美味しい!!
「すごく美味しいよ」
「それは良かった」
信吾さんは私の感想にニッコリと微笑む。
「ねえ、テレビで作り方までやってたの?」
私だったらホットケーキミックスで作っちゃうから、作り方を見るとすれば箱の裏だけど、粉を買ってきた信吾さんはどうしたんだろうと、疑問に思って質問をしてみた。まさか自衛隊でホットケーキの焼き方なんて、教わらないよね?
「作り方は電話で聞いた」
「電話で? 誰に?」
もしかして、矢野さんのところの茉莉さんに電話したとか?
「教会のシスター」
「教会って森永先生のところの?」
「ああ。俺にとってのホットケーキは、あそこのシスターが焼いてくれていた、懐かしい思い出の味だからな」
つまりテレビで言っているのを聞いている内に、小さい頃に食べた懐かしい思い出の味を、食べたくなったってことらしい。
「へえ。ちゃんと思い出通りの味になってるといいね」
「もちろんなっているに決まってる。俺が作ったんだぞ?」
こういう自信満々なところは信吾さんらしいんだから。でも美味しいのは間違いないから、信吾さんが自信満々なのも納得できるかな。
「ふーん。ってことは、信吾さんの思い出の味を、私も味わっているってことなんだよね。これ。私にも作れると思う?」
「無理」
即答だよ、しかも断言口調とか。私、自慢じゃないけどお料理にはそこそこ自信があるし、その点は信吾さんも認めてくれていると思っていたんだけど。
「え、なんで?」
「レシピは秘密だから。焼き方のコツは教えてやるが、ホットケーキのタネに入れるプラスアルファな部分は絶対に教えない。駄目だ、S級の機密情報扱いだから奈緒にも教えない」
「えー、絶対に他の人には言わないで秘密にしておくから教えてよ~~!」
「駄目」
「えー……」
「機密だ。海自カレーのレシピ以上に厳重な機密扱い」
こうなると信吾さんって本当に口が堅くて、聞き出すことは至難の業。っていうかもう聞き出すのは絶対に不可能。
「むー……急に食べたくなった時はどうすればいいのー?」
「俺に言え」
「信吾さんが出張中に食べたくなったらどうするのー……」
「それは俺が返ってくるので我慢するしかないな」
「ケチ~~」
「どうとでも」
そうこうしているうちに、もう一枚が焼き上がった。お皿に乗せてバターを一切れ乗せたところに、ハチミツをかける。うん、二枚目のホットケーキも一枚目と同じぐらい美味しそう。
「どう? ちゃんと思い出の味?」
一切れ目を口に入れた信吾さんに質問する。
「ああ、間違いなく思い出の味だな。いや、あの時よりも美味いかもしれない」
二切れ目を口に入れながら笑った。
「えー、さすがにそれは自画自賛すぎない?」
「美味いのは、奈緒とこうやって一緒に食べているからだろうなって、言いたかったんだが」
「……」
「なんだ、何か不満でも?」
私が急に黙り込んだものだから、信吾さんが不思議そうに首を傾げる。
「信吾さんって、本当にそういうことをサラリと言えちゃうんだよなあって、感心してるの」
「奈緒ほどじゃないと思うがな」
「私、そんな聞いてる方が照れちゃうようなこと、言えないよ~~」
「そう思ってるのは奈緒だけだろ」
「そうかなあ……」
どっちかと言えば信吾さんの方が、その手のことを言ってることが多いと思うんだけどなあ……。
「でだ、奈緒」
「ん?」
残りの半分を食べているところで、信吾さんがさり気無い口調で私に話しかけてきた。
「俺の思い出の味をご馳走したんだから、それなりの報酬は払ってくれるよな?」
「……え?」
なんなの、そのニヤニヤした邪悪な笑みは。
「肝心なところは、機密事項だからとか言って教えてくれないのに、報酬とかおかしくない?」
「報酬が駄目ならそうだな、半歩ほど譲って、風呂で足のマッサージをさせていただきますがいかがかな?」
まさかの禁止令の撤回要求とか!!
「……それ、本当に譲ってる?!」
「もちろん」
その顔つき、絶対に譲ってる気はないよね?
「まさか、初めからそれが目的でホットケーキを焼いたとか?」
「まさか。テレビで今日がホットケーキの日だと言っていたのは本当だし、食べたくなったのも本当だ。ま、それをうまく利用させてもらったということだな。俺の作戦勝ちだ、諦めろ」
シレッととんでもないことを言ってるよ、信吾さんてば! 本当に油断も隙もあったもんじゃないんだから!!
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