38 / 79
第三章 どうせなら楽しもうと思う
38 房飾りと組紐 2
しおりを挟む 殿下とのお茶会当日――――
フィーリアは普段着ない色のドレスを身に付けていた。
普段は王族の婚約者であり大公家の令嬢という地位に見合った気品あるドレスを選んで着るように心がけていたが、今日のお茶会は普段とは違う事をコンセプトに挑む為、普段のフィーリアなら選ばない淡いレモン色のドレスを選んだ。
シフォン素材の軽やかなドレスは、袖口と裾にレースとフリルが施してあり、甘い砂糖菓子のような令嬢が着るようなドレスである。
しかし、首回りは露出が大きくなっており、フィーリアの細い鎖骨は勿論のこと、胸元ギリギリの見えそうで見えない部分まで開いていた。
前日にそのドレスをフィーリアが選んだ事を知った出来る侍女達がコレはけしからんと鎖骨より下の部分に薄いレース地の布を縫い付けたのだが、それがまたフィーリアの豊かな部分に艶めかしさを添えていた。
可憐で甘い黄色いドレスに艶めかしいフィーリア。
侍女達は目線で語り合う。
『これって外に出していいフィーリア様じゃない気がするわ』と。
普段は露出が殆どなく、公の場では首元まで詰まった襟のドレスを着ることもある。
それはそれで禁欲的な姿に妄想を捻らす殿方の注目の的であるのだが。
体に沿ったドレスを着ない為、フィーリアのメリハリのある体型は外部に漏れていないが、実は――――なフィーリア。
「フィーリア様、今日ドレスにはこの純白のレースのショールがお似合いですわ。」
侍女はフィーリアの肩に繊細な総レースのショールをかける。
「ありがとう。」
フィーリアはにっこり微笑んで侍女のアドバイスを受け入れた。
侍女は、フィーリアの艶めかしさが少し薄らぎホッと息を吐いた。
色んな噂を訊くが、最近になって女遊びを覚えたらしい殿下が婚姻前に何かやらかしても困るのだ。
自衛といえる自衛でもないが、しないよりマシである。
今日は愛らしさ満載のフィーリア様である。
艶やかな髪を緩く編み込み左側に流し、右耳には殿下から送られた藤の花を模したイヤリングが見えるように右側をスッキリとさせている。
その右側に申し訳程度に後れ毛を残しているのだが、その後れ毛が首筋を滑る様が何とも……
フィーリア様の美貌は有名で、指摘しようとすればアレコレとなるので、侍女たちはこれ以上は言うまいと口を閉じた。
「では、いってくるわね」
フィーリア様は送り出しに現れた使用人たちに笑顔を向け、淑やかな仕草で馬車に乗り込んで王宮へ向かった。
「フィーリアは……来てくれるだろうか。」
フィーリアとのお茶の時間を少しでも長く捻出する為に、シリウスはせっせと書類を捌いていく。
それでも時々ポツリと独り言を口にしていた。
「あー、どうですかねー、こないかもしれませんねー」
朝から両手の指では数えきれない程に独り言を訊く羽目になっているルークは段々と受け答えが雑になってきている。
とうとう「こないかもしれませんねー」と嫌味も言いたくなるほど。
「なっ!? お前、不吉な事を言うな!」
カッと目を見開いてこちらを凝視するシリウス。
美貌の男がそんな顔をするとちょっと怖い。
「朝から何度目ですか殿下。フィーリア様からは楽しみにしていると了承のお返事を頂いたのでしょう? いくら殿下の日頃の行いが悪いからといって一度了承したものを撤回なさるような方ではないでしょうに。」
「うう……」
側近のルークの容赦ない攻撃にシリウスは胸を押さえる。
「悪手だと申し上げましたでしょう。何度も。嫉妬されたいが為と他の令嬢と仲良くする姿を見て男として好きになって貰えるとかどうやったら思えるのですか。
殿下の美貌と地位と名誉に群がる令嬢と違うんですよ、フィーリア様は。
あのように高潔な方に今までのような振る舞いを見せ続けていれば、むしろ嫌われて然るべきかと思います。」
「……そうだよな。」
ズーーンと暗く堕ちていくシリウスを見遣り「あ、やべ、言い過ぎた」と気付くルーク。あまりにもバカに振り切れた振る舞いをフィーリアにしているのを見続けていた鬱憤が漏れ過ぎてしまったと反省した。
幾度も幾度も強く諫めても聞き入れて貰えなかった八つ当たりも。
「それでも、まぁ……手遅れかもしれませんが、今、気付いてどうにかしようとしているのですから。まだ挽回できる余地はほんの少しあります。
今日のお茶会で素直になることです。
まずは謝罪、そして、気持ちを打ち明けるんですよ?
