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【後日談2】トロワ・メートル
20.いつまでも居てほしい
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その日も、ディナー開店前の準備で、葉子と甲斐チーフはワインカーブで向き合っていた。
「本日は矢嶋社長が来ますね」
「はい」
「では。かねてより伝えていたとおりに、矢嶋社長にソムリエとしての業務を、今夜は十和田さんに一任いたします」
見習いの『コミ・ソムリエ』なのに、いきなり接客することを許されてしまった。
大きなレストランではまずない。父親がレストランの責任者であって、夫はこのホールの責任者。葉子はここでは娘でもあって妻でもあった。非常に恵まれた状況にいるのだ。
しかも、葉子にこの仕事を教えてくれた恩師・秀星の元上司ですらも、遠い九州から駆けつけて、葉子専属で指導をしてくれている。ほんとうに恵まれている。
しかも、やり手の社長さんが、すぐにテストもしてくれる。そう思うから、だからこそ、『できなくても、堂々とやろう』と、葉子は意を決する。
そんな葉子がわかったのか、甲斐チーフがにこりと笑った。
「力みすぎですよ。矢嶋社長だって、そんないきなり厳しくしませんよ」
「そうですけれど……。なんだか、恵まれすぎていて、いいのかなと思っています」
「下働きとか下積みという点でしたら、葉子さんは桐生給仕長の下で指導を受けるようになってから通算六年。セルヴーズとしては充分な経験です」
「父親の店で、しかもいまは夫が上司です」
「お父様も篠田も、あなたを甘やかしていたなど、私はひとつも感じませんでした。いちばん最初でしょうね。桐生がガツンと二ヶ月目の貴女を叱責したのは――」
写真集に掲載した『ここは貴女のお父様のライブ会場です』という喩えのお説教のことを、甲斐チーフが急に持ち出してきた。そんなときは、優しい微笑みで葉子を見てくれる。
「あの時点で、しっかりと叱られたことが良かったと思います。つまりは、桐生も本気で育てる心積もりだったのでしょう。厳しくとも、あなたの将来を思って決意と叱責だったことでしょう。そこから今日まで、葉子さんは邁進してきたのです。大きなレストランではないからと気にするのもやめましょう。むしろ、給仕をするスタッフが少ないという状況で、これまでたくさんのことをこなしてきたはずです。自信を持ってください」
尊敬する師匠からの後押しに、葉子もやっと心が軽くなってきた。
「はい。自信がないなりに、精一杯やってみます」
「そう。その心構えが大事です。さあ、支度をしましょう」
蒼が面接をして採用をしても長続きをする者がいない業界でもあった。
サービスマンという仕事のハードルの高さ、そして、継続していくことの意志の強さを葉子は思わずにいられない。きっと、甲斐チーフも、蒼も、そう秀星だって。
「あの、甲斐チーフはもちろん、桐生給仕長も、篠田給仕長も、コミ・ド・ランの下積みを長くして、ここまで来られたんですよね」
自分は、たまたま父親がレストランを経営していたので、このような道を進む機会があっただけのことだが、このメートルたちが、どうやってここまで辿り着いたのか急に気になって、葉子は聞いてみた。
甲斐チーフが、ワインカーブのほのかな灯りの中、低い天井を見上げながら顎をさすり、『そうですねえ』と昔を思い出したのか苦笑いをみせた。
「私の時代は高度成長期で、日本がたくさんの海外文化を取り入れ、もっと西洋に負けないようレベルを磨いていこうと、レストラン業界も活発だったと思います。大きなレストランだと、シェフ・ド・ランが何名もいて、テーブルを複数統括します。コミ・ド・ランがお客様に料理のお皿をお出しするなど以ての外で、ただただシェフ・ド・ランのアシスタントです。チームに入ることすらも許されないコミ・ド・ランも多かったほどですよ」
日本経済が華やかに開花する頃の、活発な時代。
大きなレストランには『ディナーチーム』というものがあって、そこに如何にしてメンバーとして選ばれるかが競われたと、甲斐チーフが教えてくれる。
「ですが、いまの日本では老舗と言われたレストランですら閉店をする時代です。経済だけではありません。『跡を継ぐ人材』が減っているのです。いまとなってはサービス業は『献身ありきの奉仕』のようなお仕事と思われるでしょうね。また余暇にお金をかける余裕もない。余暇を心地よく過ごしたいからサービスにも対価を支払う。そういう価値観もなくなってきました。いつからか『お客様は神様』となり、お料理分に代金を支払うのだから、サービスはあって当然、『おもてなしを受ける』のではなく『奉仕をしてもらう』という風潮から、サービスマンたちのプライドが踏みにじられていく事も度々。だから接客業を若い方たちが避けていく。ですから、秀星も若い者を残したいという気持ちを持つ年齢だったと思います。ましてや、メートル・ドテルに就いたことがある者なら、今後のフレンチ業界に対して、次はどんな使命と責務があるか考えたはずです。ここに来て、私は嬉しい。ソムリエになろうとする女性と、新しくフレンチの世界で邁進したいという青年にも出会った。そして篠田の成長もね」
最後はやっぱり蒼をからかうように、甲斐チーフが、おどけた顔を見せた。
「ですから、葉子さん。お父様と篠田と、そして矢嶋社長と一緒に、フレンチを守っていってくださいね」
「はい……」
私もまだまだ一緒に守るよ――という言い方ではなかった。
そう言って欲しかった自分がいたと知って、葉子は内心驚く。
だが甲斐チーフは、一度引退をして隠居生活をしていた高齢者。いつここから去って行っても、残すことは、若い者たちへの願いだけなのも当然なのかもしれない。
でも。なんだろう。
変な胸騒ぎがこの前からしている。
まるで、そう。いつまでも『居てくれる』と思っていた人が、すっと突然いなくなる。
秀星が、いつもと同じ顔をして、でも本当は心の底では、どんどん、どんどん、あのホワイトアウトの明け方へと追い詰めていた『秘めた想い』を持っていたように。
あの時は、まだ幼い二十代の若い女だったから気づけなかったこと。
いまは、失った彼がいるから、葉子も敏感になっているだけなのだろうか……?
「あの、チーフ。お身体は大丈夫ですか」
時々、彼の笑みさえも儚くみえてしまうことがある。
葉子はこの胸騒ぎを収めるかのようにして、ご高齢の方を案ずる問いをそれとなくしていた。
「大丈夫ですよ。大分でも毎朝、散歩をして歩いていましたからね。なるべく健康でいたいと気をつけています。息子たちに迷惑をかけるわけにはいきませんから」
体力はあるといいたいらしい。確かに、久しぶりの社会復帰らしいが、北海道という慣れない土地にやってきたわりには、平然としたご様子でいらっしゃると葉子も感じている。
蒼も気を遣いに遣って、体調に変化はないかチェックをして、疲れているなら無理をしないで早めに帰ってもいいと伝えるだけ伝えてみたり、最近は『甲斐さん専用のお昼寝ベッドを搬入いたしました!』と休憩室に折りたたみのベッドを持ち込んだほどだった。
甲斐チーフも最初は『そんなことはやめろ』と嫌がっていたが、そこはお歳かな、そのうちに二時間休憩の時には素直に横になって休んでいることがある。
フレンチ十和田の従業員たちも、全員が甲斐チーフのキャリアに敬意をもち尊敬し、ご高齢である部分は労る空気もできあがっていた。
『秀星が居着いたのは何故か、わかってきましたよ』と、つい最近、ふと漏らしていたことがあるほど。
働きやすさはあると思うから、無理はされていないと葉子は思うのだ。
それに、葉子も覚悟はしている。『いつか甲斐チーフは、大分に帰る人なのだ』と。
三ヶ月契約、それ毎に更新する契約。次の契約更新は十一月だ。その頃には初雪がやってくる。いまは夏で過ごしやすいが、あと半月もするとすっかり秋の気候になる。
温暖な大分の海辺にお住まいなら、最初の冬を越すのは厳しいかもしれない。
最初の難関はそのあたりかなと葉子は予測をつけて、いま甲斐チーフが教えてくれることは来年まであるわけではないと気を引き締めて吸収しようと努めている。
