地下牢にて

オーブンピッツァ

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第五夜

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 二人がかりの搾精を受けたあの日から、あれほどの強烈な行為は行われていない。
 前々からあった尿を食事に混ぜられたり、直接飲まされたりする程度だ。

 食に関しても、あの独特すぎる精力増強用のものではなく、元々のものに戻ったが、だんだん痩せていっているのに気づいたのだろう、量が増やされ、回数も二度に増えた。

 というか、一食であれだけ責め立てられてよく命が繋げたものだ。

 そんなことをぼんやり考えていると、ヒールが石畳を踏む音が降りてくる。
 今日はお嬢様だけのようだ。

 手に持ったトレイにはパンとスープとサラダが乗せられており、ドレッシング代わりに聖水プレイされたりしなければいいのだが。

 ふと、口元にパンを突きつけられる。
 餌皿に入れられるでもなく、床に投げ捨てられるでもない……いや、それは一度もないか。
 ともかく、普通にお嬢様が俺の口元にパンを持ってこられた。

 正直怖い。
 だが、ここでもたついて機嫌を損ねられてしまえばそれはそれで厄介だ。

 突きつけられたほんのり甘い香りのするパンを噛みちぎる。
 香り同様優しい甘みとふんわりと柔らかい食感がとても良い。

 続いてスープを匙に掬い入れ口元に。
 程よい酸味と肉系統の旨味が調和したそれがパンによって奪われた水分を補ってくれる。

 チーズ系統のドレッシングだろう、少々癖のある匂いの白い液体をかけられたサラダが続いてやってきた。
 シャキシャキとみずみずしい食感と癖がありつつもさっぱりとした味のドレッシングが絡み合い、食が進みそうだ。

 にこにこと楽しげに食事を与えてくれる彼女が少々怖かったが、何事もなく全てを食べきることが出来た。

 よかった、と安堵するも、お嬢様が一人できて、何事もなく終わるはずがない。

 トレイと食器を机において、彼女は俺の拘束を外す。
 今なら逃げられる。

 全ての拘束が解かれ、未だ他の拘束はない。
 逃走経路は一本だが、可能性はある。

 彼女は外した拘束具を机に運んでいて無防備。
 後ろから締め上げるなり、して逆に拘束して仕返しをすることも……。
 思考が早いか、俺の身体は動き出した。

 背後から羽交い締めにしようとした矢先、くるりと振り向く。
 かかったな、とでも言いたげな非常に悪い顔をした表情に身体がすくみ上がる、だが、押し倒せばまだ可能性は!

 開いた腕の隙間にすっぽりと彼女が身体を入れて、ぎゅっと抱きしめられた。
 金的、殴打、ビンタ、突き飛ばし、攻撃の予想とは真逆のとても優しい包容。

 生まれる思考の空白、何事かを呟く声に意識が急速に引き戻され、しまったと思った頃には遅かった。
 バチッと強烈な衝撃が全身を駆け巡る。
 してやったり、そんな小憎たらしい笑みを浮かべる彼女の顔を最後に視界がブラックアウトした。



 意識が戻ると、今までとは違うガッチリとした拘束で自由を奪われていた。
 跪いた状態で脛からガッツリと床に拘束され、後ろ手に組まされた腕はロープで縛られ、天井から釣り上げられ、体を無理やり起こされている。

 状況を理解すると同時に、目の前で椅子に腰掛け、見せつけるように脚を組む彼女が俺を見下していた。
 表情をうかがい見ると、冷たく見下しているようで、目の奥には隠しきれない愉悦が浮かぶ。

 にっこりと目元の笑っていない微笑みを向けられ、心臓をきゅっと掴まれるような恐怖感が全身を支配する。
 すっと立ち上がり、背後に回り込まれ、次の瞬間、細くしなやかな指が脇腹を揉むように食い込む。

 くすぐったさに身を捩る。
 逃すまいと、ぐにぐにと十本の指が蠢き、体の両側面を愛撫していく。
 漏れ出る笑い声と、左右にぐねぐねと踊り狂う身体。

 前に倒れて逃れようにも、縛られた腕が一定以上に倒れないように戒める。
 背後から降り注ぐ高笑いが、悲鳴混じりの俺の笑い声と共鳴し、地下牢内に響き渡り、この場の狂気を加速させていく。

 終わり無いくすぐり、彼女の白魚のような指は俺をくすぐり殺すつもりなのか、呼吸すらままならない俺を更に責め立てる。
 酸欠で頭がぼうっとしてきた頃、お嬢様の指が身体を弄るのを止めて、肌に触れるか触れないかの距離でじわじわと撫で上げていく。
 先程までの強烈なくすぐったさとは違うもどかしいくすぐったさ。

 否が応でも身体がゾワゾワとした刺激に踊らされる。
 
 荒くとも呼吸が多少整い、頭がクリアになり始めた頃、また凶悪なくすぐりが始められた。

 繰り返されるくすぐりに、恥ずかしげもなく肉棒が存在を主張し始める。
 それを目ざとく見つけたお嬢様はくすぐりの対象を陰嚢へと変え、さわさわ、かりかりと弄ぶ。
 指の腹や爪の先で虐められるも、先端から透明の汁をとろとろと垂らすだけで頂には至れない。

 そして気まぐれに身体をくすぐり、呼吸が乱され、どんどん余裕を奪い去っていく。

 ぱっと手を離され、全ての刺激が止められてしまう。
 呼吸を整えていると、足の裏にもぞもぞとしたくすぐったさを感じる。
 足の拘束は強く、足の裏を握り込むように動かす程度の抵抗しか出来ない。

 先程のもどかしいくすぐりに近いような、それでいてそれ以上に耐え難いくすぐったさに漏れる声。
 ふと、急にくすぐりが止んだと思えば、また何か違う感覚が足の裏に与えられる。
 細かく、非常に柔らかなくすぐったさ。

 羽だろうか、筆だろうか、得体のしれないくすぐったさにまた俺は余裕を削り取られていく。

 くすぐりの手が休められると、次は右の足裏になにか液体が掛けられ、にゅるにゅると滑りの良くなったそこを指で責め立てられる。

 乾燥状態とはまた違うくすぐったさとぬめり、比較させるように左足もくすぐられ、二種類のくすぐったさ。
 それが止めとなり、決壊した笑い声が響く。

 彼女が満足行くまで延々とくすぐりを続けられ、ひゅーひゅーと細い息をするのが精一杯になった頃、お尻のあたりに暖かい液体を大量にたらされる。
 
 ぐにぐにと弾性のある柔らかいものが押し付けられ、それが腸内に侵入してくる。
 意思を持つかのように蠢くそれ、ああ、たぶんあの水まんじゅうだ。

 痛みもなく、違和感だけが有る。
 くぐもった声だけが口の端から漏れるだけ。
 ややあって、まるで垂れ流しかのような排泄感とともに水まんじゅうが体外に這い出る。

 直後、指だろうか、菊紋を揉み解すように刺激されていく。
 くすぐったさとは大きく違う腰が引けるようなぞわつく感覚に襲われるが、固定された身体はそれを受け入れるしか無い。

 にゅるっと細長く少し硬いものが侵入してきた。
 水まんじゅうのようにするりと入るのとは違う異物感に、反射的に動く括約筋が排出しようと蠢く。
 ただ、力の抜け状態では軽く締める程度の機能しか果たせず、その硬いものに玩ばれるだけ。

 尻肉や腰に当てられている感じから彼女の指だろうことは推測できるが確証はなかった。
 しかし、ほぐすようにゆっくりと挿入されたそれが、何かをぐいっと押し付け、ずっと勃ちっぱなしになっている息子がビクリと大きく反応を示した瞬間に、ぐりぐりとそこをいじめるようナカで角度を付けてに動きだして確信できた。

 痛みはないが、下腹部を内側からビリビリと圧迫される違和感と同時に来る奇妙な開いてはいけない扉を開く感覚。
 指が不意に引き抜かれ、意志とは無関係に訪れる排泄の快感に脳が痺れる。

 再び挿入され、くぽくぽと注送の音が地下牢に響き、お嬢様の楽しげな笑い声がそこに交じる。
 何度も何度も腸壁を指で擦られ、前立腺を気まぐれに押さえつけられる未知の快楽。
 お、だか、あ、だか、喉から垂れ流される音は確かな快感を含んでいた。

 初めての奇妙な感覚に支配され、気づけばどろどろとペニスの先から子種が流れ出ていることに気づく。
 彼女もそれをみとめ、より激しく、だが丁寧に、濃厚に責めの手を強くする。

 ぼたぼたと止めどなく吐き流される精、思考を塗りつぶす快楽の波。
 どんどん思考が失われ、与えられる刺激に精を吐くだけの存在になり果て、お嬢様のくすくすとあざ笑うような笑い声だけが頭に響く。
 いつから意識を失ったのかわからない。

 ただ、全てを手放すように、泥のように意識を沈められたことだけはなんとなく覚えている。

 意識が戻ると、仰向けに倒されながらも、尻を持ち上げるように拘束されていた。

 俺が意識を取り戻したのを認識したのだろう、とてもいい笑顔のお嬢様が漏斗のようなものを見せつけるように振っている。
 さきほど散々とほぐされた尻穴にそれを挿入されてしまう。

 漏斗の上に跨るように腰を浮かせたお嬢様。
 嫌な予感とともに、しゃーっと音を立てて生暖かい液体が漏斗に注がれ、腸内へと送り込まれる。

 開放感と支配感で恍惚の表情を浮かべながら俺を見下ろす彼女はとても、とても魅惑的な顔だった。

 腹の中に貯められる体液。
 排泄が終わると同時に、尻尾のような装飾のついた詮をされ、排泄を止められる。

 この状況と刺激にどういうわけか痛いほどに雄々しく反り立つ逸物にお嬢様が手を伸ばし、優しく扱き上げる。
 腸内の液体を早く吐き出せと震え、挿入されたプラグを何度も締めては緩める菊紋が更に異質な快楽を重ねる。
 またたく間に限界まで高められ、情けなくあっという間に、自分の顔めがけて射精させられてしまう。
 それと同時に勢いよく引き抜かれる尻尾。

 ぎゅっと絶頂に合わせて収縮する括約筋が吸い付き、プラグに引っ張られ、肛門が盛り上がる。
 ぽんっと詮の抜ける音と共に吹き上がる黄金色の液体。
 さながら噴水のごとく吹き出したそれが精液にまみれた顔を洗い流す。

 飛び散った液体一部が彼女も濡らしたのだろう、少し髪を濡らしたお嬢様が腹いせなのか俺の逸物を握りしめ、尿と腸液の混じったものでびちゃびちゃのそれを、ぐちゃぐちゃと激しく音を立てて扱き、敏感になっている肉棒は無様に二度目の射精を強要されてしまう。

 そのまま、空いた左手をひくひくと痙攣する菊紋にずるりと押し込まれ、再びあの快感を与えられる。

 公衆便所ほどでは無いにせよ、鼻につく臭いが充満する地下牢でまた意識を失うまで何度も何度も、尻肉と肉棒を犯され続けた。



 再び意識が戻った頃には、臭いも汚れも完璧に処理された誰もいない地下牢にいつも通りの拘束がされている。

 ふと、尻に感じる違和感とも快感ともつかないむずむずした感覚を抱えながら、大変なことになったと己の新たに開かれた扉に恐怖を感じながらまだヘラぬ腹に次の時まで寝てしまって忘れてしまおうと目を閉じた。
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