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焦らずに
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「へーえ、あまり物置いてないんだ」
「う、うん、狭いし……」
寝室であるフローリングの部屋には、ベッドと小さな本棚が置いてあるだけだ。
「ダブル、ではないか。ちょっと小さい?」
「セミダブル」
「へー、そっかそっか。よいしょっと」
布団を捲り、足元の方に畳む。
「大きめのバスタオルある?」
「えーと……これでいい?」
部屋についている収納からバスタオルを出して渡すと、本郷はベッドの真ん中あたりにそれを敷いた。
「これでよし、と。はい、じゃあ後ろ向いて?」
「え? 後ろ?」
訳もわからず言われた通りに背を向けた寧々のワンピースのファスナーを、シューッと下す。
「え? なにっ?」
「何って、服脱がないとー。はい腕抜いて」
「ちょ、ちょっと待ってよ、先にシャワーを」
「俺、シャワー浴びてから出てきた。笹原も俺が来るちょっと前に浴びたんだろう? だって来た時、いい匂いしたし」
「あ、う……」
「あたりだろ?」
赤くなり、口をパクパクさせている寧々の腕からワンピースの袖を引き抜き、ストンと床に落とす。
「酔ってる時に風呂入るのは、危ないしな」
そう言うと、黒のキャミソール姿の寧々を抱き寄せ、唇を合わせた。
「黒の下着、いいじゃん」
「ワンピースが黒だったから合わせただけで……それに形は、昨日と一緒なんだけど」
「へーえ、そうなんだ」
ツルツルとした手触りを楽しむように、キャミソールの上から胸を、腰を撫でる。
「あっ……ちょっ……待っ……」
裾をたくし上げ、ショーツのウエストから手を差し込むと、焦ったように寧々が身体を引き、その姿に本郷は笑いながら、ベッドの方へ押していった。
「ちょっと待って! 暗くしないと!」
「暗いと見えない」
「見えなくても大丈夫でしょ!」
「しょうがねぇなぁ……」
無理強いして緊張させては、と思い、言われた通りに部屋の照明を調節し、どうにか表情がわかるくらいまでに落とす。
「これでいい?」
「う、うん……」
頷いた寧々をベッドに仰向けに押し倒すと、片方のキャミソールとブラの紐を肩から外し、強引に胸を露わにした。そしてすぐさまその先端を口に含み、舌で弾くように刺激を与える。
もう一方の胸も、ブラの中に手を突っ込んで、大きく回すように揉んでいたが、そのうちその手を下に滑らし、ショーツの上から撫で始めた。
「あ、んっ……」
布の上からだが、敏感な部分を撫でられ、寧々は恥ずかしさに太腿をキュッと閉じたが、本郷が間に脚を入れてそれを阻止する。
上へ、下へと往復する指に、だんだんその部分がムズムズしてくる。時折爪で引っ掻くようにされると、その慣れない感触にビクリとしてしまう。
「あ……濡れてきた……わかる? ホラ指が、途中で濡れたところに引っかかってしまう」
「や……そういうこと、言わないでよ」
「フッ、悪い。ネネの反応が見たくて」
そう言いながら、本郷は寧々の背中に手を差し込み、ブラのホックを外した。
キャミソールとブラを取られて胸が冷たい空気に晒され、寧々は深く息を吐いた。
『大丈夫、大丈夫、昨日された事を思い出して。初めての、事じゃないんだから……』
そう自分に言い聞かせているのだが、今日の本郷は、ショーツを残し、執拗にその上から触ってくる。
自分でも冷たさを感じるほど濡れているのがわかり、恥ずかしい。
「ちょっと本郷君、もう……」
「直接、触って欲しい?」
「っ!」
そうだとは言えず、寧々はキュッと唇を噛んで横を向いた。
「ネネ、言って? 直接触ってって」
「や……そんな事……」
「じゃあ、もう少し、このままでいい?」
「…………」
何も答えず横を向いたままの寧々。
「ネネ、怒るなって」
「怒ってない!」
「そう? じゃあ、こっち向いてよ」
顔を正面に戻し、深いキスをする。
舌を絡めながら、脚の付け根から手を忍びこませて直接触れると、突然の事に寧々が戸惑い声を上げたが、本郷は唇を離さず、その声を飲むように抑えこんだ。
「んっ、んーっ」
本郷の指が寧々の中を探るように撫で、掻き混ぜる。
既に濡れていたそこから更に蜜が溢れ出し、動かされる度に音が大きくなっていく。
『ちょっと焦らしてやろうと思ったけど、俺の方が焦らされてるみたいじゃねーか。パンツ邪魔! 指動かしにくい!』
濡れたショーツを脚から抜き取り、自分も急いで服を脱ぎ捨てた。
「はぁ、これでいい」
息を弾ませ、寧々の胸に顔を埋め、ふっくらとした胸の上に唇をあて、キュッと強く吸うと、
「っ!」
ビリッという痛みに寧々は顔を顰めたが、そんな事お構いなしに、本郷は場所を変えてまた吸い付く。
白い胸に赤い印を残すほど、自分のものに近づいているような感覚になる。
『ああ、ヤバいな、俺……』
一つ深呼吸をし、気持ちを落ちつけてから、改めて寧々に触れた。
『昨日より、丁寧に慣らさないとな』
中指を、熱く蕩ける中へと潜り込ませて動かし、頃合いを見て人差し指を増やす。
刺激されてふっくらとした中を広げるようにグルグルと回した後は、少し浅い部分を、関節を折りまげて刺激した。
「あっ、やだ、そこ……」
「嫌じゃなくて、イイ、の間違いだろう? この辺、気持いいだろう?」
指の腹でグイグイ押され、寧々は本郷の肩にしがみついて必死に理性を保とうとしたが、
「ああんっ!」
上の突起も同時に擦られ、堪らず声を上げた。
人差し指と中指で中を、そして親指でその上を擦られ、その刺激の強さに対応できなくなった寧々は、無意識のうちに腰を揺らしてしまう。
「うんっ、ダメっ、そんなのっ、あんっ!」
押しつぶすように力を込めて揉まれ追い込まれた寧々は、恥じらう事が出来なくなり声を上げ、腰を上げた。
「ダメ、もうっ、あーっっっ」
本郷に責められている部分にドッと血が集まりドクドクと音を立て、自分の中からジュワッと蜜が溢れるのを感じる。
「あぁぁぁ……」
快感が身体の中心に堪り続け、奥がヒクヒクと痙攣しているようで、寧々の瞑った目の端から涙が零れた。
「……わかるか? 俺の指に、吸い付いてる……」
確かに、指を抜かれる時、中を引っ張られてるような感じがしたが、寧々は恥ずかしさで何も答えられず、荒い呼吸を繰り返した。
そして本郷はというと、
『ヤバい……もう、本っ当に堪らない……』
引き留めるかのように指に絡みついてくる感覚や、恥ずかしがっているのに腰を揺らしたりベッドから持ち上げて快楽を求める寧々の姿に『滅茶苦茶にしてやりたい』という欲求が沸き上がって来るのを必死に抑えていた。
『本当にヤバい。身体をひっくり返して腰を抱いて、後ろから思いっきり突きたい。揺れる胸を鷲掴みにして揉みたい。でもそんなの絶対ダメだ。昨日焦って失敗しただろ? 今日は、絶対にちゃんとするんだ。初めてのガキじゃねーんだ、もう、充分待てる大人だろ?』
自分にそう言い聞かせ、手早く準備をする。
そして、ようやく呼吸が整ってきた寧々の足首を持ち、グイッと上に持ち上げた。
「う、うん、狭いし……」
寝室であるフローリングの部屋には、ベッドと小さな本棚が置いてあるだけだ。
「ダブル、ではないか。ちょっと小さい?」
「セミダブル」
「へー、そっかそっか。よいしょっと」
布団を捲り、足元の方に畳む。
「大きめのバスタオルある?」
「えーと……これでいい?」
部屋についている収納からバスタオルを出して渡すと、本郷はベッドの真ん中あたりにそれを敷いた。
「これでよし、と。はい、じゃあ後ろ向いて?」
「え? 後ろ?」
訳もわからず言われた通りに背を向けた寧々のワンピースのファスナーを、シューッと下す。
「え? なにっ?」
「何って、服脱がないとー。はい腕抜いて」
「ちょ、ちょっと待ってよ、先にシャワーを」
「俺、シャワー浴びてから出てきた。笹原も俺が来るちょっと前に浴びたんだろう? だって来た時、いい匂いしたし」
「あ、う……」
「あたりだろ?」
赤くなり、口をパクパクさせている寧々の腕からワンピースの袖を引き抜き、ストンと床に落とす。
「酔ってる時に風呂入るのは、危ないしな」
そう言うと、黒のキャミソール姿の寧々を抱き寄せ、唇を合わせた。
「黒の下着、いいじゃん」
「ワンピースが黒だったから合わせただけで……それに形は、昨日と一緒なんだけど」
「へーえ、そうなんだ」
ツルツルとした手触りを楽しむように、キャミソールの上から胸を、腰を撫でる。
「あっ……ちょっ……待っ……」
裾をたくし上げ、ショーツのウエストから手を差し込むと、焦ったように寧々が身体を引き、その姿に本郷は笑いながら、ベッドの方へ押していった。
「ちょっと待って! 暗くしないと!」
「暗いと見えない」
「見えなくても大丈夫でしょ!」
「しょうがねぇなぁ……」
無理強いして緊張させては、と思い、言われた通りに部屋の照明を調節し、どうにか表情がわかるくらいまでに落とす。
「これでいい?」
「う、うん……」
頷いた寧々をベッドに仰向けに押し倒すと、片方のキャミソールとブラの紐を肩から外し、強引に胸を露わにした。そしてすぐさまその先端を口に含み、舌で弾くように刺激を与える。
もう一方の胸も、ブラの中に手を突っ込んで、大きく回すように揉んでいたが、そのうちその手を下に滑らし、ショーツの上から撫で始めた。
「あ、んっ……」
布の上からだが、敏感な部分を撫でられ、寧々は恥ずかしさに太腿をキュッと閉じたが、本郷が間に脚を入れてそれを阻止する。
上へ、下へと往復する指に、だんだんその部分がムズムズしてくる。時折爪で引っ掻くようにされると、その慣れない感触にビクリとしてしまう。
「あ……濡れてきた……わかる? ホラ指が、途中で濡れたところに引っかかってしまう」
「や……そういうこと、言わないでよ」
「フッ、悪い。ネネの反応が見たくて」
そう言いながら、本郷は寧々の背中に手を差し込み、ブラのホックを外した。
キャミソールとブラを取られて胸が冷たい空気に晒され、寧々は深く息を吐いた。
『大丈夫、大丈夫、昨日された事を思い出して。初めての、事じゃないんだから……』
そう自分に言い聞かせているのだが、今日の本郷は、ショーツを残し、執拗にその上から触ってくる。
自分でも冷たさを感じるほど濡れているのがわかり、恥ずかしい。
「ちょっと本郷君、もう……」
「直接、触って欲しい?」
「っ!」
そうだとは言えず、寧々はキュッと唇を噛んで横を向いた。
「ネネ、言って? 直接触ってって」
「や……そんな事……」
「じゃあ、もう少し、このままでいい?」
「…………」
何も答えず横を向いたままの寧々。
「ネネ、怒るなって」
「怒ってない!」
「そう? じゃあ、こっち向いてよ」
顔を正面に戻し、深いキスをする。
舌を絡めながら、脚の付け根から手を忍びこませて直接触れると、突然の事に寧々が戸惑い声を上げたが、本郷は唇を離さず、その声を飲むように抑えこんだ。
「んっ、んーっ」
本郷の指が寧々の中を探るように撫で、掻き混ぜる。
既に濡れていたそこから更に蜜が溢れ出し、動かされる度に音が大きくなっていく。
『ちょっと焦らしてやろうと思ったけど、俺の方が焦らされてるみたいじゃねーか。パンツ邪魔! 指動かしにくい!』
濡れたショーツを脚から抜き取り、自分も急いで服を脱ぎ捨てた。
「はぁ、これでいい」
息を弾ませ、寧々の胸に顔を埋め、ふっくらとした胸の上に唇をあて、キュッと強く吸うと、
「っ!」
ビリッという痛みに寧々は顔を顰めたが、そんな事お構いなしに、本郷は場所を変えてまた吸い付く。
白い胸に赤い印を残すほど、自分のものに近づいているような感覚になる。
『ああ、ヤバいな、俺……』
一つ深呼吸をし、気持ちを落ちつけてから、改めて寧々に触れた。
『昨日より、丁寧に慣らさないとな』
中指を、熱く蕩ける中へと潜り込ませて動かし、頃合いを見て人差し指を増やす。
刺激されてふっくらとした中を広げるようにグルグルと回した後は、少し浅い部分を、関節を折りまげて刺激した。
「あっ、やだ、そこ……」
「嫌じゃなくて、イイ、の間違いだろう? この辺、気持いいだろう?」
指の腹でグイグイ押され、寧々は本郷の肩にしがみついて必死に理性を保とうとしたが、
「ああんっ!」
上の突起も同時に擦られ、堪らず声を上げた。
人差し指と中指で中を、そして親指でその上を擦られ、その刺激の強さに対応できなくなった寧々は、無意識のうちに腰を揺らしてしまう。
「うんっ、ダメっ、そんなのっ、あんっ!」
押しつぶすように力を込めて揉まれ追い込まれた寧々は、恥じらう事が出来なくなり声を上げ、腰を上げた。
「ダメ、もうっ、あーっっっ」
本郷に責められている部分にドッと血が集まりドクドクと音を立て、自分の中からジュワッと蜜が溢れるのを感じる。
「あぁぁぁ……」
快感が身体の中心に堪り続け、奥がヒクヒクと痙攣しているようで、寧々の瞑った目の端から涙が零れた。
「……わかるか? 俺の指に、吸い付いてる……」
確かに、指を抜かれる時、中を引っ張られてるような感じがしたが、寧々は恥ずかしさで何も答えられず、荒い呼吸を繰り返した。
そして本郷はというと、
『ヤバい……もう、本っ当に堪らない……』
引き留めるかのように指に絡みついてくる感覚や、恥ずかしがっているのに腰を揺らしたりベッドから持ち上げて快楽を求める寧々の姿に『滅茶苦茶にしてやりたい』という欲求が沸き上がって来るのを必死に抑えていた。
『本当にヤバい。身体をひっくり返して腰を抱いて、後ろから思いっきり突きたい。揺れる胸を鷲掴みにして揉みたい。でもそんなの絶対ダメだ。昨日焦って失敗しただろ? 今日は、絶対にちゃんとするんだ。初めてのガキじゃねーんだ、もう、充分待てる大人だろ?』
自分にそう言い聞かせ、手早く準備をする。
そして、ようやく呼吸が整ってきた寧々の足首を持ち、グイッと上に持ち上げた。
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