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使った道具の片付けなどをしている間に、クッキーが焼きあがった。
「いい香り」
粗熱をとるためざるに並べられたクッキーに顔を近づけて、ナツメグがほほえむ。
一枚を手にとって矯めつ眇めつしていたゼトは、眉間にしわを寄せながらもうん、とうなずいた。
「見た目も、崩れてない。豆の黒い点がすこし気になるが……」
そう言っているあいだに焼き立てのクッキーもほどよく冷めたのだろう。ぱかりと開いたゼトのくちが、クッキーをむしゃりと食べた。味に集中するためだろう、目を閉じて、くちだけがむぐむぐと動いている。
続いて、ナツメグも一枚手に取り、かじる。
かりかりかり。
クッキーをかみ砕く音が台所に響く。
その音を聞きながら、リュリュナは祈るような気持ちでふたりを見つめていた。
―――おいしくできていますように……!
見守るリュリュナの視線のさきで、ゼトののどがごくりと上下した。
ぱちり、と目を開いた彼は、眉間のしわを消し去ってにかりと笑う。
「うまい!」
「ほんとう、香りもちょうどよくて食感にも影響ないわねえ。これならお店で出してもだいじょうぶかしら」
ゼトの叫びに微笑みを返したナツメグも、うれしそうにうなずいている。
姉義弟(きょうだい)そろっての合格認定に、リュリュナはほっと胸をなでおろす。
「うまいけど、この黒い粒が入ってるのを気にする客はいねえかな?」
「うーん、そうねえ。わたしは気にならないけれど、知らないかたはなにが入ってるのか、気にするかたもいるかもしれないわねえ」
うまいうまいと言いながらも首をかしげるふたりに、リュリュナは別の提案をする。
「すこし時間はかかるけど、この豆を鞘ごと強いお酒か香りの弱い油につけておけば、香りがうつります。あとは、香りをつけた砂糖をクッキーにまとわせて焼いてみたり……」
「おお、なるほどな!」
「お酒と油ね。瓶に入れて用意しましょう。試してみましょう」
いそいそと瓶を用意し、姉義弟(きょうだい)は楽しそうに豆の鞘を放り込んでいる。
色白の姉と褐色の弟、ふたりの見た目はずいぶん違うし義理の姉弟なので似ていない。それなのに、目を輝かせてお菓子作りの相談をするふたりの表情は、言われなくても姉弟なのだとわかるほどによく似ていた。
そんなふたりを眺めながらリュリュナが思い出すのは、故郷に残してきた弟のルトゥとリュリュナと志を同じくする幼なじみのチギだ。
ふたつ年下のルトゥは、今ごろ身重の母を手伝って、家事に農作業にと忙しくしているころだろう。リュリュナの後ろについて歩いていた弟は、いつからかリュリュナよりも手際よく家のことを済ませるようになった。リュリュナの出稼ぎを「家のことはぼくがいれば十分。村のこともみんなで何とかやっていく」と後押ししてくれたのも、弟だ。
―――チギはどうしているかな。
家族ではないけれど、リュリュナと家族同然に育ったチギ。いつだってリュリュナに負けじとついてきた彼は、リュリュナにとってはもうひとりの弟のようなものだった。チギはいつだって「おれのほうが大きい! おれのほうが強い!」と認めたがらなかったけれど。
「……それで、だ」
故郷に思いを馳せていたリュリュナは、不意に向けられた固い声に意識を引き戻された。
目の前には、腕組みをして立つゼトがいる。
「なんでお前、そんなこと知ってんだ。この豆は、異国から輸入されてきたばっかりの珍品だぞ。扱ってた問屋でさえ使い方をよく知らねえってのによ」
先ほどまでの笑顔はどこへ行ったのか、険しい顔で問いただしてくるゼトは、まるでチンピラだ。
その段になってリュリュナはようやく、軽々しく前世の知識を披露したことを後悔した。
村で腐葉土の作り方などを伝えたときには、村長のもとでたくさん学んでいるリュリュナの考えたことだと言ってだれも疑うことなく試してくれた。
けれど今回の知識は、学ぶ元がない。
言い逃れのしようがない状況に、リュリュナはおろおろと視線をさまよわせる。
それを逃すまいとするかのように見下ろしてくるゼトの目元に、ひらりと白い手がかぶさった。
