67 / 97
第66話:天才打者の恋心?
しおりを挟む
俺は今、コーヒーの準備をしつつ並行してスロージューサーにオレンジを投入してしながら、顔を真っ赤にしてキャンキャンと喚く悠岐の相手をしている。
「おい、晴斗! どういうことだ! なんでナオちゃんだけじゃなくて飯島さんが一緒に来ているんだよ!? お前はそんなに僕のことを辱めたいのか!? そうなのか!?」
「あぁ……そのなんだ。悪かったよ、悠岐。今度好きな物奢ってやるから、今は落ち着いてくれ。な?」
「な? じゃない! 言おう言おうと思っていたけど、お前はこの人に甘すぎだ! もう少しビシッと言わないとダメだと僕は思うぞ!」
「はいはい。わかったから今は大人しく仕事しような? そろそろ出来上がるからお前も行くぞ」
早紀さんの迷子を阻止することに成功した俺達は、彼女がどこかに行かないようにナオちゃんに手綱を握ってもらってなんとか我が1年2組が開いている喫茶店にたどり着くことが出来た。
喫茶店もまだ12時前ということもあり、混んでいなかったので早紀さんとナオちゃんを二人掛けの席に座らせて俺は執事宜しく、二人の注文を伺ってパーティションで区切られた裏の作業場に入った。そうしたらこのように悠岐に絡まられというわけだ。
「久々だし、ナオちゃんもお前に会いたがっていたから、お前もこれが出来上がったら一緒に行くんだぞ?」
「い、嫌だぁ。奈緒美ちゃんだけならともかく、あの人がいるところにこの格好では行きたくない。晴斗お前が飯島さんの相手をしろ。その間に奈緒美ちゃんと話をしてくるから。そうだ、それがいい!」
「馬鹿言うな。ほら、出来上がったから行くぞ! お前がナオちゃんのオレンジジュースを持っていけ。俺が早紀さんのコーヒー持っていくから」
いやいやと首を振るう悠岐を無視して、俺はさっさと二人が待つテーブルへと向かった。
少し遠目から見てもあの二人は、窓から差し込む日差しを浴びて絵になっていた。まるで絵画から飛び出してきた天使の姉妹が優雅に談笑しているかのよう。ウェイトレスをしている生徒も、数名いる客たちも、みな二人に釘付けになっていた。
「―――早紀お嬢様。お待たせ致しました。ご注文のブレンドコーヒーです。こちらにミルクもご用意致しましたので、お好みでお使いください」
俺はトレイに乗せて持ってきたコーヒーを早紀さんの前にゆっくり丁寧に置いた。アルバイトなんてしたことないから見様見真似だが、少しは様になっていたと思う。早紀さんはこちらを見ながら惚けた顔をしていたが、
「―――はっ!? あ……ありがとう……いただきます」
フッフッフ。照れている、照れている。この衣装を着ることがわかってからモチーフになっているアニメを鑑賞して密かに勉強した甲斐がある。同じく心なしか顔を赤く染めているナオちゃんに向き直り、
「フフ。どうぞ、ごゆっくり。あぁ、奈緒美お嬢様のオレンジジュースは我が主が持ってまいりますのでもうしばらく―――噂をすれば、ですね」
「お……お待たせしました。どうぞ、こちらを。な……奈緒美お嬢様」
フルフルと身体を震わせながら、悠岐がお盆に乗せたオレンジジュースが淹れられたグラスをナオちゃんの前にそっと置いた。
「あっ、坂本さん! お久しぶりです! その服、とても似合ってますね! あっ、もしかして晴斗さんとセットな感じですか!? うわぁー完成度すごく高いですね!」
「着たくて着ているわけじゃないからね! 委員長に半ば無理やり着せられて……この服も委員長のお姉さんの手作りみたいで……その……おかしくないかな?」
自信なさげにナオちゃんに尋ねる悠岐。俺は早紀さんのすぐ隣に移動して二人のやりとりを見守る。ははぁんと事情を察して悪魔的な笑みを浮かべる早紀さんに俺はしーと鼻に人差し指を当てる。勘が鋭すぎるのも考え物だ。
「はい! とてもよくお似合いですよ! すごく可愛いです!」
「か、可愛い……そうだよね……ヒラヒラだし……ハハハ。ありがとう、奈緒美ちゃん」
生気を失った乾いた笑顔を浮かべながら悠岐はがっくしと肩を落とした。なんで、とばかりに首を傾げるナオちゃん。その様子を見て俺と早紀さんは苦笑い。
「それにしても、本当によくできているね。これが手作りだなんて信じられない」
