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第一章 姉の描いたBL漫画の中に来てしまったらしい
5 嘆きの森遠征の前に
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この国には『 嘆きの森』と呼ばれる森がある。
そこはハーブやキノコ、果実、木の実、薬草等の魅力的な植物が多く自生している一方、魔獣が多く生息している。まあ、強い魔獣は大抵、森の奥にいるので、浅い所での採集は大丈夫なのだが、夢中になってうっかり森の奥へと入り込んでしまった者は魔獣と遭遇し『なぜ森に来てしまったのだろう』と嘆く事になるので『嘆きの森』と呼ばれている。
魔獣は放っておくと増えすぎ、森の外へと溢れて人々の暮らしを脅かす。そこで、時々個体数を減らすための討伐に出掛けるのが、第三騎士団の定期任務である。
第三騎士団は貴族の中でも下位だったり、跡継ぎにはなれない三男や四男だったり、平民出身の者が多く、危険度が高い任務を行うのだ。
(孤児院育ちのレイモンド、貴族だけど五男で到底跡継ぎにはなれないジョシュア、そして、最初に配属された第一で遠征の失敗の原因にされたユージーンは、高い魔力の持ち主だけれども第三騎士団だ。もちろん孤児だった俺もな)
この『嘆きの森遠征』では、大きな出来事が起きる。
18歳で成年を迎えた第二王子が初めて魔獣討伐に参加することになり、第一、第三騎士団合同で任務にあたる事になるのだ。
(人数が多ければその方が楽なような気がするけど、この時はそれが悪い方に働いてしまうんだよな)
第一騎士団は大切な第二王子を守る為にと、ロクに討伐の方には手を貸さず、しかも同行した治癒能力を持つ聖女を、王子の為に独占してしまう。
そして、予想外に多く出た魔物に第三騎士団は甚大な被害を受けるのだ。
(……それで、ユージーンは顔に大きな怪我を負って右目を失明し、精神的にも病んで療養生活に入ってしまう。5巻はほとんど登場しない。まあ、復活させる予定ではあるようだけどな、ノアとのスピンオフで……)
大きなため息が出てしまう。
「まあ、まだ3巻のあたりだから、これからのストーリーを変える事は可能だよな、うん」
ストーリー的にはこうだ。
魔獣との戦いの混乱の中、ジョシュアが危険な状態になる。その時、近くにいたユージーンはジョシュアを魔法で救おうとするが、ふと、思ってしまう『ジョシュアがいなくなれば』と。
いくらレイモンドの事が好きだからといって、他人の死を願ってしまった自分の心の闇に呆然としているところを魔獣に襲われ、大怪我を負ってしまう。ちなみにジョシュアの事はちゃんとレイモンドが助けて、この事で二人はお互いの気持ちを伝えあい、恋人になる。
「……ユージーン……可哀想すぎるだろ……」
ユージーンにとっては、まさに最悪の遠征となってしまうわけだ。
「……ってことだから、俺がジョシュアを守るか、ユージーンを守るかすればいいんだよな」
どちらかというと、変なフラグを立ててしまわないように、ユージーンよりもジョシュアを守った方がいい気がする。しかし、そうするとジョシュアとレイモンドがつき合うのは先になってしまうかもしれない。
最初はレイモンドとジョシュアが付き合うのを阻止し、ユージーンと付き合ってもらうのが一番良いのでは、と考えたが、それは禁じ手だ、と考え直した。
「だってもう、あの二人はお互いの事好きになってるもん、認めてはいないけど。それを俺の都合で邪魔するのは駄目だよな。姉ちゃんも言ってたし、レイモンドとジョシュアのイチャイチャが描きたくて始めた話だって」
ここは、姉が作った漫画の世界だ。
『同性での恋愛や婚姻が普通の世界よ。だってジョシュとレイに辛い思いさせたくないもん!』