「まあまあ、難しいことはいいじゃない。わたしたちはこの豆の使い方を知りたかった、リュリュナちゃんはそれを教えてくれた。それだけわかっていればじゅうぶんだわ」
「ナツ姉……」
目元を隠す義姉の手をそっと外して、ゼトは苦虫をかみつぶしたような顔をする。
それにも構わず、ナツメグはにこりと笑ってリュリュナの手をとった。
「それよりも、リュリュナちゃんは異国のお菓子のこと、ほかにも知っているかしら」
「え、ええと。いくつかは作ったことあります。クッキーのほかにはケーキとかプリンとか……」
ナツメグの勢いに押されながらも答えたリュリュナに、ナツメグは目を輝かせる。
「まあ、まあ! とっても素敵ね! ねえ、リュリュナちゃん。リュリュナちゃんは働きに出てきたって言っていたわよね」
「は、はい」
「どこのお店かしら。なんのお仕事をしているの?」
矢継ぎ早に繰り出される質問に、リュリュナはわけもわからないままつい答えてしまう。
「ホーリィさんのお店で働く、予定でした。来てみたらもういらっしゃらなくて……」
答えながらその当てはなくなったのだった、と思い出して肩を落とすリュリュナと反対に、ナツメグは嬉しそうに微笑んだ。
「まあああ、ホーリィさん! お引越しなさってしまった雑貨屋さんね! 手違いかしら、それは気の毒だったわね」
気の毒だと言いながらもナツメグの顔は喜びに輝いており、それを目にしたゼトは呆れたように息をつく。
「ということはリュリュナちゃん。あなた、住む場所も仕事も決まってないのよね」
「……はい」
認めればいよいよ巡邏を呼ばれてしまうだろうか、と思いながらもリュリュナがちいさな声で答えると、ナツメグはそれはもう良い笑顔でリュリュナの手を握りしめた。
「だったら、ぜひうちに住んでちょうだいな! それで、お家賃がわりに異国のお菓子の作り方を教えてほしいのよ!」
ね? とナツメグが首をかしげて、長い髪がさらりと揺れる。
予想していなかったことばに目を丸くしたリュリュナだったが、次の瞬間にはうなずいていた。
「はいっ、よろしくお願いします!!」
「いい香り」
粗熱をとるためざるに並べられたクッキーに顔を近づけて、ナツメグがほほえむ。
一枚を手にとって矯めつ眇めつしていたゼトは、眉間にしわを寄せながらもうん、とうなずいた。
「見た目も、崩れてない。豆の黒い点がすこし気になるが……」
そう言っているあいだに焼き立てのクッキーもほどよく冷めたのだろう。ぱかりと開いたゼトのくちが、クッキーをむしゃりと食べた。味に集中するためだろう、目を閉じて、くちだけがむぐむぐと動いている。
続いて、ナツメグも一枚手に取り、かじる。
かりかりかり。
クッキーをかみ砕く音が台所に響く。
その音を聞きながら、リュリュナは祈るような気持ちでふたりを見つめていた。
―――おいしくできていますように……!
見守るリュリュナの視線のさきで、ゼトののどがごくりと上下した。
ぱちり、と目を開いた彼は、眉間のしわを消し去ってにかりと笑う。
「うまい!」
「ほんとう、香りもちょうどよくて食感にも影響ないわねえ。これならお店で出してもだいじょうぶかしら」
ゼトの叫びに微笑みを返したナツメグも、うれしそうにうなずいている。
姉義弟(きょうだい)そろっての合格認定に、リュリュナはほっと胸をなでおろす。
「うまいけど、この黒い粒が入ってるのを気にする客はいねえかな?」
「うーん、そうねえ。わたしは気にならないけれど、知らないかたはなにが入ってるのか、気にするかたもいるかもしれないわねえ」
うまいうまいと言いながらも首をかしげるふたりに、リュリュナは別の提案をする。
「すこし時間はかかるけど、この豆を鞘ごと強いお酒か香りの弱い油につけておけば、香りがうつります。あとは、香りをつけた砂糖をクッキーにまとわせて焼いてみたり……」
「おお、なるほどな!」
「お酒と油ね。瓶に入れて用意しましょう。試してみましょう」
いそいそと瓶を用意し、姉義弟(きょうだい)は楽しそうに豆の鞘を放り込んでいる。