でも。本心は『もっと教えてほしい。せめてソムリエになるまで見守ってほしい』だった。
それも、甘えだろうか? 葉子は自問する。
「本日は矢嶋社長が来ますね」
「はい」
「では。かねてより伝えていたとおりに、矢嶋社長にソムリエとしての業務を、今夜は十和田さんに一任いたします」
見習いの『コミ・ソムリエ』なのに、いきなり接客することを許されてしまった。
大きなレストランではまずない。父親がレストランの責任者であって、夫はこのホールの責任者。葉子はここでは娘でもあって妻でもあった。非常に恵まれた状況にいるのだ。
しかも、葉子にこの仕事を教えてくれた恩師・秀星の元上司ですらも、遠い九州から駆けつけて、葉子専属で指導をしてくれている。ほんとうに恵まれている。
しかも、やり手の社長さんが、すぐにテストもしてくれる。そう思うから、だからこそ、『できなくても、堂々とやろう』と、葉子は意を決する。
そんな葉子がわかったのか、甲斐チーフがにこりと笑った。
「力みすぎですよ。矢嶋社長だって、そんないきなり厳しくしませんよ」
「そうですけれど……。なんだか、恵まれすぎていて、いいのかなと思っています」
「下働きとか下積みという点でしたら、葉子さんは桐生給仕長の下で指導を受けるようになってから通算六年。セルヴーズとしては充分な経験です」
「父親の店で、しかもいまは夫が上司です」
「お父様も篠田も、あなたを甘やかしていたなど、私はひとつも感じませんでした。いちばん最初でしょうね。桐生がガツンと二ヶ月目の貴女を叱責したのは――」
写真集に掲載した『ここは貴女のお父様のライブ会場です』という喩えのお説教のことを、甲斐チーフが急に持ち出してきた。そんなときは、優しい微笑みで葉子を見てくれる。
「あの時点で、しっかりと叱られたことが良かったと思います。つまりは、桐生も本気で育てる心積もりだったのでしょう。厳しくとも、あなたの将来を思って決意と叱責だったことでしょう。そこから今日まで、葉子さんは邁進してきたのです。大きなレストランではないからと気にするのもやめましょう。むしろ、給仕をするスタッフが少ないという状況で、これまでたくさんのことをこなしてきたはずです。自信を持ってください」
尊敬する師匠からの後押しに、葉子もやっと心が軽くなってきた。
「はい。自信がないなりに、精一杯やってみます」
「そう。その心構えが大事です。さあ、支度をしましょう」
蒼が面接をして採用をしても長続きをする者がいない業界でもあった。
サービスマンという仕事のハードルの高さ、そして、継続していくことの意志の強さを葉子は思わずにいられない。きっと、甲斐チーフも、蒼も、そう秀星だって。
「あの、甲斐チーフはもちろん、桐生給仕長も、篠田給仕長も、コミ・ド・ランの下積みを長くして、ここまで来られたんですよね」
自分は、たまたま父親がレストランを経営していたので、このような道を進む機会があっただけのことだが、このメートルたちが、どうやってここまで辿り着いたのか急に気になって、葉子は聞いてみた。
甲斐チーフが、ワインカーブのほのかな灯りの中、低い天井を見上げながら顎をさすり、『そうですねえ』と昔を思い出したのか苦笑いをみせた。
「私の時代は高度成長期で、日本がたくさんの海外文化を取り入れ、もっと西洋に負けないようレベルを磨いていこうと、レストラン業界も活発だったと思います。大きなレストランだと、シェフ・ド・ランが何名もいて、テーブルを複数統括します。コミ・ド・ランがお客様に料理のお皿をお出しするなど以ての外で、ただただシェフ・ド・ランのアシスタントです。チームに入ることすらも許されないコミ・ド・ランも多かったほどですよ」
日本経済が華やかに開花する頃の、活発な時代。
大きなレストランには『ディナーチーム』というものがあって、そこに如何にしてメンバーとして選ばれるかが競われたと、甲斐チーフが教えてくれる。