「服飾関係の大学に通っているそうで、この衣装づくりも趣味と実益を兼ねているんですって」
「へぇ……それならこの完成度も納得できるかも。それで、晴斗。もしかして坂本君って―――」
「……早紀お嬢様。それ以上は口にしてはなりませんよ? 時として、静かに見守ることも大切なことですから」
俺はそっと彼女に唇に指を当ててそこから先は言わせない。一瞬しか触れていなかったが、早紀さんは顔を赤くする。
「うわぁ……あのお姉さん、羨ましい……」
「私もあんな風にイケメン執事から『ダメですよ、お嬢様』ってしてもらいたい……」
女性客がコソコソと頬を赤らめながら話しているのが耳に入って来て、さすがの俺もやりすぎたと思った。
「すいません。調子に乗りました……私たちは一度下がりますので、ごゆっくりおくつろぎください。悠岐坊ちゃま。行きますよ?」
最初の落ち込みから立ち直り、悠岐はたどたどしくはあるがナオちゃんと楽しそうに会話をしていたが、さすがに友人ということでそこに付きっきりは見栄えが宜しくないので申し訳ないと思いつつ首根っこを掴んで半ば引きずる体で悠岐を回収する。
「何をするんだ、晴斗! 僕はまだ……!」
「はいはい。この後どうぜ時間は作れるだろうから今は引くぞ。これ以上は他のお客様に迷惑だ」
「晴斗の薄情者! お前に人の心ってやつはないのか! あぁ……またね、奈緒美ちゃん!」
「はい! お仕事頑張ってくださいね、坂本さん!」
ヒラヒラと笑顔で手を振って見送られたことで悠岐は元気をわずかに取り戻したようだ。これでようやく一息できる。そう思ってバックヤードに戻ると、そこにいた女性陣からは羨望の、男性陣からは怨念の、それぞれこもった視線が送られた。
「あぁ……私も今宮君にしーってされたい……」
「あのお姉さんが心底羨ましい……あの中学生の女の子も羨ましい……」
「これが甲子園で活躍した男と何もしていない男の差か……格が違いすぎる……!」
「あんな美人な年上に、あんな可愛い女の子を連れているなんて……あれがまさに両手に花ってやつか!? 羨ま死ね」
ここはここで針の筵だが、如何せん逃げ場がない。悠岐も俺から離れて非難の眼差しを向けてくる。お前もどちらかと言えば非難される側だぞ。
「い―――ま―――み―――や。ありゃどういうことか説明してもらおうか?」
首根っこを掴んできた諸岡とそのおまけに梅村と君塚が背後に控えている。三人の目に光はなく、身体全体に負のオーラを纏っている。
「ちゃんと……説明してくれるよな? 今宮君?」
俺は、大人しくため息とともにうなずいた。
結局二人が喫茶店に滞在できたのは三十分程度だった。というのも急に混雑し始めたのだ。委員長曰く、俺の格好に興味を持ったのと、中にいた悠岐の完成度が密かな評判になっているのが原因らしい。
それぞれの飲み物もすでに空になっていてただ談笑していただけということもあり、早紀さんとナオちゃんが気を遣って退店してくれた。
本当なら俺もその後を追いたかったのだが、店が混雑繁盛していることもあって叶わなかった。
「大丈夫だよ。ナオちゃんとぶらぶらしながら色々話聞いているから。女同士の方が話しやすいこともあるからね」
「そうですよ、晴斗さん。早紀さんからこの夏の晴斗さんの活躍ぶり、色々聞かせてもらうんですから。どうせ晴斗さんは謙遜して話してくれないでしょうし」
「そうそう。その代わり私はナオちゃんから晴斗の子供の頃の話をたくさん聞かせてもらうから。安心してお客さんを捌いてきなさいな」
そう言い残して二人は人混みの中に消えていった。俺は嘆息しながら、とりあえずこの昼のピークを乗り切るため、一心不乱に働いた。
早紀さんたちと合流できたのは13時過ぎ。早紀さんからメッセージを受け取って合流場所に向かった。
その場所は2年3組の教室前。そこで行われているのはお化け屋敷。そして、美咲さんの所属しているクラスでもあった。
「おい、晴斗! どういうことだ! なんでナオちゃんだけじゃなくて飯島さんが一緒に来ているんだよ!? お前はそんなに僕のことを辱めたいのか!? そうなのか!?」
「あぁ……そのなんだ。悪かったよ、悠岐。今度好きな物奢ってやるから、今は落ち着いてくれ。な?」
「な? じゃない! 言おう言おうと思っていたけど、お前はこの人に甘すぎだ! もう少しビシッと言わないとダメだと僕は思うぞ!」
