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第1章
第5話
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デイドリームは、ウェザーヒーローズ本部の待合室に入り、スマホを触っていた。
「よお、子狐じゃん。元気?」
親友のレオ・ウォーカーが声をかけてきた。
「元気だよ。あと、その呼び方、嫌いだからやめてって何度も言ってる。」
と、デイドリームが返すと、
「ごめんねー」
レオはスマホを触りながら、適当に謝った。
デイドリームは昔から「子狐《こぎつね》」と呼ばれている。理由は、ブラウンが細目で狐に似ていたから。
デイドリーム自身も少し細目なので、そう呼ばれ続けているのかもしれない。デイドリームはその呼び方が嫌いだ。「父さんを、狐呼ばわりされることが、嫌」だからだ。
あとは、デイドリーム自身、狐に少し似ていると自覚しているので、より一層「嫌
いだ」という気持ちが強まるのかもしれない。
レオは、切り出した。
「さっき、また夢香ちゃんのこと無視したよね」
「なんで知ってんだよ」
デイドリームは食い気味に返した。
レオは、スマホを触りながら「見てたからだよーん」とふざけて答えた。スマホを触っていると、自然におかしくなってしまうのかもしれない。
「なんで、夢香のこと無視し続けんの?」
と、レオが聞いた。
デイドリームは答えた。
「父さんのことまだ許してないし、あいつといたら、不幸になる気がする」
デイドリームは、さっき自動販売機で買ったお茶を飲んでいた。するとレオが突然、こう言った。
「夢香ちゃん、お前のこと好きらしいぞ」
デイドリームは、口に含んだお茶を盛大に吹き出した。
「やめろよ、ほんとに」と、デイドリームは自分のハンカチで床を拭きながら言った。
レオは追撃した。
「もしかして、お前も夢香のこと」
「違っ…… 」
デイドリームが即座に否定しようとした瞬間、待合室にいた人が一斉に動き出した。試験時間が近づいているのだ。
「とにかく、意地張りすぎんなよ。とりあえず試験頑張れよっ」
レオは肩をポンっと叩き、微笑んだ。そして、踵を返して去って行った。
デイドリームは、感じたことのない不思議な気持ちになった。自分の胸がキュッと、締め付けられている気もする。
夢香のこと嫌いなはずだったのに……
この気持ちの正体がわかるまでは、時間がかかりそうだ。
「よお、子狐じゃん。元気?」
親友のレオ・ウォーカーが声をかけてきた。
「元気だよ。あと、その呼び方、嫌いだからやめてって何度も言ってる。」
と、デイドリームが返すと、
「ごめんねー」
レオはスマホを触りながら、適当に謝った。
デイドリームは昔から「子狐《こぎつね》」と呼ばれている。理由は、ブラウンが細目で狐に似ていたから。
デイドリーム自身も少し細目なので、そう呼ばれ続けているのかもしれない。デイドリームはその呼び方が嫌いだ。「父さんを、狐呼ばわりされることが、嫌」だからだ。
あとは、デイドリーム自身、狐に少し似ていると自覚しているので、より一層「嫌
いだ」という気持ちが強まるのかもしれない。
レオは、切り出した。
「さっき、また夢香ちゃんのこと無視したよね」
「なんで知ってんだよ」
デイドリームは食い気味に返した。
レオは、スマホを触りながら「見てたからだよーん」とふざけて答えた。スマホを触っていると、自然におかしくなってしまうのかもしれない。
「なんで、夢香のこと無視し続けんの?」
と、レオが聞いた。
デイドリームは答えた。
「父さんのことまだ許してないし、あいつといたら、不幸になる気がする」
デイドリームは、さっき自動販売機で買ったお茶を飲んでいた。するとレオが突然、こう言った。
「夢香ちゃん、お前のこと好きらしいぞ」
デイドリームは、口に含んだお茶を盛大に吹き出した。
「やめろよ、ほんとに」と、デイドリームは自分のハンカチで床を拭きながら言った。
レオは追撃した。
「もしかして、お前も夢香のこと」
「違っ…… 」
デイドリームが即座に否定しようとした瞬間、待合室にいた人が一斉に動き出した。試験時間が近づいているのだ。
「とにかく、意地張りすぎんなよ。とりあえず試験頑張れよっ」
レオは肩をポンっと叩き、微笑んだ。そして、踵を返して去って行った。
デイドリームは、感じたことのない不思議な気持ちになった。自分の胸がキュッと、締め付けられている気もする。
夢香のこと嫌いなはずだったのに……
この気持ちの正体がわかるまでは、時間がかかりそうだ。
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