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第一章 逆断罪劇からのクズざまぁ編
71.あぁぁ……相変わらず、なんて素敵な筋肉なの
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「ふぅぅぅ~~すっきりした~~~やっぱり、何事も過ぎた我慢はいけないものよね」
一仕事を終えたアーデルはさわやかな笑顔を浮かべながら、拘束台から降りる。
拘束台には前衛的と表現してもおかしくないような、関節どころか身体構造を完全に無視した形で組み上げた肉のオブジェクトと化したクズが置かれていた。
その口からはうわ言のように『俺が悪かった……』や『許してくれ……』といった謝罪や反省の弁が述べられてるも、クズはすでに神罰を受けてる身だ。いろいろな意味で手遅れなのである。
だが、アーデル達にはクズを拷問する許可は下りても処刑する許可までは下りてない。よって、トドメまでは刺さなかったのである。
「じゃぁヨーゼフ兄さん、後はよろしくね」
「後はよろしくって、何度も言うけど生きてればいいって問題じゃないからね!これ、どうやって元に戻せって言うんだよ!!」
「さぁ?元に戻すなんて全く考えないまま組んじゃったし……」
「いっその事一度解体してから繋ぎ治せばいいんじゃないの?」
「いいわねそれ、採用!!」
「あーうん、君達に聞いた僕が馬鹿だったよ」
アーデルもロッテンも全く反省してないどころか、さらに鬼畜な事を提案するというある意味予想通りの答えが返ってきたのでヨーゼフはこれ以上何も言わない事にしたようだ。
そんな空気の中、前触れもなく扉がバンっと開け放たれた。アーデル達は一瞬何事と思って振り向くと、そこにはハイドが立っていた。
「アーデル!!もう終わった……か!?」
相変わらずの無遠慮具合であるも、アーデル達はハイドがこういう人間性をしているのを知っているのでもう驚かない。
クズをとにかく拷問した後はハイドの出番が予定されていたからなおさら驚かない。
むしろ、驚いたのはハイドであった。
ハイドはアーデルの姿……ほぼパンイチならぬカボイチ同然でなおかつ筋肉マッチョな姿をみて一瞬狼狽するも……
「その姿は……俺への挑戦とみた!!ばさり!!」
即座に服を脱ぎ捨ててのパンイチになったのだ。
淑女の前でこの行いは最早変質者のそれだ。
常人であれば即座に通報。腕に自信があるなら直接叩きのめすだろうもアーデルは気にしない。
ハイドが最初っからそういう人間性してるのを知ってるからもう諦めてる……のではない。
何をするかわかってるから、アーデルは愉悦の表情を浮かべながらあえて見逃した。
逆にロッテンはぶん殴ってでも止めたいと思うも、経験上すでに手遅れだと判明してるので苦虫をかみつぶしたかのような表情で睨むに留めた。
そんな思惑の違う二人の淑女から注目……
アーデル側からではみえない位置。扉前で待機していた面々も含めてそれなりの人数から注目を浴びていた、パンイチのハイドはポージングを決めながら、アーデルの時と同じように気合を込める。
「ふんぬぅぅぅぽんぷあっぷぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅ!!!!」
その瞬間、光輝いた。
薄暗い拷問室や回廊の中でいきなり太陽が顕界したかのごとき輝きに満ちた。
その不意打ちともいえる閃光のせいで各所から『うお、まぶしっ!!』やら『目が、目がぁぁぁ!!』っといった無数の叫び声が聞こえるも、アーデルとロッテンは最初からわかっていたので上手く腕でガード。
そうして、光が落ち着いて現れたのは……
アーデル同様のはちきれんばかりの筋肉に包まれた、身長3メートルありそうなパンイチの筋肉マッチョな漢だった。
ただし、肌が日焼けといわんばかりな褐色に染まっていたり、さわやかな笑みを浮かべる際に歯がキラッと輝くといったアーデルとは若干の差異はある。
特に筋肉マッチョの歯を光らせながら浮かべるさわやかな笑みはそれだけで凶器そのもの。
常人であれば見た瞬間に意識が消失するほどの破壊力を秘めた佇まいであるも……
“あぁぁ……相変わらず、なんて素敵な筋肉なの”
アーデルの好みは強くてたくましい男。
だからこそ今の筋肉マッチョなハイドの佇まいは、まさしくストライクゾーンど真ん中のクリティカルヒットともいうべき理想の姿なのだ。
頬をほのかに赤く染めながら、うっとりとした恋する乙女な目でハイドを見つめていた。
“はっはっは!!アーデルこそ素晴らしい肉体美じゃないか。特に大胸筋なんか一段と鍛えられてるようだな!!”
“当然でしょ。どんなに忙しくても朝晩の筋トレだけは欠かさないもの”
“よければ、このまま筋肉談話といかないか?”
