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おまけ 金の毛並みの子犬は 青狼騎士様に愛されたい
プレゼント探し
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ポーションのおかげで怠さが消え、万全の体調でスタスタと足早に宿舎の談話室に向かうノア。
すれ違う同僚達に元気よく挨拶しているものの、頭の中はまだ、ベッドの中から見送ってくれた恋人の事でいっぱいだ。
(あー、朝からユージーンが色っぽい。なんなんだよあれ、ヤバいだろ。綺麗っていうより、妖艶って感じじゃね? 惚れてるって事で俺だけがそう感じてるんならいいけど、みんなにもそう見えてる? えー、ヤバいヤバい。ユージーンが皆に狙われちゃう。……あ、あそこにも狙われちゃいそうな奴が……)
「おはよージョシュア」
「ノア! おはよう」
待ち合わせ場所の談話室にいたジョシュアが笑顔で手を振る。
「せっかくの休日にごめんね」
「いいって。大丈夫」
「そう? ねっ」
ちょいちょいと手招きをし、両手を口元に添える。
「ん? なに?」
コソコソ話か、と耳を差し出すと「ユージーン様になんか言われなかった?」と小さな声で尋ねて来た。
「ああ、大丈夫。二人の事、心配してたよ。休み合わなくて大変だろうって」
「わ! 優しい! 良かった」
そう言って笑うジョシュア。
(ん~、前々から可愛いけど、最近更に可愛くなってるな。これってあれだ、受けがどんどん可愛くなってく現象)
天使のような容姿に磨きがかかり、目がキラキラしているし唇はプルプルだし、行動や仕草が可愛くなっている。
(実際は少し身長伸びたって言ってたし、訓練も頑張ってて筋肉もついたのに、なぜか華奢になったような気がするぜ)
そんな事を考えていると、ふと、空気が揺れたような気配を感じた。
(ん? なんか、見られてる?)
キョロキョロ見回すとそこにいた数人と目が合い、ノアはペコリと頭を下げた。
「どうかした? ノア」
「いや、なんでも……挨拶しただけ」
(……やっぱりジョシュアが見られているな。男ばっかのところでこんな可愛さ駄々洩れはヤバいぞ。レイモンドと付き合ってるって言えればいいんだけどそうもいかないし……まあ、とにかく今はここを早く出た方が良さそうだ)
「よしっ、んじゃ、出かけるか!」
「うん」
そうして二人は談話室を後にした。
「で、なんか候補はあるの?」
「役に立つ物がいいかなって思って……剣の手入れセットとか、どうかなぁ」
「お! いいじゃん。レイモンド様の剣は支給品じゃなく陛下から下賜された凄いヤツで、大切にしてるみたいだし」
「うん。あとその他にも何かあげたいんだけど……レイモンド様が好きな物って、お酒くらいしか思いつかないんだよね。でもあまり詳しくないし……」
「酒は俺も全然わかんないな。そういや、当日はどんな予定なの?」
「一緒に食事しようって言われてる。お店はもう予約済みで、ご馳走してくれるって。……レイモンド様の誕生日なのにね」
困ったように言うジョシュアに、ノアは苦笑ながら頷いた。
「あーわかる、それ。でも気にしないで甘えていいらしいよ、向こうの方が年上でお金も持っているから。もちろんそれが当然って思うのは駄目だけどな。ちゃんと感謝してお礼を言って、あ……うん、それでいいらしい」
「それって誰が言ってたの?」
「姉ちゃん。いつもユージーンが払ったりポーションとか買ってくれるから、一応俺だって働いてるんだしどうなんだ? って思って相談した時そう言われた」
「なるほど。ドリーさんが言うなら信用できる」
「自分は付き合った事がないけど、結構的を射た事言うんだよな」
まあ、さっきの話には「ちゃんと感謝してお礼を言って、あとは ベッドで頑張ったらいいのよ。それが一番喜ばれるって」という続きがあるのだが。
(ジョシュアには言わないでおこう……)
親友といえども、そういう事はあまり明け透けにしない方が良いと思うノアだった。
街についた二人は食堂で昼食を食べ、何件か武具屋をまわって剣の手入れセットを買い、その後は街を散策して気になった店に入って何かいい物がないか探した。
「女性にだったらアクセサリーとか小物とか色々あるけどね」
「いやいや、男の方が自分と同じ感覚だから考えやすくねぇ? それにアクセサリーとかは、趣味に合わない物選ぶと大変な事になるって」
