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0章 プロローグ
女神とスキル⑧
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「その方法ってなんですか?」
一筋の希望が見えたのか、クロノエルも涙を落とすのをやめた。
『こちらの世界を…救う事です。』
こちらの世界を救う?
どういうことであろうか。
「…もう少し具体的にお願いできますか。」
ルミエールに問いかける。
『はい。それには少しこちらの世界の事を話さねばなりませんね。』
パチン!と指を鳴らすと、テーブルの上に紅茶が出てきた。
いや…俺の目の前は…コーヒーか?
さすが大天使様。俺の好みも把握されているようだ。
『こちらの世界はまもなく崩壊してしまうのです。』
唐突にルミエールは話し出した。
要約するとこんな感じだ。
・こちらの世界は【エリュシオン】という。
・エリュシオンには【光の国】と呼ばれるエリュシア王国がある。
・このエリュシア王国には【七曜の宝玉】という物があり、これがこちらの世界の万物を司っている。
星にとっての生命なき神様のような、生命エネルギーの塊の宝玉である。
・その宝玉が世界戦争の最中、敵対している【魔獄大国インフェルニア】の侵攻にあい、辛くも撃退した物の宝玉を狙った刺客の攻撃により宝玉がひび割れてしまい、エネルギーが少しずつ漏れ出してしまっている。
・このままでは宝玉は力を失い、昼も夜もなく、
四季もなく、風も吹かない、死の星と化してしまう。
しかし現代の生き物は目先の利益に溺れ、協力しない者もおり、中には神託すら疎かにする者もいる。
・大天使、天使達は直接の関与は出来ず、出来ることといえば神託を下すか、宝玉の負のエネルギーをあちらの世界に送り、正のエネルギーを吸収して循環をさせるという延命活動しか出来ない。
(それが今回の発端のミッドナイト・レーンという作業だという。これにより目算すると約8年~10年程度は右肩下がりだが生命活動が出来そうとのこと。
…なんて大事な作業なんだ。それをミス…確かに処刑騒ぎにもなるか。敵国の間者の可能性すら疑わなければならないだろう…天使に敵がいるかは分からんけど。)
・負のエネルギーとはいえ、特にあちらの世界には害をもたらす物ではない。
念には念をということで、人には影響がないように大自然の人の手付かずのところにレーンを繋げて循環させていた。
(今回はそこでヘマを…というと、一瞬クロノエルがびくりと反応した。)
・この七曜の宝玉を安定させて、こちらの世界に安寧をもたらす事が出来れば、神も大きな功績を認めてくれるであろう。
というような内容であった。
一筋の希望が見えたのか、クロノエルも涙を落とすのをやめた。
『こちらの世界を…救う事です。』
こちらの世界を救う?
どういうことであろうか。
「…もう少し具体的にお願いできますか。」
ルミエールに問いかける。
『はい。それには少しこちらの世界の事を話さねばなりませんね。』
パチン!と指を鳴らすと、テーブルの上に紅茶が出てきた。
いや…俺の目の前は…コーヒーか?
さすが大天使様。俺の好みも把握されているようだ。
『こちらの世界はまもなく崩壊してしまうのです。』
唐突にルミエールは話し出した。
要約するとこんな感じだ。
・こちらの世界は【エリュシオン】という。
・エリュシオンには【光の国】と呼ばれるエリュシア王国がある。
・このエリュシア王国には【七曜の宝玉】という物があり、これがこちらの世界の万物を司っている。
星にとっての生命なき神様のような、生命エネルギーの塊の宝玉である。
・その宝玉が世界戦争の最中、敵対している【魔獄大国インフェルニア】の侵攻にあい、辛くも撃退した物の宝玉を狙った刺客の攻撃により宝玉がひび割れてしまい、エネルギーが少しずつ漏れ出してしまっている。
・このままでは宝玉は力を失い、昼も夜もなく、
四季もなく、風も吹かない、死の星と化してしまう。
しかし現代の生き物は目先の利益に溺れ、協力しない者もおり、中には神託すら疎かにする者もいる。
・大天使、天使達は直接の関与は出来ず、出来ることといえば神託を下すか、宝玉の負のエネルギーをあちらの世界に送り、正のエネルギーを吸収して循環をさせるという延命活動しか出来ない。
(それが今回の発端のミッドナイト・レーンという作業だという。これにより目算すると約8年~10年程度は右肩下がりだが生命活動が出来そうとのこと。
…なんて大事な作業なんだ。それをミス…確かに処刑騒ぎにもなるか。敵国の間者の可能性すら疑わなければならないだろう…天使に敵がいるかは分からんけど。)
・負のエネルギーとはいえ、特にあちらの世界には害をもたらす物ではない。
念には念をということで、人には影響がないように大自然の人の手付かずのところにレーンを繋げて循環させていた。
(今回はそこでヘマを…というと、一瞬クロノエルがびくりと反応した。)
・この七曜の宝玉を安定させて、こちらの世界に安寧をもたらす事が出来れば、神も大きな功績を認めてくれるであろう。
というような内容であった。
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