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第一章 逆断罪劇からのクズざまぁ編
57.アーデルを断頭台に送るための良い案はないか?(SIDE:デルフリ)
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懇親会ではクラーラを伴って会場入りし、アーデルの非道さや悪辣さを白日の下に晒して婚約破棄を突きつける。
その後はクラーラへ婚約を申し込み、皆から祝福を受けながら将来の展望を語り合う。
そんな未来を信じていたのに、奴……アーデルの非道さはデルフリの予想以上であった。
クラーラをこき使ってただけでなく、当日の今朝に拉致って監禁したのだ。
おまけにアーデルは平然と会場にいたので、何のつもりか追及したが……
「……何のことでしょうか?」
アーデルはすっとぼけた。
王太子であるデルフリの言葉をはぐらかすなんて、失礼千万。万死に値する行為である。
「口答えするなこの悪女が!!」
最早力づくでわからせるしかないっと、殴りつけても平然としていた。
どれだけわからせようとしても、アーデルはデルフリに全く敬意を払わない。
だからこそ、アーデルを処罰しようとした。
クラーラが悲しむから仕方なく追放で許そうと思っていたのに、どうやらあれは追放すら生ぬるかったようだ。
処刑こそふさわしいと思うも……
「アーデル様。ここは私が説明いたしましょう」
糾弾途中に割り込んできた女のせいでまた予定が狂いだした。
あの女……シ“ェ”プシィは最初こそ礼儀正しくデルフリを敬うも途中から本性を……アーデルの悪事を全てデルフリのせいと言い出したのだ。
誤解を解こうとするも、あの女は聞く耳持たないどころかあれやこれやと屁理屈で躱された。物言いもあからさまにデルフリを見下しており、最早アーデル同様に力づくでわからせるしかないっと思うも……
あの女は生意気にも反撃してきた。
王太子をぶん投げるという不敬も不敬。極刑ものの不敬を働いたわけだ。
ペーターに処刑を命じるも、奴はなんだかんだ言い訳を並べて動こうとしない。
それからの記憶があいまいでよくわからないが、とにかく大男や偉そうなやつが乱入してもうめちゃくちゃだったのはわかる。
改めての処罰を命じたペーターもまた命令拒否をしたので、取り巻きと共に教育的指導を行っていたら……
気が付けばここ。見知らぬ部屋のベットで寝かされていたのだ。
……
…………
………………
(オノレ……それもこれもあの女とアーデルとペーターのせいだ!!)
先ほどから募るイライラを枕にぶつけ続けるも、気分は一向に晴れない。
その様に何者かが『ぷーくすくす』と笑われた気がしたので、急ぎ顔を上げたら丁度部屋の隅で黙々と本を読み続けるペーターが目に入った。
俺は武だけでなく知も兼ね備えてますよアピールをするかのような振る舞いについぶちぎれそうになる。
(くそ、あいつの王国最強の肩書は武術大会でたまたま調子悪かった俺に勝ったおかげだというのに……あえて譲ってやってるというのに……)
デルフリはペーターに視線だけで殺せそうなほどの殺意を向けるも、ペーターは知らん顔。
不意に目があっても興味ないっとばかりにすぐ視線を本へと向ける。
その態度は王太子である自分を敬おうとしてないので激昂したくなるも、同じく気が付いたらベットで寝かされていたという取り巻きのアインとツヴァイが宥めてくれた。
「まぁまぁ落ち着いてください。マイヤー様もおっしゃっていた通り、ああいった癖のある輩を上手に扱ってこその名君でしょう」
「そうですよ。それに今の状況は全てあの悪女、アーデルのせいなのですから」
「そ、そうだったな……全てはアーデルのせいだ!!」
アーデル・アムル
王国のド田舎出身という貴族の末端もいいところな田舎者。
義妹のクラーラと違って優雅さもなければ可愛げもない。
その癖、口と態度だけは一丁前。
悪知恵もよく働き、周囲に嘘でたらめを吹き込んではそれを信じ込ませてしまう稀代の詐欺師だ。
今回の件も大半の者がアーデルの毒牙。嘘でたらめを信じてしまったが故なのだ。
おまけにそ毒牙は友人にすら及んでいた
“殿下、会場での振る舞いはあからさまに短慮過ぎです!!これではアーデル様を断罪する前に殿下が断罪されてしまいます!!”
“このままでは破滅してしまいます!!つまらない意地を張らず、まずは現状を受け入れてください”
“自分が犯した罪を自覚してください!!今ならまだ間に合います!!”
奴らはベットで目覚めると同時にそう言ってきた。
アーデルに先導された者の手で重症を負わされたデルフリの容態を心配するどころか、自分を罪人として扱うような言葉を浴びせてきたのだ。
今までなら『五月蠅い!』や『黙れ!』の言葉で引き下がるも、今回だけは食い下がってきた。
王太子の言葉に意を唱えるなんて前代未聞。
最後には処罰覚悟で進言してくる始末なのでペーターに始末させた。その際には黙って従っていたので、なんだかんだ言って動く時は動いてくれる。
その動く基準がいまいちわからないのだが……
まぁとにかく、今の状況はその邪魔者を始末させて幾分か過ぎた頃合いだ。
起きてから常に感じていたイライラも時間経過で収まってきた事もあり、デルフリはアーデルの毒牙から逃れた唯一の取り巻き。アインとツヴァイと共にこれから今後を話し合う事とした。
ただ……
「お前ら、アーデルを断頭台に送るための良い案はないか?」
デルフリは問いかけるも二人は黙ったまま。
頭をひねって考えてるようであるも、それだけ。
もちろんペーターにも意見は求めてみるが、首を振るだけだ。
役に立たない者しか居ないせいで、収まってきたイライラが再度湧き出るのであった。
その後はクラーラへ婚約を申し込み、皆から祝福を受けながら将来の展望を語り合う。
そんな未来を信じていたのに、奴……アーデルの非道さはデルフリの予想以上であった。
クラーラをこき使ってただけでなく、当日の今朝に拉致って監禁したのだ。
おまけにアーデルは平然と会場にいたので、何のつもりか追及したが……
「……何のことでしょうか?」
アーデルはすっとぼけた。
王太子であるデルフリの言葉をはぐらかすなんて、失礼千万。万死に値する行為である。
「口答えするなこの悪女が!!」
最早力づくでわからせるしかないっと、殴りつけても平然としていた。
どれだけわからせようとしても、アーデルはデルフリに全く敬意を払わない。
だからこそ、アーデルを処罰しようとした。
クラーラが悲しむから仕方なく追放で許そうと思っていたのに、どうやらあれは追放すら生ぬるかったようだ。
処刑こそふさわしいと思うも……
「アーデル様。ここは私が説明いたしましょう」
糾弾途中に割り込んできた女のせいでまた予定が狂いだした。
あの女……シ“ェ”プシィは最初こそ礼儀正しくデルフリを敬うも途中から本性を……アーデルの悪事を全てデルフリのせいと言い出したのだ。
誤解を解こうとするも、あの女は聞く耳持たないどころかあれやこれやと屁理屈で躱された。物言いもあからさまにデルフリを見下しており、最早アーデル同様に力づくでわからせるしかないっと思うも……
あの女は生意気にも反撃してきた。
王太子をぶん投げるという不敬も不敬。極刑ものの不敬を働いたわけだ。
ペーターに処刑を命じるも、奴はなんだかんだ言い訳を並べて動こうとしない。
それからの記憶があいまいでよくわからないが、とにかく大男や偉そうなやつが乱入してもうめちゃくちゃだったのはわかる。
改めての処罰を命じたペーターもまた命令拒否をしたので、取り巻きと共に教育的指導を行っていたら……
気が付けばここ。見知らぬ部屋のベットで寝かされていたのだ。
……
…………
………………
(オノレ……それもこれもあの女とアーデルとペーターのせいだ!!)
先ほどから募るイライラを枕にぶつけ続けるも、気分は一向に晴れない。
その様に何者かが『ぷーくすくす』と笑われた気がしたので、急ぎ顔を上げたら丁度部屋の隅で黙々と本を読み続けるペーターが目に入った。
俺は武だけでなく知も兼ね備えてますよアピールをするかのような振る舞いについぶちぎれそうになる。
(くそ、あいつの王国最強の肩書は武術大会でたまたま調子悪かった俺に勝ったおかげだというのに……あえて譲ってやってるというのに……)
デルフリはペーターに視線だけで殺せそうなほどの殺意を向けるも、ペーターは知らん顔。
不意に目があっても興味ないっとばかりにすぐ視線を本へと向ける。
その態度は王太子である自分を敬おうとしてないので激昂したくなるも、同じく気が付いたらベットで寝かされていたという取り巻きのアインとツヴァイが宥めてくれた。
「まぁまぁ落ち着いてください。マイヤー様もおっしゃっていた通り、ああいった癖のある輩を上手に扱ってこその名君でしょう」
「そうですよ。それに今の状況は全てあの悪女、アーデルのせいなのですから」
「そ、そうだったな……全てはアーデルのせいだ!!」
アーデル・アムル
王国のド田舎出身という貴族の末端もいいところな田舎者。
義妹のクラーラと違って優雅さもなければ可愛げもない。
その癖、口と態度だけは一丁前。
悪知恵もよく働き、周囲に嘘でたらめを吹き込んではそれを信じ込ませてしまう稀代の詐欺師だ。
今回の件も大半の者がアーデルの毒牙。嘘でたらめを信じてしまったが故なのだ。
おまけにそ毒牙は友人にすら及んでいた
“殿下、会場での振る舞いはあからさまに短慮過ぎです!!これではアーデル様を断罪する前に殿下が断罪されてしまいます!!”
“このままでは破滅してしまいます!!つまらない意地を張らず、まずは現状を受け入れてください”
“自分が犯した罪を自覚してください!!今ならまだ間に合います!!”
奴らはベットで目覚めると同時にそう言ってきた。
アーデルに先導された者の手で重症を負わされたデルフリの容態を心配するどころか、自分を罪人として扱うような言葉を浴びせてきたのだ。
今までなら『五月蠅い!』や『黙れ!』の言葉で引き下がるも、今回だけは食い下がってきた。
王太子の言葉に意を唱えるなんて前代未聞。
最後には処罰覚悟で進言してくる始末なのでペーターに始末させた。その際には黙って従っていたので、なんだかんだ言って動く時は動いてくれる。
その動く基準がいまいちわからないのだが……
まぁとにかく、今の状況はその邪魔者を始末させて幾分か過ぎた頃合いだ。
起きてから常に感じていたイライラも時間経過で収まってきた事もあり、デルフリはアーデルの毒牙から逃れた唯一の取り巻き。アインとツヴァイと共にこれから今後を話し合う事とした。
ただ……
「お前ら、アーデルを断頭台に送るための良い案はないか?」
デルフリは問いかけるも二人は黙ったまま。
頭をひねって考えてるようであるも、それだけ。
もちろんペーターにも意見は求めてみるが、首を振るだけだ。
役に立たない者しか居ないせいで、収まってきたイライラが再度湧き出るのであった。
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