「そういえば僕の姉達も、贈り物には厳しかったなぁ」
「だろう? ああでも、ジョシュアが選んだ物ならレイモンド様はなんでも喜んでくれそうだけどな」
「う~ん……ペンとかどうかな……使う? 本……どんなの好きか知らない……」
あれこれ手に取って首を傾げているジョシュアに「あっち見て来る」と声をかけ、店の奥の方へ行く。
(奥は……石鹸、化粧水、香油……こういうのはレイモンド様、要らないだろうなぁ……ん? これって……)
瓶が並んでいる棚に貼られた説明文を読み、手に取って眺める。
(……これ、いいな……)
何種類かあるので、蓋を取って香りを比べていると、
「ノア、なにか見つけたの?」
「あ、うん」
「なになに? 『髪のお手入れに最適。輝く艶と魅惑的な香り』」
「俺、これ買おうかな」
「ええ? ノア、必要なくない?」
「俺じゃなくて……ほら……」
「ああ! ドリーさん」
「じゃなくてっ!」
思わず否定してしまってから、そういう事にしておけば良かったと後悔したが、
「え? ……ああ! ユージーン様?」
「ウッ……まあ……いつも色々買ってもらってるし……」
「うん! いいと思う!」
「だよな。俺、こういうのあるって知らなかったよ。髪を梳いてるとき、こういうのあればいいなっていつも思ってたんだ」
同意を得られてホッとしてそう言ったのだが、
「………」
「ん? どうかした?」
「え――――っ?」
ジョシュアが声を上げ、店にいた客や店主の視線が集まる。
「ちょっ……なんだよいきなり。びっくりするだろが」
「えっ、だって」
二人でペコペコ頭を下げて騒いだことを謝ってから、ジョシュアは小さな声で言った。
「もしかしてノア、ユージーン様の髪、梳いてあげたりするの?」
「んっ? ん――……ん?」
「いやいやちょっと! 首傾げてないで! そうなんでしょ?」
「……まあ……」
「えーっ、いいなーっ、僕もそういうのしたい!」
「いやいや、だってレイモンド様は髪短いし。ジョシュアが梳いてあげるほどじゃないでしょ」
「そうだけど……なんか、そういうのないかなぁ……」
「ん~……ん~? ん~~~」
「あぁぁぁ……ノアってすごいよねぇ……同い年だし、付き合い始めた時期も同じくらい……というか僕の方がちょっと早いのに……」
シュン、と項垂れるジョシュアだったが、つぎの瞬間バッと顔を上げて声を上げた。
「ノアはもうあれやこれやしてるのにーっ!」
「ワーッ! いきなりでかい声出すなっ!」
「だって! だって僕は全然~」
「ぜ、全然って事はねーだろ? いや! 何ウルウルしてんの? オイオイ泣くなよ! ちょっと大丈夫かよ~」
慌ててジョシュアの背中を擦ってやっていると、
「あらー? どうしたの? チルルコンビ」
「え? あ? 姉ちゃんこそ……てか、なにチルルコンビって」
突如現れた姉に戸惑うノアだった。
すれ違う同僚達に元気よく挨拶しているものの、頭の中はまだ、ベッドの中から見送ってくれた恋人の事でいっぱいだ。
(あー、朝からユージーンが色っぽい。なんなんだよあれ、ヤバいだろ。綺麗っていうより、妖艶って感じじゃね? 惚れてるって事で俺だけがそう感じてるんならいいけど、みんなにもそう見えてる? えー、ヤバいヤバい。ユージーンが皆に狙われちゃう。……あ、あそこにも狙われちゃいそうな奴が……)
「おはよージョシュア」
「ノア! おはよう」
待ち合わせ場所の談話室にいたジョシュアが笑顔で手を振る。
「せっかくの休日にごめんね」
「いいって。大丈夫」
「そう? ねっ」
ちょいちょいと手招きをし、両手を口元に添える。
「ん? なに?」
コソコソ話か、と耳を差し出すと「ユージーン様になんか言われなかった?」と小さな声で尋ねて来た。
「ああ、大丈夫。二人の事、心配してたよ。休み合わなくて大変だろうって」
「わ! 優しい! 良かった」
そう言って笑うジョシュア。
(ん~、前々から可愛いけど、最近更に可愛くなってるな。これってあれだ、受けがどんどん可愛くなってく現象)
天使のような容姿に磨きがかかり、目がキラキラしているし唇はプルプルだし、行動や仕草が可愛くなっている。
(実際は少し身長伸びたって言ってたし、訓練も頑張ってて筋肉もついたのに、なぜか華奢になったような気がするぜ)
そんな事を考えていると、ふと、空気が揺れたような気配を感じた。
(ん? なんか、見られてる?)