あ、その重たい愛すべてを話したら逃げられますからね?
一般的な量の愛をお伝えくださいね。」
ぐっと何かを堪えるように口を引き結ぶシリウス。
重たい愛の自覚はあるようだ。
「しっかり謝罪はする。
愚かな私の振る舞いを反省し、平身低頭で謝罪する。
赦して貰えるかは分からないが、罵られてもいいから婚約だけは続けて貰えるよう請うつもりだ。」
「最近、不穏な噂が出てますからね……。
侯爵の動きも何となく怖いですし。
救いがあるとしたら、あれだけいちゃいちゃしていた令嬢たちとは肉体関係がないというだけですね。
口付けもしてないですよね?」
「肉体関係がある訳ないだろう! 私にはフィーリアがいるんだぞ!!
他の女と口づけもするものか! フィーリアともしてないのに!」
「…………いやしてなくて良かったですけど。
フィーリア様としてたら他の方ともしてるってことですか?」
「はぁ!? しない、絶対に、しない!
私の初めては全てフィーリアに捧げると決めているんだ。
閨教育ですら実地は拒否した。
では見るだけでもと勧められたのを拒否したのもお前なら訊いていただろう?」
「ああー、まあ、はい。」
あの時はシリウスが大騒ぎして面倒くさい感じになったのを覚えている。
王妃様が呆れて、陛下が怒って見るだけてもって強制的にしようとしたら、殿下は胃にあるもの全て嘔吐したという。
それも、実地に呼び出した娼婦と男娼が裸になる前の状態で吐いていた。
騒然とした現場には当然のこと箝口令が敷かれ、殿下は講義と書物で異例の閨教育を済ませたのだった。
「フィーリア様に万が一婚約破棄されたら、国の一大事になることだけは分かっていますよ。殿下、死ぬ気で頑張って下さいね。」
「……ああ。」
シリウスは苦悶に満ちた顔で頷く。
そこまで分かっていて、何であんな馬鹿な振る舞いを試してみようと思ったんだろうなぁ。
ホントにこいつフィーリア様関連になるとポンコツ過ぎだわ……と幼馴染であり側近であるルークは思うのだった。
扉がノックされ入室を許可された侍従が執務室に入って来る。
「レイゼンベルグ大公令嬢が到着致しました。今、庭園にご案内中です。」
「ああ、今向かう!……ぐっ」
ガンッと強かに机に脚を打ち付けたシリウス。
フィーリアの到着に嬉しさに飛び上がるように立ったせいである。
その姿にため息を零すルーク。
侍従が不安そうにルークとシリウスを交互に見つめている。
退室のタイミングを失したようだ。
ルークは侍従に無言で行っていいと指先で扉を指してやる。
侍従は不安気になっていた表情をパっと明るくして、コクコクと頷き退室した。
「殿下、痛みが引いたら参りましょうね。」
手のかかるシリウスに冷静に告げるルークであった。
フィーリアは普段着ない色のドレスを身に付けていた。
普段は王族の婚約者であり大公家の令嬢という地位に見合った気品あるドレスを選んで着るように心がけていたが、今日のお茶会は普段とは違う事をコンセプトに挑む為、普段のフィーリアなら選ばない淡いレモン色のドレスを選んだ。
シフォン素材の軽やかなドレスは、袖口と裾にレースとフリルが施してあり、甘い砂糖菓子のような令嬢が着るようなドレスである。
しかし、首回りは露出が大きくなっており、フィーリアの細い鎖骨は勿論のこと、胸元ギリギリの見えそうで見えない部分まで開いていた。
前日にそのドレスをフィーリアが選んだ事を知った出来る侍女達がコレはけしからんと鎖骨より下の部分に薄いレース地の布を縫い付けたのだが、それがまたフィーリアの豊かな部分に艶めかしさを添えていた。
可憐で甘い黄色いドレスに艶めかしいフィーリア。
侍女達は目線で語り合う。
『これって外に出していいフィーリア様じゃない気がするわ』と。
普段は露出が殆どなく、公の場では首元まで詰まった襟のドレスを着ることもある。
それはそれで禁欲的な姿に妄想を捻らす殿方の注目の的であるのだが。
体に沿ったドレスを着ない為、フィーリアのメリハリのある体型は外部に漏れていないが、実は――――なフィーリア。