そう言って二人の事を大切にしていた姉の思いを、踏みにじる行為はしてはいけない。
「よしっ! できるだけユージーンを守ろう。でもあんまり接点は持たないようにしよう」
そう思っていたのに……。
「今日から、魔術師との連携攻撃の練習をしてもらう」
「へっ?」
訓練前に呼ばれた第三騎士団団長室で、イーサン・ヴァレンタイン団長の言葉に、ノアは目をパチパチさせた。
「え……俺が、ですか?」
「そうだ。それと、俺じゃないだろう?」
「あっ! 失礼致しましたイーサン団長!」
姿勢を正し敬礼をするノアに、短い黒髪に、目尻の上がった鋭い黒い目、190センチ近くある頑丈な体躯で、 黒狼という異名を持つその男は「まあいい」と軽く笑った。
圧倒的な力と剣術で数多くの魔獣を討伐してきた、国最強と称えられるイーサン・ヴァレンタイン。
彼の統率する第三騎士団は、ボスに対する信頼と忠誠心で完璧なチームワークで狩りをする狼の群れを連想させ、団長の容姿も相まって、黒狼騎士団とも呼ばれている。
彼自身は男爵家の庶子で、幼少期は平民として町で暮らしていた事もあり堅苦しいところがなく、自身の手柄で授爵し現在は伯爵という『実家超え』をした人物だ。
そんなイーサンが「俺も32だし、そろそろ後進を育てていかないと」と言う。
「第三騎士団は魔獣討伐を任務の主とする騎士団だ。大抵は騎士が前に出て魔術師はその援護、という形でいいが、巨大だったり強力な魔獣の場合はそうはいかない。騎士と魔術師が連携して挑まなければいけない場面も出てくる。しかし今それができるのは、俺とエイダン、そしてレイモンドとユージーンだけだ。エイダンは何年も前から引退させろって言ってるのをどうにか引き止めてきたが、さすがにそろそろ解放してやらんといけないし」
エイダン・アローはユージーンの師でもある、第三騎士団の魔術師長だ。黒の長髪に白いものが少し混じっている姿を思い出す。歳は40代半ばで漫画の登場人物の中では年配の方だが『イケオジ』と、なかなか人気がある。高い魔力を持つ人物だが、確かに現場、しかも魔獣討伐という危険な任務は、本来ならばとっくに辞して然るべきだろう。
「連携できるのがレイモンドとユージーンだけじゃあ、心もとないんだ。そこでノア、お前だ。レイモンドが怪我でもした時には、お前がユージーンと組めるようにしておきたい」
イーサンの言う事はわかる。わかるのだが、
「ですが団長、私はまだ新人で、ユージーン様と組むには力不足です。もっと適任の先輩がいらっしゃると思いますが」
「いや~それが、ユージーンの指名なんだよ。第三騎士団の中で、お前がまだ見込みがあるそうだ。こういうのは強さだけじゃなく、相性もあるからな。これまで、レイモンドでなければ無理だと言っていたユージーンが、とりあえずやってみると承諾したんだ、お前に拒否権は無い!」
これほどきっぱりと言われてしまっては、
「……わかりました。期待に沿えるよう励みます」
そう答えるしかなく、ノアは重い気分で訓練場へ向かった。
(なんだ? この展開。ユージーンが連携攻撃するのはレイモンド限定だったよな。どうして俺が……)
連携攻撃は、魔力で通常の何倍も高くジャンプしたり、猛スピードで突っ込んだりする危険な行為だ。これまでにユージーンは何名かの騎士と練習をしてみたが、スピードについていけなかったり、魔力量に耐えきれなくて怪我したり気を失ったりで、レイモンド以外は無理だった。
(なのに新人の俺? ヤダなぁ……姉ちゃんがユージーンとノアのカップリングを考えているから、こういう展開に変更したって事か? 接点増やしたくないのに……あ、でも、練習してもうまくいかないってわかれば、やっぱり無理ってなるよな。うん、そうだ、そうなるに決まってる!)
こうして『心配しなくても大丈夫』などと思いながらユージーンと対峙したノアは、自分の考えの甘さに打ちのめされる事になるのだが……。
そこはハーブやキノコ、果実、木の実、薬草等の魅力的な植物が多く自生している一方、魔獣が多く生息している。まあ、強い魔獣は大抵、森の奥にいるので、浅い所での採集は大丈夫なのだが、夢中になってうっかり森の奥へと入り込んでしまった者は魔獣と遭遇し『なぜ森に来てしまったのだろう』と嘆く事になるので『嘆きの森』と呼ばれている。
魔獣は放っておくと増えすぎ、森の外へと溢れて人々の暮らしを脅かす。そこで、時々個体数を減らすための討伐に出掛けるのが、第三騎士団の定期任務である。
第三騎士団は貴族の中でも下位だったり、跡継ぎにはなれない三男や四男だったり、平民出身の者が多く、危険度が高い任務を行うのだ。
(孤児院育ちのレイモンド、貴族だけど五男で到底跡継ぎにはなれないジョシュア、そして、最初に配属された第一で遠征の失敗の原因にされたユージーンは、高い魔力の持ち主だけれども第三騎士団だ。もちろん孤児だった俺もな)
この『嘆きの森遠征』では、大きな出来事が起きる。
18歳で成年を迎えた第二王子が初めて魔獣討伐に参加することになり、第一、第三騎士団合同で任務にあたる事になるのだ。
(人数が多ければその方が楽なような気がするけど、この時はそれが悪い方に働いてしまうんだよな)
第一騎士団は大切な第二王子を守る為にと、ロクに討伐の方には手を貸さず、しかも同行した治癒能力を持つ聖女を、王子の為に独占してしまう。
そして、予想外に多く出た魔物に第三騎士団は甚大な被害を受けるのだ。
(……それで、ユージーンは顔に大きな怪我を負って右目を失明し、精神的にも病んで療養生活に入ってしまう。5巻はほとんど登場しない。まあ、復活させる予定ではあるようだけどな、ノアとのスピンオフで……)
大きなため息が出てしまう。
「まあ、まだ3巻のあたりだから、これからのストーリーを変える事は可能だよな、うん」
ストーリー的にはこうだ。
魔獣との戦いの混乱の中、ジョシュアが危険な状態になる。その時、近くにいたユージーンはジョシュアを魔法で救おうとするが、ふと、思ってしまう『ジョシュアがいなくなれば』と。
いくらレイモンドの事が好きだからといって、他人の死を願ってしまった自分の心の闇に呆然としているところを魔獣に襲われ、大怪我を負ってしまう。ちなみにジョシュアの事はちゃんとレイモンドが助けて、この事で二人はお互いの気持ちを伝えあい、恋人になる。
「……ユージーン……可哀想すぎるだろ……」
ユージーンにとっては、まさに最悪の遠征となってしまうわけだ。
「……ってことだから、俺がジョシュアを守るか、ユージーンを守るかすればいいんだよな」
どちらかというと、変なフラグを立ててしまわないように、ユージーンよりもジョシュアを守った方がいい気がする。しかし、そうするとジョシュアとレイモンドがつき合うのは先になってしまうかもしれない。
最初はレイモンドとジョシュアが付き合うのを阻止し、ユージーンと付き合ってもらうのが一番良いのでは、と考えたが、それは禁じ手だ、と考え直した。
「だってもう、あの二人はお互いの事好きになってるもん、認めてはいないけど。それを俺の都合で邪魔するのは駄目だよな。姉ちゃんも言ってたし、レイモンドとジョシュアのイチャイチャが描きたくて始めた話だって」
ここは、姉が作った漫画の世界だ。
『同性での恋愛や婚姻が普通の世界よ。だってジョシュとレイに辛い思いさせたくないもん!』
そう言って二人の事を大切にしていた姉の思いを、踏みにじる行為はしてはいけない。
「よしっ! できるだけユージーンを守ろう。でもあんまり接点は持たないようにしよう」
そう思っていたのに……。
「今日から、魔術師との連携攻撃の練習をしてもらう」
「へっ?」
訓練前に呼ばれた第三騎士団団長室で、イーサン・ヴァレンタイン団長の言葉に、ノアは目をパチパチさせた。
「え……俺が、ですか?」
「そうだ。それと、俺じゃないだろう?」
「あっ! 失礼致しましたイーサン団長!」
姿勢を正し敬礼をするノアに、短い黒髪に、目尻の上がった鋭い黒い目、190センチ近くある頑丈な体躯で、 黒狼という異名を持つその男は「まあいい」と軽く笑った。
圧倒的な力と剣術で数多くの魔獣を討伐してきた、国最強と称えられるイーサン・ヴァレンタイン。
彼の統率する第三騎士団は、ボスに対する信頼と忠誠心で完璧なチームワークで狩りをする狼の群れを連想させ、団長の容姿も相まって、黒狼騎士団とも呼ばれている。
彼自身は男爵家の庶子で、幼少期は平民として町で暮らしていた事もあり堅苦しいところがなく、自身の手柄で授爵し現在は伯爵という『実家超え』をした人物だ。
そんなイーサンが「俺も32だし、そろそろ後進を育てていかないと」と言う。
「第三騎士団は魔獣討伐を任務の主とする騎士団だ。大抵は騎士が前に出て魔術師はその援護、という形でいいが、巨大だったり強力な魔獣の場合はそうはいかない。騎士と魔術師が連携して挑まなければいけない場面も出てくる。しかし今それができるのは、俺とエイダン、そしてレイモンドとユージーンだけだ。エイダンは何年も前から引退させろって言ってるのをどうにか引き止めてきたが、さすがにそろそろ解放してやらんといけないし」
エイダン・アローはユージーンの師でもある、第三騎士団の魔術師長だ。黒の長髪に白いものが少し混じっている姿を思い出す。歳は40代半ばで漫画の登場人物の中では年配の方だが『イケオジ』と、なかなか人気がある。高い魔力を持つ人物だが、確かに現場、しかも魔獣討伐という危険な任務は、本来ならばとっくに辞して然るべきだろう。
「連携できるのがレイモンドとユージーンだけじゃあ、心もとないんだ。そこでノア、お前だ。レイモンドが怪我でもした時には、お前がユージーンと組めるようにしておきたい」
イーサンの言う事はわかる。わかるのだが、
「ですが団長、私はまだ新人で、ユージーン様と組むには力不足です。もっと適任の先輩がいらっしゃると思いますが」
「いや~それが、ユージーンの指名なんだよ。第三騎士団の中で、お前がまだ見込みがあるそうだ。こういうのは強さだけじゃなく、相性もあるからな。これまで、レイモンドでなければ無理だと言っていたユージーンが、とりあえずやってみると承諾したんだ、お前に拒否権は無い!」
これほどきっぱりと言われてしまっては、
「……わかりました。期待に沿えるよう励みます」
そう答えるしかなく、ノアは重い気分で訓練場へ向かった。
(なんだ? この展開。ユージーンが連携攻撃するのはレイモンド限定だったよな。どうして俺が……)
連携攻撃は、魔力で通常の何倍も高くジャンプしたり、猛スピードで突っ込んだりする危険な行為だ。これまでにユージーンは何名かの騎士と練習をしてみたが、スピードについていけなかったり、魔力量に耐えきれなくて怪我したり気を失ったりで、レイモンド以外は無理だった。
(なのに新人の俺? ヤダなぁ……姉ちゃんがユージーンとノアのカップリングを考えているから、こういう展開に変更したって事か? 接点増やしたくないのに……あ、でも、練習してもうまくいかないってわかれば、やっぱり無理ってなるよな。うん、そうだ、そうなるに決まってる!)
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