キョロキョロ見回すとそこにいた数人と目が合い、ノアはペコリと頭を下げた。
「どうかした? ノア」
「いや、なんでも……挨拶しただけ」
(……やっぱりジョシュアが見られているな。男ばっかのところでこんな可愛さ駄々洩れはヤバいぞ。レイモンドと付き合ってるって言えればいいんだけどそうもいかないし……まあ、とにかく今はここを早く出た方が良さそうだ)
「よしっ、んじゃ、出かけるか!」
「うん」
そうして二人は談話室を後にした。
「で、なんか候補はあるの?」
「役に立つ物がいいかなって思って……剣の手入れセットとか、どうかなぁ」
「お! いいじゃん。レイモンド様の剣は支給品じゃなく陛下から下賜された凄いヤツで、大切にしてるみたいだし」
「うん。あとその他にも何かあげたいんだけど……レイモンド様が好きな物って、お酒くらいしか思いつかないんだよね。でもあまり詳しくないし……」
「酒は俺も全然わかんないな。そういや、当日はどんな予定なの?」
「一緒に食事しようって言われてる。お店はもう予約済みで、ご馳走してくれるって。……レイモンド様の誕生日なのにね」
困ったように言うジョシュアに、ノアは苦笑ながら頷いた。
「あーわかる、それ。でも気にしないで甘えていいらしいよ、向こうの方が年上でお金も持っているから。もちろんそれが当然って思うのは駄目だけどな。ちゃんと感謝してお礼を言って、あ……うん、それでいいらしい」
「それって誰が言ってたの?」
「姉ちゃん。いつもユージーンが払ったりポーションとか買ってくれるから、一応俺だって働いてるんだしどうなんだ? って思って相談した時そう言われた」
「なるほど。ドリーさんが言うなら信用できる」
「自分は付き合った事がないけど、結構的を射た事言うんだよな」
まあ、さっきの話には「ちゃんと感謝してお礼を言って、あとは ベッドで頑張ったらいいのよ。それが一番喜ばれるって」という続きがあるのだが。
(ジョシュアには言わないでおこう……)
親友といえども、そういう事はあまり明け透けにしない方が良いと思うノアだった。
街についた二人は食堂で昼食を食べ、何件か武具屋をまわって剣の手入れセットを買い、その後は街を散策して気になった店に入って何かいい物がないか探した。
「女性にだったらアクセサリーとか小物とか色々あるけどね」
「いやいや、男の方が自分と同じ感覚だから考えやすくねぇ? それにアクセサリーとかは、趣味に合わない物選ぶと大変な事になるって」
「そういえば僕の姉達も、贈り物には厳しかったなぁ」
「だろう? ああでも、ジョシュアが選んだ物ならレイモンド様はなんでも喜んでくれそうだけどな」
「う~ん……ペンとかどうかな……使う? 本……どんなの好きか知らない……」
あれこれ手に取って首を傾げているジョシュアに「あっち見て来る」と声をかけ、店の奥の方へ行く。
(奥は……石鹸、化粧水、香油……こういうのはレイモンド様、要らないだろうなぁ……ん? これって……)
瓶が並んでいる棚に貼られた説明文を読み、手に取って眺める。
(……これ、いいな……)
何種類かあるので、蓋を取って香りを比べていると、
「ノア、なにか見つけたの?」
「あ、うん」
「なになに? 『髪のお手入れに最適。輝く艶と魅惑的な香り』」
「俺、これ買おうかな」
「ええ? ノア、必要なくない?」
「俺じゃなくて……ほら……」
「ああ! ドリーさん」
「じゃなくてっ!」
思わず否定してしまってから、そういう事にしておけば良かったと後悔したが、
「え? ……ああ! ユージーン様?」
「ウッ……まあ……いつも色々買ってもらってるし……」
「うん! いいと思う!」
「だよな。俺、こういうのあるって知らなかったよ。髪を梳いてるとき、こういうのあればいいなっていつも思ってたんだ」
同意を得られてホッとしてそう言ったのだが、
「………」
「ん? どうかした?」
「え――――っ?」
ジョシュアが声を上げ、店にいた客や店主の視線が集まる。
「ちょっ……なんだよいきなり。びっくりするだろが」
「えっ、だって」
二人でペコペコ頭を下げて騒いだことを謝ってから、ジョシュアは小さな声で言った。
「もしかしてノア、ユージーン様の髪、梳いてあげたりするの?」
「んっ? ん――……ん?」
「いやいやちょっと! 首傾げてないで! そうなんでしょ?」
「……まあ……」
「えーっ、いいなーっ、僕もそういうのしたい!」
「いやいや、だってレイモンド様は髪短いし。ジョシュアが梳いてあげるほどじゃないでしょ」
「そうだけど……なんか、そういうのないかなぁ……」
「ん~……ん~? ん~~~」
「あぁぁぁ……ノアってすごいよねぇ……同い年だし、付き合い始めた時期も同じくらい……というか僕の方がちょっと早いのに……」
シュン、と項垂れるジョシュアだったが、つぎの瞬間バッと顔を上げて声を上げた。
「ノアはもうあれやこれやしてるのにーっ!」
「ワーッ! いきなりでかい声出すなっ!」
「だって! だって僕は全然~」
「ぜ、全然って事はねーだろ? いや! 何ウルウルしてんの? オイオイ泣くなよ! ちょっと大丈夫かよ~」
慌ててジョシュアの背中を擦ってやっていると、
「あらー? どうしたの? チルルコンビ」
「え? あ? 姉ちゃんこそ……てか、なにチルルコンビって」
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