色白の姉と褐色の弟、ふたりの見た目はずいぶん違うし義理の姉弟なので似ていない。それなのに、目を輝かせてお菓子作りの相談をするふたりの表情は、言われなくても姉弟なのだとわかるほどによく似ていた。
そんなふたりを眺めながらリュリュナが思い出すのは、故郷に残してきた弟のルトゥとリュリュナと志を同じくする幼なじみのチギだ。
ふたつ年下のルトゥは、今ごろ身重の母を手伝って、家事に農作業にと忙しくしているころだろう。リュリュナの後ろについて歩いていた弟は、いつからかリュリュナよりも手際よく家のことを済ませるようになった。リュリュナの出稼ぎを「家のことはぼくがいれば十分。村のこともみんなで何とかやっていく」と後押ししてくれたのも、弟だ。
―――チギはどうしているかな。
家族ではないけれど、リュリュナと家族同然に育ったチギ。いつだってリュリュナに負けじとついてきた彼は、リュリュナにとってはもうひとりの弟のようなものだった。チギはいつだって「おれのほうが大きい! おれのほうが強い!」と認めたがらなかったけれど。
「……それで、だ」
故郷に思いを馳せていたリュリュナは、不意に向けられた固い声に意識を引き戻された。
目の前には、腕組みをして立つゼトがいる。
「なんでお前、そんなこと知ってんだ。この豆は、異国から輸入されてきたばっかりの珍品だぞ。扱ってた問屋でさえ使い方をよく知らねえってのによ」
先ほどまでの笑顔はどこへ行ったのか、険しい顔で問いただしてくるゼトは、まるでチンピラだ。
その段になってリュリュナはようやく、軽々しく前世の知識を披露したことを後悔した。
村で腐葉土の作り方などを伝えたときには、村長のもとでたくさん学んでいるリュリュナの考えたことだと言ってだれも疑うことなく試してくれた。
けれど今回の知識は、学ぶ元がない。
言い逃れのしようがない状況に、リュリュナはおろおろと視線をさまよわせる。
それを逃すまいとするかのように見下ろしてくるゼトの目元に、ひらりと白い手がかぶさった。
「まあまあ、難しいことはいいじゃない。わたしたちはこの豆の使い方を知りたかった、リュリュナちゃんはそれを教えてくれた。それだけわかっていればじゅうぶんだわ」
「ナツ姉……」
目元を隠す義姉の手をそっと外して、ゼトは苦虫をかみつぶしたような顔をする。
それにも構わず、ナツメグはにこりと笑ってリュリュナの手をとった。
「それよりも、リュリュナちゃんは異国のお菓子のこと、ほかにも知っているかしら」
「え、ええと。いくつかは作ったことあります。クッキーのほかにはケーキとかプリンとか……」
ナツメグの勢いに押されながらも答えたリュリュナに、ナツメグは目を輝かせる。
「まあ、まあ! とっても素敵ね! ねえ、リュリュナちゃん。リュリュナちゃんは働きに出てきたって言っていたわよね」
「は、はい」
「どこのお店かしら。なんのお仕事をしているの?」
矢継ぎ早に繰り出される質問に、リュリュナはわけもわからないままつい答えてしまう。
「ホーリィさんのお店で働く、予定でした。来てみたらもういらっしゃらなくて……」
答えながらその当てはなくなったのだった、と思い出して肩を落とすリュリュナと反対に、ナツメグは嬉しそうに微笑んだ。
「まあああ、ホーリィさん! お引越しなさってしまった雑貨屋さんね! 手違いかしら、それは気の毒だったわね」
気の毒だと言いながらもナツメグの顔は喜びに輝いており、それを目にしたゼトは呆れたように息をつく。
「ということはリュリュナちゃん。あなた、住む場所も仕事も決まってないのよね」
「……はい」
認めればいよいよ巡邏を呼ばれてしまうだろうか、と思いながらもリュリュナがちいさな声で答えると、ナツメグはそれはもう良い笑顔でリュリュナの手を握りしめた。
「だったら、ぜひうちに住んでちょうだいな! それで、お家賃がわりに異国のお菓子の作り方を教えてほしいのよ!」
ね? とナツメグが首をかしげて、長い髪がさらりと揺れる。
予想していなかったことばに目を丸くしたリュリュナだったが、次の瞬間にはうなずいていた。
「はいっ、よろしくお願いします!!」
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