「フィーリア様、今日ドレスにはこの純白のレースのショールがお似合いですわ。」
侍女はフィーリアの肩に繊細な総レースのショールをかける。
「ありがとう。」
フィーリアはにっこり微笑んで侍女のアドバイスを受け入れた。
侍女は、フィーリアの艶めかしさが少し薄らぎホッと息を吐いた。
色んな噂を訊くが、最近になって女遊びを覚えたらしい殿下が婚姻前に何かやらかしても困るのだ。
自衛といえる自衛でもないが、しないよりマシである。
今日は愛らしさ満載のフィーリア様である。
艶やかな髪を緩く編み込み左側に流し、右耳には殿下から送られた藤の花を模したイヤリングが見えるように右側をスッキリとさせている。
その右側に申し訳程度に後れ毛を残しているのだが、その後れ毛が首筋を滑る様が何とも……
フィーリア様の美貌は有名で、指摘しようとすればアレコレとなるので、侍女たちはこれ以上は言うまいと口を閉じた。
「では、いってくるわね」
フィーリア様は送り出しに現れた使用人たちに笑顔を向け、淑やかな仕草で馬車に乗り込んで王宮へ向かった。
「フィーリアは……来てくれるだろうか。」
フィーリアとのお茶の時間を少しでも長く捻出する為に、シリウスはせっせと書類を捌いていく。
それでも時々ポツリと独り言を口にしていた。
「あー、どうですかねー、こないかもしれませんねー」
朝から両手の指では数えきれない程に独り言を訊く羽目になっているルークは段々と受け答えが雑になってきている。
とうとう「こないかもしれませんねー」と嫌味も言いたくなるほど。
「なっ!? お前、不吉な事を言うな!」
カッと目を見開いてこちらを凝視するシリウス。
美貌の男がそんな顔をするとちょっと怖い。
「朝から何度目ですか殿下。フィーリア様からは楽しみにしていると了承のお返事を頂いたのでしょう? いくら殿下の日頃の行いが悪いからといって一度了承したものを撤回なさるような方ではないでしょうに。」
「うう……」
側近のルークの容赦ない攻撃にシリウスは胸を押さえる。
「悪手だと申し上げましたでしょう。何度も。嫉妬されたいが為と他の令嬢と仲良くする姿を見て男として好きになって貰えるとかどうやったら思えるのですか。
殿下の美貌と地位と名誉に群がる令嬢と違うんですよ、フィーリア様は。
あのように高潔な方に今までのような振る舞いを見せ続けていれば、むしろ嫌われて然るべきかと思います。」
「……そうだよな。」
ズーーンと暗く堕ちていくシリウスを見遣り「あ、やべ、言い過ぎた」と気付くルーク。あまりにもバカに振り切れた振る舞いをフィーリアにしているのを見続けていた鬱憤が漏れ過ぎてしまったと反省した。
幾度も幾度も強く諫めても聞き入れて貰えなかった八つ当たりも。
「それでも、まぁ……手遅れかもしれませんが、今、気付いてどうにかしようとしているのですから。まだ挽回できる余地はほんの少しあります。
今日のお茶会で素直になることです。
まずは謝罪、そして、気持ちを打ち明けるんですよ?
あ、その重たい愛すべてを話したら逃げられますからね?
一般的な量の愛をお伝えくださいね。」
ぐっと何かを堪えるように口を引き結ぶシリウス。
重たい愛の自覚はあるようだ。
「しっかり謝罪はする。
愚かな私の振る舞いを反省し、平身低頭で謝罪する。
赦して貰えるかは分からないが、罵られてもいいから婚約だけは続けて貰えるよう請うつもりだ。」
「最近、不穏な噂が出てますからね……。
侯爵の動きも何となく怖いですし。
救いがあるとしたら、あれだけいちゃいちゃしていた令嬢たちとは肉体関係がないというだけですね。
口付けもしてないですよね?」
「肉体関係がある訳ないだろう! 私にはフィーリアがいるんだぞ!!
他の女と口づけもするものか! フィーリアともしてないのに!」
「…………いやしてなくて良かったですけど。
フィーリア様としてたら他の方ともしてるってことですか?」
「はぁ!? しない、絶対に、しない!
