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第四章
わたくし聞きましたから、認めてはいかがでしょうか ☆ダイジェスト 読み飛ばした方はこちらをどうぞ☆
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再びレオンハルトの婚約者となってもらいたいと言われたエリザベートは、言わずにおこうと思っていた事を公表した。
それは、エドワード、テオールと共に、生徒会室の続きにある準備室で、レオンハルトとルチアが、抱き合っている場面を見てしまったという事だ。
結婚前に情交を結ぶ事は、婚約者とであっても良くない事だ。それが、婚約者以外との行為で、しかもレオンハルトは『ルチア以外とはこういう事はする気がない』と宣言していたり、ルチアはエリザベートに見られていると知ったうえで、見せつけるように行為に及んでいたのだから、質が悪い。
「今の話が本当であれば、婚約破棄に際して支払った賠償金では、到底足りんな」
「さようでございますね。勿論、ローズ男爵令嬢にも罪はございますね。婚約者がいると知りながら、身体の関係を結んだのですから。先ほどローズ男爵家に命じた謝罪金の、数倍の支払い義務が生じます」
「な、なんとそんな……待って下さい! そんな、これは娘が勝手にしでかした事で……ルチアは勘当致します! 今回の事は男爵家とは関係ありません!」
「勘当どうこうは、当主であるローズ男爵にお任せ致しますが、賠償金の支払いは免れませんよ」
「そんなっ! ……ルチア! なんて事をしてくれたんだ!」
そして今度は『やってた』『やってない』の言い合いになり、王妃が、
「ここで、やった、やっていないと騒ぐより、医師に診断していただくの良いでしょう。身の潔白を証明した方がいいわ」
と提案をした。もちろんルチアは嫌がり、
「嫌……絶対イヤ……なんでわたしがこんな目に遭わなきゃならないのよ……こんな事なら王太子妃になりたいなんて言わなかったのに……馬鹿じゃないの、この人達……」
とブツブツ文句を言うのを聞き、エリザベートは王妃を見た。
「王妃殿下、この診断は、免除される事もあると教わったような気がするのですが」
「ええ。王太子自身が、既に婚約者は純潔ではないと、そしてその純潔を捧げられたのは自分であると宣言するのであれば、わざわざ確かめる必要は無いとされているわね」
「……と、いう事です。いかがなさいますか? レオンハルト様」
「…………」
レオンハルトは宣言する事を決めかね、ルチアはそれに苛立ち、声を上げた。
「レオン様っ! なんとか言って下さい! レオン様はわたしの事が好きじゃないのですか?! わたしの事、守るって言ったのは嘘なんですかっ?」
「うるさいっ! ルチアこそ、嘘ばかりじゃないか! エリザベートに虐められたとか、嫌がらせをされたとか、全部嘘だったんだな! 今回の事だって、俺が卒業していなくなったら、エリザベートにどんな嫌がらせをされるか心配で怖い、エリザベートに命令されて逆らえないでいる人たちもそう言って怯えている、とルチアが言うから」
「レオン様だって、エリザベートは生意気でずっと目障りだったから、この機会に辺境の修道院にでも送ってやる、って言ってたじゃないですか!」
二人が醜い言い争いを続ける中、エリザベートは具合が悪くなり、その場にへたりこんでしまったのだが……。
それは、エドワード、テオールと共に、生徒会室の続きにある準備室で、レオンハルトとルチアが、抱き合っている場面を見てしまったという事だ。
結婚前に情交を結ぶ事は、婚約者とであっても良くない事だ。それが、婚約者以外との行為で、しかもレオンハルトは『ルチア以外とはこういう事はする気がない』と宣言していたり、ルチアはエリザベートに見られていると知ったうえで、見せつけるように行為に及んでいたのだから、質が悪い。
「今の話が本当であれば、婚約破棄に際して支払った賠償金では、到底足りんな」
「さようでございますね。勿論、ローズ男爵令嬢にも罪はございますね。婚約者がいると知りながら、身体の関係を結んだのですから。先ほどローズ男爵家に命じた謝罪金の、数倍の支払い義務が生じます」
「な、なんとそんな……待って下さい! そんな、これは娘が勝手にしでかした事で……ルチアは勘当致します! 今回の事は男爵家とは関係ありません!」
「勘当どうこうは、当主であるローズ男爵にお任せ致しますが、賠償金の支払いは免れませんよ」
「そんなっ! ……ルチア! なんて事をしてくれたんだ!」
そして今度は『やってた』『やってない』の言い合いになり、王妃が、
「ここで、やった、やっていないと騒ぐより、医師に診断していただくの良いでしょう。身の潔白を証明した方がいいわ」
と提案をした。もちろんルチアは嫌がり、
「嫌……絶対イヤ……なんでわたしがこんな目に遭わなきゃならないのよ……こんな事なら王太子妃になりたいなんて言わなかったのに……馬鹿じゃないの、この人達……」
とブツブツ文句を言うのを聞き、エリザベートは王妃を見た。
「王妃殿下、この診断は、免除される事もあると教わったような気がするのですが」
「ええ。王太子自身が、既に婚約者は純潔ではないと、そしてその純潔を捧げられたのは自分であると宣言するのであれば、わざわざ確かめる必要は無いとされているわね」
「……と、いう事です。いかがなさいますか? レオンハルト様」
「…………」
レオンハルトは宣言する事を決めかね、ルチアはそれに苛立ち、声を上げた。
「レオン様っ! なんとか言って下さい! レオン様はわたしの事が好きじゃないのですか?! わたしの事、守るって言ったのは嘘なんですかっ?」
「うるさいっ! ルチアこそ、嘘ばかりじゃないか! エリザベートに虐められたとか、嫌がらせをされたとか、全部嘘だったんだな! 今回の事だって、俺が卒業していなくなったら、エリザベートにどんな嫌がらせをされるか心配で怖い、エリザベートに命令されて逆らえないでいる人たちもそう言って怯えている、とルチアが言うから」
「レオン様だって、エリザベートは生意気でずっと目障りだったから、この機会に辺境の修道院にでも送ってやる、って言ってたじゃないですか!」
二人が醜い言い争いを続ける中、エリザベートは具合が悪くなり、その場にへたりこんでしまったのだが……。
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