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第三章 どうせなら楽しもうと思う
34 後悔している
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「君たちね、恋人同士になった事は秘密にするんだよ?」
王都へと帰る馬車の中、向かいの席に並んで座るノアとユージーンを見ながら、ウィリアムが言った。
「えっ? あっ、そのっ、別にっ」
「はい、もちろん」
「ええっっ?」
慌てふためくノアに対してユージーンは落ち着いたもので、その姿に更に慌てるノア。
「えっと、あのっ、恋人同士って、そのっ」
「今ここには私達しかいないから大丈夫。私には隠さなくていいよ。あんなにひっ絡まって眠っていて、何も関係ありません、という方がねぇ」
「あっ、あれはっ……」
なんとか誤魔化そう、言い訳しよう、と思うが言葉に詰まってしまい、ノアは真っ赤になって絶句した。
(てか、ユージーンがもう認めちゃったから、誤魔化しようがないんだけどっ!)
横目で見ると、ユージーンは顔色一つ変えず、飄々としている。
(……くそっ、今日もめちゃくちゃ綺麗だな)
数日食べられず、眠れず、という状態だったので若干やつれてはいるが、それがかえっていつもよりも色っぽく見える。まあ、恋人になったから、という心境の変化で、通常比五割増しくらい綺麗に見えているかもしれないが。
(それにしても、内緒にしなきゃいけないもんなのか? いや、気恥ずかしいから公表するつもりは無かったけど)
姉の意向でこの世界は、同性のカップル、結婚が普通の世界のはずだが。
「えーと、知られると、なんかまずいんですかね……」
「付き合っている二人は同じ所属にしないで、どちらか違う所に移動させられるんだよね。だから、一緒に第三騎士団にいたかったら、秘密にしておいた方がいい」
「あー、そういう……」
「まあ、本人達が言わなきゃ、第三の皆なら察しても知らんぷりしてくれるよ。でも、他の所にバレると移動させられちゃうから気を付けて」
「そうですか……はい、教えて下さってありがとうございます。……それにしても、一緒のトコだとなんかマズイんですかね?」
「イチャイチャして周りの士気を下げたり、喧嘩でもすれば作戦にも支障が出る可能性があるからね。……まあ、この規定が出来たのって、私が原因だったりするんだけど」
「えっ?」
驚くノアにウィリアムはクスクスと笑い、隣りのユージーンは表情を崩さず冷静で、本当の事なのかからかわれただけなのか、いや、ここは深く知ろうとしない方が良さそうだ、と判断し、ノアは何も尋ねずに大人しくしておいた。
王都に向け出発して二日目の夜。一行は大きな街に泊まる事になった。
明日中に王都に戻れる距離まで来て、一安心である。
宿を決め、各自少し休んでから揃って食事という流れになったが、下っ端のノアはすぐには休めず、馬の世話等をしてから中に入ると、もう食事が始まる時間だった。
怪我が完治していない者もいるのであまり賑やかにはできないが、明日には帰還だ。慰労の意味も込めて酒も少し並んだテーブルで、居残り組のメンバー十数名で夕食を食べていると、先輩騎士がいきなり言った。
「ここは大きな街だから、娼館が沢山あるんだよ。エイダン魔術師長が一緒だったら、ノアも連れてってもらえたのに残念だな」
「娼館、ですか?」
「そうそう。第三の新人はみんな、エイダン魔術師長の紹介で安心安全に童貞卒業するのが恒例なんだよ。まあ今回は大変な目にあったからしょうがないか。次回のお楽しみだな」
「い、や……私はそういうのは興味ないんで……」
恋人の前で振られたくない話題に、ノアはそう言って食事を続けたが、
「はあ? 興味ない訳ないだろう。今一番興味あるお年頃だろうが。あ、それとも、彼女とか婚約者がいるのか? そういやお前いつも彼女が欲しいって騒いでたけど、最近言わなくなったな。出来たのか! 彼女」
「いや、そういうわけじゃないですけど……最近は特訓で忙しかったから……なんか、今はそれどころじゃないって感じです」
そう言って誤魔化したのだが、酒の入った先輩達はまだその話題を続けるらしい。
「あーあ、俺も楽しみにしてたんだけどなぁ。……ウィリアムさん、もう一回、治癒魔法かけてもらえませんか?」
「君ねぇ、腕と足と肋骨と、何か所も折れたんだからね? 砕けてた所もあるんだよ? 今回は大人しくしてなさい」
「……わかりましたぁ……」
「ハハッ! でもその気持ちもわかるけどな。俺はもう結婚したから妻以外抱く気はないが、若い頃はな~。遠征の後って興奮してるせいか、生き残れたっていう喜びのせいなのか、ヤリたくなるもんなんだよな」
(……こういう会話には、入らない方がいい)
そう思い、ノアはひたすら大きな肉を切っては口に、切っては口に運んでいたが、
「ユージーンは最初の年しか行ってないよな」
その言葉には即座に反応し、バッと斜め向かいに座るユージーンを見た。
「レイモンド副団長もそうだよな。まぁ二人は娼館なんて行かなくても、その気になればいくらでも相手はいるだろうが、娼館には娼館の良さってもんがあってな」
「そうそう。たまにはいいもんだぞ」
「……………」
何も聞こえていないような無表情で、スープを飲んでいるユージーン。
「行ったんですか? ユージーン様」
急いで口の中の肉を飲み込み尋ねると、
「ああ、行ったが?」
涼しい顔で答えられ『ムムム』となるが、同僚達がいる所でああだこうだと話せない。
(なんだよ。ちょっとは動揺しろよ。いや、別にいいよ? 昔の話だし、23だし、付き合いってのもあるだろうし、そういう事くらい別に……まあ俺は、向こうの世界で24でも童貞でしたけど、別にそんなに遅いってわけでもないし。向こうでは結婚だって遅くなっていたし。そもそも一生独身って人も多かったし)
「ノアは次回だな」
モヤモヤしながらそんな事を考えていたノアは、先輩騎士のその言葉に「そうですねー」と答えた。
「今からエイダン様にお願いしておこうかなー」
若干、不貞腐れて言ったのだが、
「……止めておけ」
「えっ、どうしてですか?」
ユージーンの言葉に、ノアは反抗的に答えた。
「別に、行ったっていいでしょう?」
「…………」
「ユージーン様も行ったんですから」
そう言うと、ユージーンはハッと息を吐いてノアを見た。
「どうしても行きたいのなら、行けばいい。何事も経験だ 」
「…………」
「ただ、何となくなら止めておけ。私は、そういう事はさっさと済ませておいた方が周りに色々言われなくていいと思ったけれど……今は、一生でたった一人の人だけが良かったと後悔しているから」
そう言うと、ユージーンはさっさと食事を終え、席を立ってしまった。
ポカンと口を開けてそれを見送るノアに、話を振った騎士が頭を掻きながら謝る。
「悪い、ちょっとからかい過ぎた。すまんな、ノア」
「い、いえっ! 私が……ムキになって突っかかってしまって……すみませんでした」
「はいはい! 我々居残り組は、今回は大人しく帰ろうね。飲みたい人は最後にもう一杯注文しなさ~い」
ウィリアムがパンパンと手を叩きそう言うと、皆「そうだな」「仕方ないな」「よし、あと一杯もらおうぜ!」等言い、明るい雰囲気に戻った。
「じゃあ飲まないノアはこっちに付き合う必要はないから、食事が済んだら先に部屋に戻りなさい。どうせ、もう一杯、あと一杯、本当の最後だからもう一杯、ってなるから」
そうウィリアムに言われ、お言葉に甘えさせてもらう事にする。
「じゃあ、すみません、お先します」
席を立って頭を下げたノアに、ウィリアムは小声で言った。
「ユージーンがあんなに話すのは珍しいよ。言い訳しようと必死だったんだろうね。あ、君たち同じ部屋ね。ノアが誰かに連れ出されないか心配するだろうから、一緒にしてあげたよ」
「……ありがとう、ございます……」
更に深く頭を下げ、ノアは部屋に向かった。
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「えっ? あっ、そのっ、別にっ」
「はい、もちろん」
「ええっっ?」
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「えっと、あのっ、恋人同士って、そのっ」
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横目で見ると、ユージーンは顔色一つ変えず、飄々としている。
(……くそっ、今日もめちゃくちゃ綺麗だな)
数日食べられず、眠れず、という状態だったので若干やつれてはいるが、それがかえっていつもよりも色っぽく見える。まあ、恋人になったから、という心境の変化で、通常比五割増しくらい綺麗に見えているかもしれないが。
(それにしても、内緒にしなきゃいけないもんなのか? いや、気恥ずかしいから公表するつもりは無かったけど)
姉の意向でこの世界は、同性のカップル、結婚が普通の世界のはずだが。
「えーと、知られると、なんかまずいんですかね……」
「付き合っている二人は同じ所属にしないで、どちらか違う所に移動させられるんだよね。だから、一緒に第三騎士団にいたかったら、秘密にしておいた方がいい」
「あー、そういう……」
「まあ、本人達が言わなきゃ、第三の皆なら察しても知らんぷりしてくれるよ。でも、他の所にバレると移動させられちゃうから気を付けて」
「そうですか……はい、教えて下さってありがとうございます。……それにしても、一緒のトコだとなんかマズイんですかね?」
「イチャイチャして周りの士気を下げたり、喧嘩でもすれば作戦にも支障が出る可能性があるからね。……まあ、この規定が出来たのって、私が原因だったりするんだけど」
「えっ?」
驚くノアにウィリアムはクスクスと笑い、隣りのユージーンは表情を崩さず冷静で、本当の事なのかからかわれただけなのか、いや、ここは深く知ろうとしない方が良さそうだ、と判断し、ノアは何も尋ねずに大人しくしておいた。
王都に向け出発して二日目の夜。一行は大きな街に泊まる事になった。
明日中に王都に戻れる距離まで来て、一安心である。
宿を決め、各自少し休んでから揃って食事という流れになったが、下っ端のノアはすぐには休めず、馬の世話等をしてから中に入ると、もう食事が始まる時間だった。
怪我が完治していない者もいるのであまり賑やかにはできないが、明日には帰還だ。慰労の意味も込めて酒も少し並んだテーブルで、居残り組のメンバー十数名で夕食を食べていると、先輩騎士がいきなり言った。
「ここは大きな街だから、娼館が沢山あるんだよ。エイダン魔術師長が一緒だったら、ノアも連れてってもらえたのに残念だな」
「娼館、ですか?」
「そうそう。第三の新人はみんな、エイダン魔術師長の紹介で安心安全に童貞卒業するのが恒例なんだよ。まあ今回は大変な目にあったからしょうがないか。次回のお楽しみだな」
「い、や……私はそういうのは興味ないんで……」
恋人の前で振られたくない話題に、ノアはそう言って食事を続けたが、
「はあ? 興味ない訳ないだろう。今一番興味あるお年頃だろうが。あ、それとも、彼女とか婚約者がいるのか? そういやお前いつも彼女が欲しいって騒いでたけど、最近言わなくなったな。出来たのか! 彼女」
「いや、そういうわけじゃないですけど……最近は特訓で忙しかったから……なんか、今はそれどころじゃないって感じです」
そう言って誤魔化したのだが、酒の入った先輩達はまだその話題を続けるらしい。
「あーあ、俺も楽しみにしてたんだけどなぁ。……ウィリアムさん、もう一回、治癒魔法かけてもらえませんか?」
「君ねぇ、腕と足と肋骨と、何か所も折れたんだからね? 砕けてた所もあるんだよ? 今回は大人しくしてなさい」
「……わかりましたぁ……」
「ハハッ! でもその気持ちもわかるけどな。俺はもう結婚したから妻以外抱く気はないが、若い頃はな~。遠征の後って興奮してるせいか、生き残れたっていう喜びのせいなのか、ヤリたくなるもんなんだよな」
(……こういう会話には、入らない方がいい)
そう思い、ノアはひたすら大きな肉を切っては口に、切っては口に運んでいたが、
「ユージーンは最初の年しか行ってないよな」
その言葉には即座に反応し、バッと斜め向かいに座るユージーンを見た。
「レイモンド副団長もそうだよな。まぁ二人は娼館なんて行かなくても、その気になればいくらでも相手はいるだろうが、娼館には娼館の良さってもんがあってな」
「そうそう。たまにはいいもんだぞ」
「……………」
何も聞こえていないような無表情で、スープを飲んでいるユージーン。
「行ったんですか? ユージーン様」
急いで口の中の肉を飲み込み尋ねると、
「ああ、行ったが?」
涼しい顔で答えられ『ムムム』となるが、同僚達がいる所でああだこうだと話せない。
(なんだよ。ちょっとは動揺しろよ。いや、別にいいよ? 昔の話だし、23だし、付き合いってのもあるだろうし、そういう事くらい別に……まあ俺は、向こうの世界で24でも童貞でしたけど、別にそんなに遅いってわけでもないし。向こうでは結婚だって遅くなっていたし。そもそも一生独身って人も多かったし)
「ノアは次回だな」
モヤモヤしながらそんな事を考えていたノアは、先輩騎士のその言葉に「そうですねー」と答えた。
「今からエイダン様にお願いしておこうかなー」
若干、不貞腐れて言ったのだが、
「……止めておけ」
「えっ、どうしてですか?」
ユージーンの言葉に、ノアは反抗的に答えた。
「別に、行ったっていいでしょう?」
「…………」
「ユージーン様も行ったんですから」
そう言うと、ユージーンはハッと息を吐いてノアを見た。
「どうしても行きたいのなら、行けばいい。何事も経験だ 」
「…………」
「ただ、何となくなら止めておけ。私は、そういう事はさっさと済ませておいた方が周りに色々言われなくていいと思ったけれど……今は、一生でたった一人の人だけが良かったと後悔しているから」
そう言うと、ユージーンはさっさと食事を終え、席を立ってしまった。
ポカンと口を開けてそれを見送るノアに、話を振った騎士が頭を掻きながら謝る。
「悪い、ちょっとからかい過ぎた。すまんな、ノア」
「い、いえっ! 私が……ムキになって突っかかってしまって……すみませんでした」
「はいはい! 我々居残り組は、今回は大人しく帰ろうね。飲みたい人は最後にもう一杯注文しなさ~い」
ウィリアムがパンパンと手を叩きそう言うと、皆「そうだな」「仕方ないな」「よし、あと一杯もらおうぜ!」等言い、明るい雰囲気に戻った。
「じゃあ飲まないノアはこっちに付き合う必要はないから、食事が済んだら先に部屋に戻りなさい。どうせ、もう一杯、あと一杯、本当の最後だからもう一杯、ってなるから」
そうウィリアムに言われ、お言葉に甘えさせてもらう事にする。
「じゃあ、すみません、お先します」
席を立って頭を下げたノアに、ウィリアムは小声で言った。
「ユージーンがあんなに話すのは珍しいよ。言い訳しようと必死だったんだろうね。あ、君たち同じ部屋ね。ノアが誰かに連れ出されないか心配するだろうから、一緒にしてあげたよ」
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