“もちろんお受けいたしますわ”
こうして、アーデルとハイドは二人だけの世界……
常人が決して踏み込んではいけない。下手に踏み込もうものなら二人の鍛え上げられた筋肉の波動によって気を失う程度では済まない目にあう世界を構築しながら、お互い競うように筋肉が映えるポージングを取り始めるのである。
一仕事を終えたアーデルはさわやかな笑顔を浮かべながら、拘束台から降りる。
拘束台には前衛的と表現してもおかしくないような、関節どころか身体構造を完全に無視した形で組み上げた肉のオブジェクトと化したクズが置かれていた。
その口からはうわ言のように『俺が悪かった……』や『許してくれ……』といった謝罪や反省の弁が述べられてるも、クズはすでに神罰を受けてる身だ。いろいろな意味で手遅れなのである。
だが、アーデル達にはクズを拷問する許可は下りても処刑する許可までは下りてない。よって、トドメまでは刺さなかったのである。
「じゃぁヨーゼフ兄さん、後はよろしくね」
「後はよろしくって、何度も言うけど生きてればいいって問題じゃないからね!これ、どうやって元に戻せって言うんだよ!!」
「さぁ?元に戻すなんて全く考えないまま組んじゃったし……」
「いっその事一度解体してから繋ぎ治せばいいんじゃないの?」
「いいわねそれ、採用!!」
「あーうん、君達に聞いた僕が馬鹿だったよ」
アーデルもロッテンも全く反省してないどころか、さらに鬼畜な事を提案するというある意味予想通りの答えが返ってきたのでヨーゼフはこれ以上何も言わない事にしたようだ。
そんな空気の中、前触れもなく扉がバンっと開け放たれた。アーデル達は一瞬何事と思って振り向くと、そこにはハイドが立っていた。
「アーデル!!もう終わった……か!?」
相変わらずの無遠慮具合であるも、アーデル達はハイドがこういう人間性をしているのを知っているのでもう驚かない。
クズをとにかく拷問した後はハイドの出番が予定されていたからなおさら驚かない。
むしろ、驚いたのはハイドであった。
ハイドはアーデルの姿……ほぼパンイチならぬカボイチ同然でなおかつ筋肉マッチョな姿をみて一瞬狼狽するも……
「その姿は……俺への挑戦とみた!!ばさり!!」
即座に服を脱ぎ捨ててのパンイチになったのだ。
淑女の前でこの行いは最早変質者のそれだ。
常人であれば即座に通報。腕に自信があるなら直接叩きのめすだろうもアーデルは気にしない。
ハイドが最初っからそういう人間性してるのを知ってるからもう諦めてる……のではない。
何をするかわかってるから、アーデルは愉悦の表情を浮かべながらあえて見逃した。
逆にロッテンはぶん殴ってでも止めたいと思うも、経験上すでに手遅れだと判明してるので苦虫をかみつぶしたかのような表情で睨むに留めた。
そんな思惑の違う二人の淑女から注目……
アーデル側からではみえない位置。扉前で待機していた面々も含めてそれなりの人数から注目を浴びていた、パンイチのハイドはポージングを決めながら、アーデルの時と同じように気合を込める。
「ふんぬぅぅぅぽんぷあっぷぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅ!!!!」
その瞬間、光輝いた。
薄暗い拷問室や回廊の中でいきなり太陽が顕界したかのごとき輝きに満ちた。
その不意打ちともいえる閃光のせいで各所から『うお、まぶしっ!!』やら『目が、目がぁぁぁ!!』っといった無数の叫び声が聞こえるも、アーデルとロッテンは最初からわかっていたので上手く腕でガード。
そうして、光が落ち着いて現れたのは……
アーデル同様のはちきれんばかりの筋肉に包まれた、身長3メートルありそうなパンイチの筋肉マッチョな漢だった。
ただし、肌が日焼けといわんばかりな褐色に染まっていたり、さわやかな笑みを浮かべる際に歯がキラッと輝くといったアーデルとは若干の差異はある。
特に筋肉マッチョの歯を光らせながら浮かべるさわやかな笑みはそれだけで凶器そのもの。
常人であれば見た瞬間に意識が消失するほどの破壊力を秘めた佇まいであるも……
“あぁぁ……相変わらず、なんて素敵な筋肉なの”
アーデルの好みは強くてたくましい男。
だからこそ今の筋肉マッチョなハイドの佇まいは、まさしくストライクゾーンど真ん中のクリティカルヒットともいうべき理想の姿なのだ。
頬をほのかに赤く染めながら、うっとりとした恋する乙女な目でハイドを見つめていた。
“はっはっは!!アーデルこそ素晴らしい肉体美じゃないか。特に大胸筋なんか一段と鍛えられてるようだな!!”
“当然でしょ。どんなに忙しくても朝晩の筋トレだけは欠かさないもの”
“よければ、このまま筋肉談話といかないか?”
“もちろんお受けいたしますわ”
こうして、アーデルとハイドは二人だけの世界……
常人が決して踏み込んではいけない。下手に踏み込もうものなら二人の鍛え上げられた筋肉の波動によって気を失う程度では済まない目にあう世界を構築しながら、お互い競うように筋肉が映えるポージングを取り始めるのである。
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