地下牢にて

オーブンピッツァ

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第八夜 Part1

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 異様な窮屈さに目を覚ますと、首から下が布でぐるぐるに梱包されていた。
 両手足を真っすぐ伸ばした状態で、足裏と両乳首、局部、首から上の五箇所以外の全てがピッチリと、布で巻かれ、その上から更にベッドに固定されているようで体を跳ね上げることも出来ない。

 広いキングサイズのベッドにミイラの如くぐるぐる巻に拘束された俺と、その両脇に女の子座りで腰掛けて、これからどうこの獲物を料理しようかと言った風にニヤニヤと見下ろしてくる二人。
 嫌な予感しかしない。

 右隣にいたお嬢様が移動したかと思うと、足の裏を細い指が上下にするするとなぞる感覚。
 指の付け根から始まり、踵までいくと少し硬くつるりとした感触にかわり、戻っていく。
 どこか探るような動きで、我慢できないほどではないが、じわりじわりと来るくすぐったさから逃れようと無意識的に足の指を握るように動かす。

 爪の先で土踏まずをくるくるとなぞってみたり、指値付け根を触れるか触れないかの距離で優しくひっかくように動かしたり。
 暴れるほどではなく、呻くほどでもなく、じんわりとしたくすぐったさが右の足だけに集中して与えられる。

 それは遅効性の毒のように俺を蝕んでいた。

 しばらく、なんとも言い難いくすぐったさが続くと、ふとお嬢様が手を止める。
 同時に左側にいたメイドがいつの間にやら足元へ移動していて、今度は左足が先ほどとはまた微妙に違った強さのくすぐったさに襲われる。
 しばらくすれば、またお嬢様に交代し右側だけ、またしばらくすれば、メイドに交代し左側だけ。

 そうやって交互に、刺激になれきる前に交代され、感覚が若干リセットされた辺りで再度刺激を与えられる。
 成果は明瞭で、くすぐったさがどんどん強く強くなっていく。

 足を引っ込めようとしても、左右に振って逃がそうとしてもガッチリと巻きつけられた布がそのすべてを無効化する。
 出来る抵抗といえば足を握るように動かす程度。

 その様子を面白がってか、そろそろ次の段階へ行く下準備が整ったからなのか、右の足に冷たいぬるっとした液体がかけられる。

 部屋に広がるほのかな香りから、普段俺をいじめ抜く際に使っているオイルだと判別できた。
 そして、その香りを嗅いだ俺は快楽を与えられる匂いだと判断してしまったらしく、逸物が硬く反り上がってしまう。

 だが、二人共、勃起したことを視認しながらも足裏をくすぐることだけに集中し、完全に放置され、まるでくすぐられているだけで勃ち上がってしまっているかのような錯覚を覚えてしまう。

 ぬるりとしたオイルをお嬢様の細くしなやかな指が足全体にしっかり馴染むように塗り込む。
 ただそれだけで、先程以上のくすぐったさに身をよじりそうになるが、動けない。

 にゅるり、にゅるりと摩擦を奪われ、より滑らかに指が足裏を走っていく。
 五本でわしゃわしゃと不揃いに刺激をしたり、一本だけにしてよりくすぐったい部分だけを念入りに刺激したり。
 そうして散々とくすぐれば今度は左足だけをメイドが同じ用にくすぐり始める。

 息が漏れ、徐々に呼吸そのものが荒くなっていく。
 無様な笑い声が部屋に響き、そのさまをくすくすと二人が嘲笑う。

 左が、右が、交互にくすぐられ、蓄積したくすぐったさに思考が崩壊させられていく。
 そうしていると、ふと、どちらの刺激もなくなった。
 辛うじて動く首を起こして様子を見れば、とても意地悪そうな笑みを浮かべた二人がオイルで艶かしく光る指を扇情的に、まばらに、くすぐるかのように動かし、その動きを見せつけた後に、同時に足裏をくすぐられる。

 左右同時のくすぐりではあるが、それぞれ違うくすぐり方で感覚がよりぐちゃぐちゃになっていく。
 強烈なくすぐったさに今すぐ逃げ出したいのに逃げれない。
 やめてくれと笑いながら叫ぶが、当然言葉も伝わらず、ただただ正気を奪われるようにくすぐられる。

 どれだけの時間がたったか、わからない。
 1時間も経ってないかもしれないし、数時間くすぐられ続けたのかもしれない。

 声を上げる気力も無くなって呼吸とともに漏れ出るような笑い声に変わった辺りで手が止められる。

 助かったと薄ぼんやりとした意識の中でそう思ったのだが、それは間違いだった。

 散々とくすぐられ、体力を奪われているにもかかわらず、その存在感を主張し続ける肉の棒に魔の手が伸びてきた。

 継ぎ足しなどで乾くことなく未だにぬらぬらと艶かしく光を反射するその手で、お嬢様がその手のオイルを塗りたくるように逸物を扱く。
 それと確認するとともに、メイドが両手で両足をそれぞれくすぐり始める。

 足裏に感じる暴力的なくすぐったさと、ペニスから伝わるお嬢様の手コキの快楽信号。
 亀頭を絞り上げるようにくちゅりくちゅりと強い快楽を与えつつ、もう片方の手で、竿をしごいたり、玉を揉んだりして複数の快楽を叩き込まれる。
 足の裏を這い回る指先が弱点を突いたり、別の感度のいい場所を刺激したり、そうやってとめどないくすぐったさを延々と与え続ける。

 くすぐったいのか気持ちいいのか、どんどん脳が混乱していく。

 くすぐったいと気持ちいいが溶け合い、ごちゃごちゃに混ざりきった辺りで絶頂への昂りを感じた。

 だが、その瞬間に二人の手が止まる。

 くすぐったさと快楽の余韻。

 それがある程度落ち着いた辺りで再び手が動き出す。

 再び上がる悲鳴のような笑い声と喘ぎ声、自分が発したにもかかわらず、どこか他人事のように感じる。

 ただ、頭の中が気持ちいいとくすぐったいで埋め尽くされていく。

 高まる度に手を止められ、再び限界まで責められる。

 その繰り返し。

 絶頂を懇願するも、言葉の通じない彼女らにはどこ吹く風。

 幾度となく繰り返された寸止め地獄が唐突に終りを迎える。

 何度目かもわからない絶頂の直前まできた辺りで、肉棒が暖かく湿っぽい空間に飲まれ、ザラッとした柔らかい何かに裏筋からずるりと舐めあげられるように刺激される。

 お嬢様が口淫を始めたのだ。

 ずぞぞと下品な音を響かせ根本から吸い上げられるように舌が這い回る。
 意図しない快楽に一気に堰を切って吹き上がる精液を口でそのまま受け止め、肉棒の痙攣が収まるまで口の中に収め続けた。

 今まで抑え込められていた分を吐き出し、敏感になった肉棒に、残しがないようにと丁寧に吸い上げ、舌でしっかりと舐めあげられる。

 大量に吐き出したであろうそれをお嬢様は顔色一つ変えずに口内に収め、ニンマリと俺を見る。

 おもむろに口を開き、溜まった白濁液を見せつけた後、ごくんと、飲み干す。

 その様子を見て、再び血が集まるのを感じる。

 彼女たちもそれを確認し楽しそうに笑う、まだ、この天国であり地獄の時間は終わらない。
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