「はいはい。わかったから今は大人しく仕事しような? そろそろ出来上がるからお前も行くぞ」
早紀さんの迷子を阻止することに成功した俺達は、彼女がどこかに行かないようにナオちゃんに手綱を握ってもらってなんとか我が1年2組が開いている喫茶店にたどり着くことが出来た。
喫茶店もまだ12時前ということもあり、混んでいなかったので早紀さんとナオちゃんを二人掛けの席に座らせて俺は執事宜しく、二人の注文を伺ってパーティションで区切られた裏の作業場に入った。そうしたらこのように悠岐に絡まられというわけだ。
「久々だし、ナオちゃんもお前に会いたがっていたから、お前もこれが出来上がったら一緒に行くんだぞ?」
「い、嫌だぁ。奈緒美ちゃんだけならともかく、あの人がいるところにこの格好では行きたくない。晴斗お前が飯島さんの相手をしろ。その間に奈緒美ちゃんと話をしてくるから。そうだ、それがいい!」
「馬鹿言うな。ほら、出来上がったから行くぞ! お前がナオちゃんのオレンジジュースを持っていけ。俺が早紀さんのコーヒー持っていくから」
いやいやと首を振るう悠岐を無視して、俺はさっさと二人が待つテーブルへと向かった。
少し遠目から見てもあの二人は、窓から差し込む日差しを浴びて絵になっていた。まるで絵画から飛び出してきた天使の姉妹が優雅に談笑しているかのよう。ウェイトレスをしている生徒も、数名いる客たちも、みな二人に釘付けになっていた。
「―――早紀お嬢様。お待たせ致しました。ご注文のブレンドコーヒーです。こちらにミルクもご用意致しましたので、お好みでお使いください」
俺はトレイに乗せて持ってきたコーヒーを早紀さんの前にゆっくり丁寧に置いた。アルバイトなんてしたことないから見様見真似だが、少しは様になっていたと思う。早紀さんはこちらを見ながら惚けた顔をしていたが、
「―――はっ!? あ……ありがとう……いただきます」
フッフッフ。照れている、照れている。この衣装を着ることがわかってからモチーフになっているアニメを鑑賞して密かに勉強した甲斐がある。同じく心なしか顔を赤く染めているナオちゃんに向き直り、
「フフ。どうぞ、ごゆっくり。あぁ、奈緒美お嬢様のオレンジジュースは我が主が持ってまいりますのでもうしばらく―――噂をすれば、ですね」
「お……お待たせしました。どうぞ、こちらを。な……奈緒美お嬢様」
フルフルと身体を震わせながら、悠岐がお盆に乗せたオレンジジュースが淹れられたグラスをナオちゃんの前にそっと置いた。
「あっ、坂本さん! お久しぶりです! その服、とても似合ってますね! あっ、もしかして晴斗さんとセットな感じですか!? うわぁー完成度すごく高いですね!」
「着たくて着ているわけじゃないからね! 委員長に半ば無理やり着せられて……この服も委員長のお姉さんの手作りみたいで……その……おかしくないかな?」
自信なさげにナオちゃんに尋ねる悠岐。俺は早紀さんのすぐ隣に移動して二人のやりとりを見守る。ははぁんと事情を察して悪魔的な笑みを浮かべる早紀さんに俺はしーと鼻に人差し指を当てる。勘が鋭すぎるのも考え物だ。
「はい! とてもよくお似合いですよ! すごく可愛いです!」
「か、可愛い……そうだよね……ヒラヒラだし……ハハハ。ありがとう、奈緒美ちゃん」
生気を失った乾いた笑顔を浮かべながら悠岐はがっくしと肩を落とした。なんで、とばかりに首を傾げるナオちゃん。その様子を見て俺と早紀さんは苦笑い。
「それにしても、本当によくできているね。これが手作りだなんて信じられない」
「服飾関係の大学に通っているそうで、この衣装づくりも趣味と実益を兼ねているんですって」
「へぇ……それならこの完成度も納得できるかも。それで、晴斗。もしかして坂本君って―――」
「……早紀お嬢様。それ以上は口にしてはなりませんよ? 時として、静かに見守ることも大切なことですから」
俺はそっと彼女に唇に指を当ててそこから先は言わせない。一瞬しか触れていなかったが、早紀さんは顔を赤くする。
「うわぁ……あのお姉さん、羨ましい……」
「私もあんな風にイケメン執事から『ダメですよ、お嬢様』ってしてもらいたい……」