私の初めては全てフィーリアに捧げると決めているんだ。
閨教育ですら実地は拒否した。
では見るだけでもと勧められたのを拒否したのもお前なら訊いていただろう?」
「ああー、まあ、はい。」
あの時はシリウスが大騒ぎして面倒くさい感じになったのを覚えている。
王妃様が呆れて、陛下が怒って見るだけてもって強制的にしようとしたら、殿下は胃にあるもの全て嘔吐したという。
それも、実地に呼び出した娼婦と男娼が裸になる前の状態で吐いていた。
騒然とした現場には当然のこと箝口令が敷かれ、殿下は講義と書物で異例の閨教育を済ませたのだった。
「フィーリア様に万が一婚約破棄されたら、国の一大事になることだけは分かっていますよ。殿下、死ぬ気で頑張って下さいね。」
「……ああ。」
シリウスは苦悶に満ちた顔で頷く。
そこまで分かっていて、何であんな馬鹿な振る舞いを試してみようと思ったんだろうなぁ。
ホントにこいつフィーリア様関連になるとポンコツ過ぎだわ……と幼馴染であり側近であるルークは思うのだった。
扉がノックされ入室を許可された侍従が執務室に入って来る。
「レイゼンベルグ大公令嬢が到着致しました。今、庭園にご案内中です。」
「ああ、今向かう!……ぐっ」
ガンッと強かに机に脚を打ち付けたシリウス。
フィーリアの到着に嬉しさに飛び上がるように立ったせいである。
その姿にため息を零すルーク。
侍従が不安そうにルークとシリウスを交互に見つめている。
退室のタイミングを失したようだ。
ルークは侍従に無言で行っていいと指先で扉を指してやる。
侍従は不安気になっていた表情をパっと明るくして、コクコクと頷き退室した。
「殿下、痛みが引いたら参りましょうね。」
手のかかるシリウスに冷静に告げるルークであった。
986
お気に入りに追加
1,605
あなたにおすすめの小説
聖女としてきたはずが要らないと言われてしまったため、異世界でふわふわパンを焼こうと思います!
伊桜らな
ファンタジー
家業パン屋さんで働くメルは、パンが大好き。
いきなり聖女召喚の儀やらで異世界に呼ばれちゃったのに「いらない」と言われて追い出されてしまう。どうすればいいか分からなかったとき、公爵家当主に拾われ公爵家にお世話になる。
衣食住は確保できたって思ったのに、パンが美味しくないしめちゃくちゃ硬い!!
パン好きなメルは、厨房を使いふわふわパン作りを始める。
*表紙画は月兎なつめ様に描いて頂きました。*
ー(*)のマークはRシーンがあります。ー
少しだけ展開を変えました。申し訳ありません。
ホットランキング 1位(2021.10.17)
ファンタジーランキング1位(2021.10.17)
小説ランキング 1位(2021.10.17)
ありがとうございます。読んでくださる皆様に感謝です。

【完結】兄の事を皆が期待していたので僕は離れます
まりぃべる
ファンタジー
一つ年上の兄は、国の為にと言われて意気揚々と村を離れた。お伽話にある、奇跡の聖人だと幼き頃より誰からも言われていた為、それは必然だと。
貧しい村で育った弟は、小さな頃より家の事を兄の分までせねばならず、兄は素晴らしい人物で対して自分は凡人であると思い込まされ、自分は必要ないのだからと弟は村を離れる事にした。
そんな弟が、自分を必要としてくれる人に会い、幸せを掴むお話。
☆まりぃべるの世界観です。緩い設定で、現実世界とは違う部分も多々ありますがそこをあえて楽しんでいただけると幸いです。
☆現実世界にも同じような名前、地名、言葉などがありますが、関係ありません。
だから聖女はいなくなった
澤谷弥(さわたに わたる)
ファンタジー
「聖女ラティアーナよ。君との婚約を破棄することをここに宣言する」
レオンクル王国の王太子であるキンバリーが婚約破棄を告げた相手は聖女ラティアーナである。
彼女はその婚約破棄を黙って受け入れた。さらに彼女は、新たにキンバリーと婚約したアイニスに聖女の証である首飾りを手渡すと姿を消した。
だが、ラティアーナがいなくなってから彼女のありがたみに気づいたキンバリーだが、すでにその姿はどこにもない。
キンバリーの弟であるサディアスが、兄のためにもラティアーナを探し始める。だが、彼女を探していくうちに、なぜ彼女がキンバリーとの婚約破棄を受け入れ、聖女という地位を退いたのかの理由を知る――。
※7万字程度の中編です。
【完結】もう…我慢しなくても良いですよね?
アノマロカリス
ファンタジー
マーテルリア・フローレンス公爵令嬢は、幼い頃から自国の第一王子との婚約が決まっていて幼少の頃から厳しい教育を施されていた。
泣き言は許されず、笑みを浮かべる事も許されず、お茶会にすら参加させて貰えずに常に完璧な淑女を求められて教育をされて来た。
16歳の成人の義を過ぎてから王子との婚約発表の場で、事あろうことか王子は聖女に選ばれたという男爵令嬢を連れて来て私との婚約を破棄して、男爵令嬢と婚約する事を選んだ。
マーテルリアの幼少からの血の滲むような努力は、一瞬で崩壊してしまった。
あぁ、今迄の苦労は一体なんの為に…
もう…我慢しなくても良いですよね?
この物語は、「虐げられる生活を曽祖母の秘術でざまぁして差し上げますわ!」の続編です。
前作の登場人物達も多数登場する予定です。
マーテルリアのイラストを変更致しました。

(完結)醜くなった花嫁の末路「どうぞ、お笑いください。元旦那様」
音爽(ネソウ)
ファンタジー
容姿が気に入らないと白い結婚を強いられた妻。
本邸から追い出されはしなかったが、夫は離れに愛人を囲い顔さえ見せない。
しかし、3年と待たず離縁が決定する事態に。そして元夫の家は……。
*6月18日HOTランキング入りしました、ありがとうございます。

元おっさんの俺、公爵家嫡男に転生~普通にしてるだけなのに、次々と問題が降りかかってくる~
おとら@ 書籍発売中
ファンタジー
アルカディア王国の公爵家嫡男であるアレク(十六歳)はある日突然、前触れもなく前世の記憶を蘇らせる。
どうやら、それまでの自分はグータラ生活を送っていて、ろくでもない評判のようだ。
そんな中、アラフォー社畜だった前世の記憶が蘇り混乱しつつも、今の生活に慣れようとするが……。
その行動は以前とは違く見え、色々と勘違いをされる羽目に。
その結果、様々な女性に迫られることになる。
元婚約者にしてツンデレ王女、専属メイドのお調子者エルフ、決闘を仕掛けてくるクーデレ竜人姫、世話をすることなったドジっ子犬耳娘など……。
「ハーレムは嫌だァァァァ! どうしてこうなった!?」
今日も、そんな彼の悲鳴が響き渡る。
ボクが追放されたら飢餓に陥るけど良いですか?
音爽(ネソウ)
ファンタジー
美味しい果実より食えない石ころが欲しいなんて、人間て変わってますね。
役に立たないから出ていけ?
わかりました、緑の加護はゴッソリ持っていきます!
さようなら!
5月4日、ファンタジー1位!HOTランキング1位獲得!!ありがとうございました!
勇者パーティを追放された聖女ですが、やっと解放されてむしろ感謝します。なのにパーティの人たちが続々と私に助けを求めてくる件。
八木愛里
ファンタジー
聖女のロザリーは戦闘中でも回復魔法が使用できるが、勇者が見目麗しいソニアを新しい聖女として迎え入れた。ソニアからの入れ知恵で、勇者パーティから『役立たず』と侮辱されて、ついに追放されてしまう。
パーティの人間関係に疲れたロザリーは、ソロ冒険者になることを決意。
攻撃魔法の魔道具を求めて魔道具屋に行ったら、店主から才能を認められる。
ロザリーの実力を知らず愚かにも追放した勇者一行は、これまで攻略できたはずの中級のダンジョンでさえ失敗を繰り返し、仲間割れし破滅へ向かっていく。
一方ロザリーは上級の魔物討伐に成功したり、大魔法使いさまと協力して王女を襲ってきた魔獣を倒したり、国の英雄と呼ばれる存在になっていく。
これは真の実力者であるロザリーが、ソロ冒険者としての地位を確立していきながら、残念ながら追いかけてきた魔法使いや女剣士を「虫が良すぎるわ!」と追っ払い、入り浸っている魔道具屋の店主が実は憧れの大魔法使いさまだが、どうしても本人が気づかない話。
※11話以降から勇者パーティの没落シーンがあります。
※40話に鬱展開あり。苦手な方は読み飛ばし推奨します。
※表紙はAIイラストを使用。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる