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おまけ 後日談
そうしてみんな、幸せに
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《ノア・ヴァーツとユージーン・フィンレイ 談》
「イーサン様の治療には私の力も必要だと思いますし、姉とは近くにいたいので、必要と言ってもらえるのであれば行きたいなと……。ホントに姉は目を離せないというか……次々に問題を……もーホントやりたい放題、聖女じゃなくて神かっつう……いやまあ多分、こんな奇跡は一度だけだと思いますけど……はぁ……」
「ノアが行くなら当然私も行きます。イーサン団長とウィリアムさん、そして師匠には恩がありますし。フィンレイ家? あそことはもう関係ないので支障はありません。ええ、もう何年も前に縁を切られていますから。あ、それから、この機会にノアと結婚をするつもりだという事をご報告しておきます」
《レイモンド・ヴァーツとジョシュア・パーシット 談》
「他の団や近衛に行く気はありません。実はジョシュアと付き合っているもので、別々の所属になるのは避けたいのです。目の届くところにおかないと、なにかと心配で……」
「私の実力では、レイモンド様と同じところには到底いけませんし、離れて心配をかけるのは……というか、レイモンド様が心配症なだけなんですけど……」
「違う! 実際に誘われていただろう! 第一騎士団の奴に!」
「あれは単に、第一との演習の時の僕の考えた戦略について興味をもったから、意見交換をしたいと言われただけで……」
「そんなの嘘に決まっている! 絶対駄目だからな、二人きりになるのは!」
「はい、わかってます。……すみません、こんな理由で申し訳ないのですが……頑張りますのでよろしくお願いします」
公国行きの打診をされたユージーンとノア、レイモンドとジョシュアがすんなりと提案を受け入れたのを皮切りに、第三騎士団の多くがイーサンについて行く事を希望した。領地は王都から遠いし田舎だが、そちらで暮らす方が性にあっていると思う者が第三騎士団には多かったのだ。
「優秀な騎士はあまり他国に渡したくないが、平民出身者は全く問題無いと言われている。貴族の者は一応報告が必要だが、まあ、大丈夫だろう」
第二王子、ライアン・ソル・ワーズウイングの言葉に頷くイーサン。
「平民がほとんどです。それと、貴族の子息と言っても三男、四男、といった感じなので、どうにかお願いしたいのですが……こちらが、希望者をまとめたものです」
「ん、預かろう。まあ私としてもできるだけ連れて行きたいからな、優秀な騎士やら魔術師やらは」
そう言って希望者リストを見ていたライアン王子の表情が若干曇る。
「……聖女ドロリスもか」
「はい、夫のエイダン・アローと共に同行を了承してくれました」
「聖女はちょっと苦労しそうだが……」
「彼女は絶対必要です。彼女を含め上から十名ほどは、私が任された領地を治めるにあたって必ず連れて行きたい者達ですので、是非、お願い致します」
「ん……わかった。私はお前が来てくれないと困るから、なんとしても許可を取るさ。……はあ、まったく……私に王位を狙うつもりなど更々ないのだがな」
ため息をつきながらも、ライアン王子の表情はどこかスッキリとした様子だった。
「まあいいさ、こっちでゴダゴダに巻き込まれるよりも、ブリュワール公国で暮らす方が良さそうだ。元々私は外交やら腹の探り合いやらは苦手なんだ。あそこは田舎で魔獣は多いが、権力を握ろうと画策する貴族連中の相手をするよりはいい。……頼りにしているぞ、イーサン」
「はっ」
イーサンは深く頭を下げ、ライアン王子は満足気に頷いた。
この後、人々から忘れ去られていた田舎の小さな公国は、大きな躍進を遂げる事となる。
政権争いに敗れて辺境送りにされたと噂された王子は、若く未熟なところもあるが明朗快活で、婚姻を結んだ公国の王女との仲も良く、民に慕われる存在となった。
彼が王国から連れて来た騎士達は、身分が低いながらも実力は確かな者が多く、公国と、半ば押し付けられた魔獣の多い領地を安全なものにしてくれた。