女性客がコソコソと頬を赤らめながら話しているのが耳に入って来て、さすがの俺もやりすぎたと思った。
「すいません。調子に乗りました……私たちは一度下がりますので、ごゆっくりおくつろぎください。悠岐坊ちゃま。行きますよ?」
最初の落ち込みから立ち直り、悠岐はたどたどしくはあるがナオちゃんと楽しそうに会話をしていたが、さすがに友人ということでそこに付きっきりは見栄えが宜しくないので申し訳ないと思いつつ首根っこを掴んで半ば引きずる体で悠岐を回収する。
「何をするんだ、晴斗! 僕はまだ……!」
「はいはい。この後どうぜ時間は作れるだろうから今は引くぞ。これ以上は他のお客様に迷惑だ」
「晴斗の薄情者! お前に人の心ってやつはないのか! あぁ……またね、奈緒美ちゃん!」
「はい! お仕事頑張ってくださいね、坂本さん!」
ヒラヒラと笑顔で手を振って見送られたことで悠岐は元気をわずかに取り戻したようだ。これでようやく一息できる。そう思ってバックヤードに戻ると、そこにいた女性陣からは羨望の、男性陣からは怨念の、それぞれこもった視線が送られた。
「あぁ……私も今宮君にしーってされたい……」
「あのお姉さんが心底羨ましい……あの中学生の女の子も羨ましい……」
「これが甲子園で活躍した男と何もしていない男の差か……格が違いすぎる……!」
「あんな美人な年上に、あんな可愛い女の子を連れているなんて……あれがまさに両手に花ってやつか!? 羨ま死ね」
ここはここで針の筵だが、如何せん逃げ場がない。悠岐も俺から離れて非難の眼差しを向けてくる。お前もどちらかと言えば非難される側だぞ。
「い―――ま―――み―――や。ありゃどういうことか説明してもらおうか?」
首根っこを掴んできた諸岡とそのおまけに梅村と君塚が背後に控えている。三人の目に光はなく、身体全体に負のオーラを纏っている。
「ちゃんと……説明してくれるよな? 今宮君?」
俺は、大人しくため息とともにうなずいた。
結局二人が喫茶店に滞在できたのは三十分程度だった。というのも急に混雑し始めたのだ。委員長曰く、俺の格好に興味を持ったのと、中にいた悠岐の完成度が密かな評判になっているのが原因らしい。
それぞれの飲み物もすでに空になっていてただ談笑していただけということもあり、早紀さんとナオちゃんが気を遣って退店してくれた。
本当なら俺もその後を追いたかったのだが、店が混雑繁盛していることもあって叶わなかった。
「大丈夫だよ。ナオちゃんとぶらぶらしながら色々話聞いているから。女同士の方が話しやすいこともあるからね」
「そうですよ、晴斗さん。早紀さんからこの夏の晴斗さんの活躍ぶり、色々聞かせてもらうんですから。どうせ晴斗さんは謙遜して話してくれないでしょうし」
「そうそう。その代わり私はナオちゃんから晴斗の子供の頃の話をたくさん聞かせてもらうから。安心してお客さんを捌いてきなさいな」
そう言い残して二人は人混みの中に消えていった。俺は嘆息しながら、とりあえずこの昼のピークを乗り切るため、一心不乱に働いた。
早紀さんたちと合流できたのは13時過ぎ。早紀さんからメッセージを受け取って合流場所に向かった。
その場所は2年3組の教室前。そこで行われているのはお化け屋敷。そして、美咲さんの所属しているクラスでもあった。
0
お気に入りに追加
147
あなたにおすすめの小説
小学生最後の夏休みに近所に住む2つ上のお姉さんとお風呂に入った話
矢木羽研
青春
「……もしよかったら先輩もご一緒に、どうですか?」
「あら、いいのかしら」
夕食を作りに来てくれた近所のお姉さんを冗談のつもりでお風呂に誘ったら……?
微笑ましくも甘酸っぱい、ひと夏の思い出。
※性的なシーンはありませんが裸体描写があるのでR15にしています。
※小説家になろうでも同内容で投稿しています。
※2022年8月の「第5回ほっこり・じんわり大賞」にエントリーしていました。
幼なじみとセックスごっこを始めて、10年がたった。
スタジオ.T
青春
幼なじみの鞠川春姫(まりかわはるひめ)は、学校内でも屈指の美少女だ。
そんな春姫と俺は、毎週水曜日にセックスごっこをする約束をしている。
ゆるいイチャラブ、そしてエッチなラブストーリー。
お兄ちゃんが私にぐいぐいエッチな事を迫って来て困るんですけど!?