「ですが、いまの日本では老舗と言われたレストランですら閉店をする時代です。経済だけではありません。『跡を継ぐ人材』が減っているのです。いまとなってはサービス業は『献身ありきの奉仕』のようなお仕事と思われるでしょうね。また余暇にお金をかける余裕もない。余暇を心地よく過ごしたいからサービスにも対価を支払う。そういう価値観もなくなってきました。いつからか『お客様は神様』となり、お料理分に代金を支払うのだから、サービスはあって当然、『おもてなしを受ける』のではなく『奉仕をしてもらう』という風潮から、サービスマンたちのプライドが踏みにじられていく事も度々。だから接客業を若い方たちが避けていく。ですから、秀星も若い者を残したいという気持ちを持つ年齢だったと思います。ましてや、メートル・ドテルに就いたことがある者なら、今後のフレンチ業界に対して、次はどんな使命と責務があるか考えたはずです。ここに来て、私は嬉しい。ソムリエになろうとする女性と、新しくフレンチの世界で邁進したいという青年にも出会った。そして篠田の成長もね」
最後はやっぱり蒼をからかうように、甲斐チーフが、おどけた顔を見せた。
「ですから、葉子さん。お父様と篠田と、そして矢嶋社長と一緒に、フレンチを守っていってくださいね」
「はい……」
私もまだまだ一緒に守るよ――という言い方ではなかった。
そう言って欲しかった自分がいたと知って、葉子は内心驚く。
だが甲斐チーフは、一度引退をして隠居生活をしていた高齢者。いつここから去って行っても、残すことは、若い者たちへの願いだけなのも当然なのかもしれない。
でも。なんだろう。
変な胸騒ぎがこの前からしている。
まるで、そう。いつまでも『居てくれる』と思っていた人が、すっと突然いなくなる。
秀星が、いつもと同じ顔をして、でも本当は心の底では、どんどん、どんどん、あのホワイトアウトの明け方へと追い詰めていた『秘めた想い』を持っていたように。
あの時は、まだ幼い二十代の若い女だったから気づけなかったこと。
いまは、失った彼がいるから、葉子も敏感になっているだけなのだろうか……?
「あの、チーフ。お身体は大丈夫ですか」
時々、彼の笑みさえも儚くみえてしまうことがある。
葉子はこの胸騒ぎを収めるかのようにして、ご高齢の方を案ずる問いをそれとなくしていた。
「大丈夫ですよ。大分でも毎朝、散歩をして歩いていましたからね。なるべく健康でいたいと気をつけています。息子たちに迷惑をかけるわけにはいきませんから」
体力はあるといいたいらしい。確かに、久しぶりの社会復帰らしいが、北海道という慣れない土地にやってきたわりには、平然としたご様子でいらっしゃると葉子も感じている。
蒼も気を遣いに遣って、体調に変化はないかチェックをして、疲れているなら無理をしないで早めに帰ってもいいと伝えるだけ伝えてみたり、最近は『甲斐さん専用のお昼寝ベッドを搬入いたしました!』と休憩室に折りたたみのベッドを持ち込んだほどだった。
甲斐チーフも最初は『そんなことはやめろ』と嫌がっていたが、そこはお歳かな、そのうちに二時間休憩の時には素直に横になって休んでいることがある。
フレンチ十和田の従業員たちも、全員が甲斐チーフのキャリアに敬意をもち尊敬し、ご高齢である部分は労る空気もできあがっていた。
『秀星が居着いたのは何故か、わかってきましたよ』と、つい最近、ふと漏らしていたことがあるほど。
働きやすさはあると思うから、無理はされていないと葉子は思うのだ。
それに、葉子も覚悟はしている。『いつか甲斐チーフは、大分に帰る人なのだ』と。
三ヶ月契約、それ毎に更新する契約。次の契約更新は十一月だ。その頃には初雪がやってくる。いまは夏で過ごしやすいが、あと半月もするとすっかり秋の気候になる。
温暖な大分の海辺にお住まいなら、最初の冬を越すのは厳しいかもしれない。
最初の難関はそのあたりかなと葉子は予測をつけて、いま甲斐チーフが教えてくれることは来年まであるわけではないと気を引き締めて吸収しようと努めている。
でも。本心は『もっと教えてほしい。せめてソムリエになるまで見守ってほしい』だった。
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