入手が困難な魔獣や薬草の素材を使った高品質のポーションが作られ、温泉も発見され、多くの人達がこぞって訪れる観光地となった。
そんな公国を羨み、弱小国と侮り侵略を企てた国はことごとく破られ、ブリュワール公国はもう、田舎の力のない小国ではないと近隣諸国に知れ渡るのは、ほんの数年後の事。
しかし、今はまだ先の話。
「嘆きの森は素材の宝庫ですから、なんとかしたいですね」
「魔獣討伐はライアン殿下から第一優先事項と言われているから、積極的にするぞ。それで、レイモンドに討伐隊を率いてもらいたいのだが、どうだ?」
「第三の団長を覚悟していましたから、異論はありません」
「良かった、頼んだぞ。じゃあ副隊長はノアに」
「え? 私ですか? いや、無理です! ジョシュアの方が……」
「ジョシュアには、行政の方を頼みたいんだ。もしくは戦略担当か。そっちの方が向いていると思う」
「あー……そう言われると……」
「ごめんね、ノア。でも確かにそういう方が得意かも」
「んー、そっかぁ……。はい、では頑張ってみます」
「頼む。そしてユージーンは魔術師長だ」
「え、師匠が適任では」
「それがなぁ……」
「ねえ旦那様、魔の森遠征に行った時に思ったんですけど、あの辺り、温泉があるんじゃないかしら。なんか硫黄の匂いがする場所があって、気になっているんです」
「ん? じゃあ穴開けてみるか」
「キャー楽しみー! さすが旦那様♡ 温泉ができたら、一緒に入りましょうね」
「……エイダンは引退を撤回するつもりはないそうだ」
「……かしこましました」
渋々承諾したユージーンだったが、隣りに座るノアの手をキュッと握り微笑んだ。
「まあ、ノアが一緒という事が重要で、他はどうでもいいからな」
「どうでもいいって……でも俺もそう。ユージーンと一緒ならなんでもいいや。一緒に暮らすの、すごく楽しみだし」
「ああ。ずっと一緒にいられるなんて、本当に楽しみだ」
それそれが、新天地での生活に少しの不安や緊張、そして大きな期待と希望を抱き、旅立つのだった。
☆ 一応これで終わりです。また書きたくなったら足しちゃうかもしれませんが。最後までお付き合いいただきまして、本当にありがとうございました! 楽しかったです!
「イーサン様の治療には私の力も必要だと思いますし、姉とは近くにいたいので、必要と言ってもらえるのであれば行きたいなと……。ホントに姉は目を離せないというか……次々に問題を……もーホントやりたい放題、聖女じゃなくて神かっつう……いやまあ多分、こんな奇跡は一度だけだと思いますけど……はぁ……」
「ノアが行くなら当然私も行きます。イーサン団長とウィリアムさん、そして師匠には恩がありますし。フィンレイ家? あそことはもう関係ないので支障はありません。ええ、もう何年も前に縁を切られていますから。あ、それから、この機会にノアと結婚をするつもりだという事をご報告しておきます」
《レイモンド・ヴァーツとジョシュア・パーシット 談》
「他の団や近衛に行く気はありません。実はジョシュアと付き合っているもので、別々の所属になるのは避けたいのです。目の届くところにおかないと、なにかと心配で……」
「私の実力では、レイモンド様と同じところには到底いけませんし、離れて心配をかけるのは……というか、レイモンド様が心配症なだけなんですけど……」
「違う! 実際に誘われていただろう! 第一騎士団の奴に!」
「あれは単に、第一との演習の時の僕の考えた戦略について興味をもったから、意見交換をしたいと言われただけで……」
「そんなの嘘に決まっている! 絶対駄目だからな、二人きりになるのは!」
「はい、わかってます。……すみません、こんな理由で申し訳ないのですが……頑張りますのでよろしくお願いします」
公国行きの打診をされたユージーンとノア、レイモンドとジョシュアがすんなりと提案を受け入れたのを皮切りに、第三騎士団の多くがイーサンについて行く事を希望した。領地は王都から遠いし田舎だが、そちらで暮らす方が性にあっていると思う者が第三騎士団には多かったのだ。
「優秀な騎士はあまり他国に渡したくないが、平民出身者は全く問題無いと言われている。貴族の者は一応報告が必要だが、まあ、大丈夫だろう」
第二王子、ライアン・ソル・ワーズウイングの言葉に頷くイーサン。
「平民がほとんどです。それと、貴族の子息と言っても三男、四男、といった感じなので、どうにかお願いしたいのですが……こちらが、希望者をまとめたものです」
「ん、預かろう。まあ私としてもできるだけ連れて行きたいからな、優秀な騎士やら魔術師やらは」
そう言って希望者リストを見ていたライアン王子の表情が若干曇る。
「……聖女ドロリスもか」
「はい、夫のエイダン・アローと共に同行を了承してくれました」
「聖女はちょっと苦労しそうだが……」
「彼女は絶対必要です。彼女を含め上から十名ほどは、私が任された領地を治めるにあたって必ず連れて行きたい者達ですので、是非、お願い致します」
「ん……わかった。私はお前が来てくれないと困るから、なんとしても許可を取るさ。……はあ、まったく……私に王位を狙うつもりなど更々ないのだがな」
ため息をつきながらも、ライアン王子の表情はどこかスッキリとした様子だった。
「まあいいさ、こっちでゴダゴダに巻き込まれるよりも、ブリュワール公国で暮らす方が良さそうだ。元々私は外交やら腹の探り合いやらは苦手なんだ。あそこは田舎で魔獣は多いが、権力を握ろうと画策する貴族連中の相手をするよりはいい。……頼りにしているぞ、イーサン」
「はっ」
イーサンは深く頭を下げ、ライアン王子は満足気に頷いた。
この後、人々から忘れ去られていた田舎の小さな公国は、大きな躍進を遂げる事となる。
政権争いに敗れて辺境送りにされたと噂された王子は、若く未熟なところもあるが明朗快活で、婚姻を結んだ公国の王女との仲も良く、民に慕われる存在となった。
彼が王国から連れて来た騎士達は、身分が低いながらも実力は確かな者が多く、公国と、半ば押し付けられた魔獣の多い領地を安全なものにしてくれた。
入手が困難な魔獣や薬草の素材を使った高品質のポーションが作られ、温泉も発見され、多くの人達がこぞって訪れる観光地となった。
そんな公国を羨み、弱小国と侮り侵略を企てた国はことごとく破られ、ブリュワール公国はもう、田舎の力のない小国ではないと近隣諸国に知れ渡るのは、ほんの数年後の事。
しかし、今はまだ先の話。
「嘆きの森は素材の宝庫ですから、なんとかしたいですね」
「魔獣討伐はライアン殿下から第一優先事項と言われているから、積極的にするぞ。それで、レイモンドに討伐隊を率いてもらいたいのだが、どうだ?」
「第三の団長を覚悟していましたから、異論はありません」
「良かった、頼んだぞ。じゃあ副隊長はノアに」
「え? 私ですか? いや、無理です! ジョシュアの方が……」
「ジョシュアには、行政の方を頼みたいんだ。もしくは戦略担当か。そっちの方が向いていると思う」
「あー……そう言われると……」
「ごめんね、ノア。でも確かにそういう方が得意かも」
「んー、そっかぁ……。はい、では頑張ってみます」
「頼む。そしてユージーンは魔術師長だ」
「え、師匠が適任では」
「それがなぁ……」
「ねえ旦那様、魔の森遠征に行った時に思ったんですけど、あの辺り、温泉があるんじゃないかしら。なんか硫黄の匂いがする場所があって、気になっているんです」
「ん? じゃあ穴開けてみるか」
「キャー楽しみー! さすが旦那様♡ 温泉ができたら、一緒に入りましょうね」
「……エイダンは引退を撤回するつもりはないそうだ」
「……かしこましました」
渋々承諾したユージーンだったが、隣りに座るノアの手をキュッと握り微笑んだ。
「まあ、ノアが一緒という事が重要で、他はどうでもいいからな」
「どうでもいいって……でも俺もそう。ユージーンと一緒ならなんでもいいや。一緒に暮らすの、すごく楽しみだし」
「ああ。ずっと一緒にいられるなんて、本当に楽しみだ」
それそれが、新天地での生活に少しの不安や緊張、そして大きな期待と希望を抱き、旅立つのだった。
☆ 一応これで終わりです。また書きたくなったら足しちゃうかもしれませんが。最後までお付き合いいただきまして、本当にありがとうございました! 楽しかったです!
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