さいとう みさき
恋愛
私は琴吹(ことぶき)、高校生一年生。
私には再婚して血の繋がらない 二つ年上の兄がいる。
見た目は、まあ正直、好みなんだけど……
「好きな人が出来た! すまんが琴吹、練習台になってくれ!!」
そう言ってお兄ちゃんは私に協力を要請するのだけど、何処で仕入れた知識だかエッチな事ばかりしてこようとする。
「お兄ちゃんのばかぁっ! 女の子にいきなりそんな事しちゃダメだってばッ!!」
はぁ、見た目は好みなのにこのバカ兄は目的の為に偏った知識で女の子に接して来ようとする。
こんなんじゃ絶対にフラれる!
仕方ない、この私がお兄ちゃんを教育してやろーじゃないの!
実はお兄ちゃん好きな義妹が奮闘する物語です。
先生!放課後の隣の教室から女子の喘ぎ声が聴こえました…
ヘロディア
恋愛
居残りを余儀なくされた高校生の主人公。
しかし、隣の部屋からかすかに女子の喘ぎ声が聴こえてくるのであった。
気になって覗いてみた主人公は、衝撃的な光景を目の当たりにする…
可愛すぎるクラスメイトがやたら俺の部屋を訪れる件 ~事故から助けたボクっ娘が存在感空気な俺に熱い視線を送ってきている~
蒼田
青春
人よりも十倍以上存在感が薄い高校一年生、宇治原簾 (うじはられん)は、ある日買い物へ行く。
目的のプリンを買った夜の帰り道、簾はクラスメイトの人気者、重原愛莉 (えはらあいり)を見つける。
しかしいつも教室でみる活発な表情はなくどんよりとしていた。只事ではないと目線で追っていると彼女が信号に差し掛かり、トラックに引かれそうな所を簾が助ける。
事故から助けることで始まる活発少女との関係。
愛莉が簾の家にあがり看病したり、勉強したり、時には二人でデートに行ったりと。
愛莉は簾の事が好きで、廉も愛莉のことを気にし始める。
故障で陸上が出来なくなった愛莉は目標新たにし、簾はそんな彼女を補佐し自分の目標を見つけるお話。
*本作はフィクションです。実在する人物・団体・組織名等とは関係ございません。
校長先生の話が長い、本当の理由
フルーツパフェ
大衆娯楽
学校によっては、毎週聞かされることになる校長先生の挨拶。
学校で一番多忙なはずのトップの話はなぜこんなにも長いのか。
とあるテレビ番組で関連書籍が取り上げられたが、実はそれが理由ではなかった。
寒々とした体育館で長時間体育座りをさせられるのはなぜ?
なぜ女子だけが前列に集められるのか?
そこには生徒が知りえることのない深い闇があった。
新年を迎え各地で始業式が始まるこの季節。
あなたの学校でも、実際に起きていることかもしれない。
漫画の寝取り竿役に転生して真面目に生きようとしたのに、なぜかエッチな巨乳ヒロインがぐいぐい攻めてくるんだけど?
みずがめ
恋愛
目が覚めたら読んだことのあるエロ漫画の最低寝取り野郎になっていた。
なんでよりによってこんな悪役に転生してしまったんだ。最初はそう落ち込んだが、よく考えれば若いチートボディを手に入れて学生時代をやり直せる。
身体の持ち主が悪人なら意識を乗っ取ったことに心を痛める必要はない。俺がヒロインを寝取りさえしなければ、主人公は精神崩壊することなくハッピーエンドを迎えるだろう。
一時の快楽に身を委ねて他人の人生を狂わせるだなんて、そんな責任を負いたくはない。ここが現実である以上、NTRする気にはなれなかった。メインヒロインとは適切な距離を保っていこう。俺自身がお天道様の下で青春を送るために、そう固く決意した。
……なのになぜ、俺はヒロインに誘惑されているんだ?
※他サイトでも掲載しています。
※表紙や作中イラストは、AIイラストレーターのおしつじさん(https://twitter.com/your_shitsuji)に外注契約を通して作成していただきました。おしつじさんのAIイラストはすべて商用利用が認められたものを使用しており、また「小説活動に関する利用許諾」を許可していただいています。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる