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おまけ
クリスマスの準備
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12月に入り、街はクリスマス一色になった。
イルミネーション、クリスマスツリー、ケーキ、チキン、プレゼント……。
どれもこれも、去年までは全く関心がなかった事だが、今年は違う。
「ねえシオン、今日何か用ある?」
昼休み。
社食で一緒にご飯を食べながら、寧々は向かいの席に座る紫音に話しかけた。
「もし用事なかったら、一緒に買い物に行かない?」
「いいですよ。何か買いたい物があるんですか?」
「うん、もうすぐクリスマスだからね」
「あ、クリスマスプレゼントですか?」
「いや、プレゼントはまあ、後でもいいんだけど……」
寧々は前のめりになり、声を潜めて言った。
「シオンはもう買った? 赤い下着」
「赤い、下着……縁起がいい、健康になるパンツ、的な?」
「じゃなくて! クリスマス用よ!」
「クリスマス用……?」
寧々の言葉に、紫音はピンとこない表情で首を傾げた。
「クリスマスが近くなると、赤い可愛い下着が出るじゃない! 季節ものだから、早く買わないといいのが無くなっちゃうでしょう?」
「はぁ……んん?」
紫音の首が、さらに傾げられる。
「クリスマス、彼氏とパーティーするでしょ?」
「ええ、まあ……でも弟も一緒ですよ」
「え? そうなの? 二人っきりじゃなく?」
「そうですね。わたしが彼の所に引っ越したんで、まあ、そのお祝いも兼ねて。一応、夜は二人っきりで、って事で昼からですけど」
「ああ、なるほど……じゃあ、夜は二人っきりなわけでしょう? そしたら、せっかくのクリスマスなんだから、クリスマスっぽい下着がいいじゃない」
「クリスマスっぽい、下着……」
「そう。ちょっと見てみましょうよ。すっごくかわいいのが出てるのよ」
「あ……はい」
「じゃあ、そういう事で。今日は残業しないように頑張りましょう! あっ、そろそろ時間ね、片付けようか」
そう言うと、小さくクリスマスソングを口ずさみながら席を立つ寧々に続きながら、
『う~ん……恋愛に関してはわたしより後からスタートしたネネさんが、いつの間にかわたしの前を走っているなぁ……』
そんな事をぼんやりと考える紫音であった。
イルミネーション、クリスマスツリー、ケーキ、チキン、プレゼント……。
どれもこれも、去年までは全く関心がなかった事だが、今年は違う。
「ねえシオン、今日何か用ある?」
昼休み。
社食で一緒にご飯を食べながら、寧々は向かいの席に座る紫音に話しかけた。
「もし用事なかったら、一緒に買い物に行かない?」
「いいですよ。何か買いたい物があるんですか?」
「うん、もうすぐクリスマスだからね」
「あ、クリスマスプレゼントですか?」
「いや、プレゼントはまあ、後でもいいんだけど……」
寧々は前のめりになり、声を潜めて言った。
「シオンはもう買った? 赤い下着」
「赤い、下着……縁起がいい、健康になるパンツ、的な?」
「じゃなくて! クリスマス用よ!」
「クリスマス用……?」
寧々の言葉に、紫音はピンとこない表情で首を傾げた。
「クリスマスが近くなると、赤い可愛い下着が出るじゃない! 季節ものだから、早く買わないといいのが無くなっちゃうでしょう?」
「はぁ……んん?」
紫音の首が、さらに傾げられる。
「クリスマス、彼氏とパーティーするでしょ?」
「ええ、まあ……でも弟も一緒ですよ」
「え? そうなの? 二人っきりじゃなく?」
「そうですね。わたしが彼の所に引っ越したんで、まあ、そのお祝いも兼ねて。一応、夜は二人っきりで、って事で昼からですけど」
「ああ、なるほど……じゃあ、夜は二人っきりなわけでしょう? そしたら、せっかくのクリスマスなんだから、クリスマスっぽい下着がいいじゃない」
「クリスマスっぽい、下着……」
「そう。ちょっと見てみましょうよ。すっごくかわいいのが出てるのよ」
「あ……はい」
「じゃあ、そういう事で。今日は残業しないように頑張りましょう! あっ、そろそろ時間ね、片付けようか」
そう言うと、小さくクリスマスソングを口ずさみながら席を立つ寧々に続きながら、
『う~ん……恋愛に関してはわたしより後からスタートしたネネさんが、いつの間にかわたしの前を走っているなぁ……』
そんな事をぼんやりと考える紫音であった。
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