義妹を溺愛するクズ王太子達のせいで国が滅びそうなので、ヒロインは義妹と愉快な仲間達と共にクズ達を容赦なく潰す事としました(略称:クズぷちっ)

やみなべ

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第一章 逆断罪劇からのクズざまぁ編

51.射、いったいなくぁえdrftgyふじこlp

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「だぼぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!?射、いったいなくぁえdrftgyふじこlp」

 ヨーゼフの言葉……主に『真実の愛』宣言に思わず吹き出すアーデル。
 あまりの不意打ちにもう自分が何を言ってるかすらわからない程に混乱するも、ハイドはアーデルお構いなしにヨーゼフへと詰め寄り始めた。

「ほ、本当か!!?本当なのか?」

「え、えぇ……」

 両手を握り締めるハイドの迫力におののきつつも、首をこくこくと振るヨーゼフ。
 その間になんとか混乱から脱出したアーデルは二人へと割り込むようにして問いかける。

「ヨ、ヨーゼフ兄さん!!なんでそこで肯定をするの!!!」

「いや、だって僕は小さい頃のアーデルをずっと見てきたわけだし、そもそも君は昔っから『私はお父さんやお兄ちゃんみたいな強くてたくましい人のお嫁さんになりたい』って言いまわってたじゃないか。正直そんな人いるのって思ってたけど……」

「ははは。強さとたくましさなら自身あるぞ!!ふん」

 ヨーゼフの視線を受けて、ポージングを決めるハイド。
 ちなみにハイドは身長が200に届きかねない程の大柄な男であり、180間近という下手な男よりも高身長なアーデルと並べば男女の身長比として丁度よく収まる。

 戦闘力に関しても学園ではアーデルには一度も勝てなかった万年2位であるも、だからといってハイドが弱いわけでない。
 あくまでハイドはアーデルに勝てないだけであり、神に愛されたチート勇者相手ならアーデル同様完封勝利してしまう程に強いのである。

 さらにいえば気質的にもアーデルと同類な事もあってか、学園に在学中はお似合いのカップルだと皆が認めるほどであった。

 アーデル自身もハイドに恋心を抱いていたのは事実であったが、アーデルは婚約者がいる身。
 貴族である以上、政略結婚からは逃れられない。

 だからこそハイドの告白には応えられなかった。

 まぁその告白も大多数がムードもへったくれもないようなとこで行われるから、乙女心を勉強してこいっとばかりに拒絶してたりもするのだが……

「忘れてない?クズはアーデルに婚約破棄を叩きつける腹積もりだったことを」

 ロッテンからの言葉にアーデルはハッと気づいた。

「あっ、そういえば……あまりに急展開過ぎて忘れてたわ」

「忘れてたのね。ただ婚約破棄をうやむやにしたのは元からの計画よ。なにせ当初計画してたざまぁ劇だとクラーラの出自を明かにする必要が出る。
 それでクズを地獄送りには出来ても、クラーラの平穏と引き換えになりかねないから計画を修正。直前にクラーラがアーデルのせいで失踪させたようにみせかけて自滅させるという方向に変えたみたい。
 だから……アーデルに内緒で事進めたのは別に悪気あったわけじゃないのよ。てへぺろ」

「……最後の一言さえなければイイハナシダナーで許せたのだけどねぇ。それにハイドまで乱入させて、一歩間違えれば国際問題になってたじゃない。それに関してはどう考えてるわけ?」

「ハイドの件は私も知らないわよ。シシィ姉さんの乱入までは聞いてたけど、ハイドが乱入するなんて……
 私もハイドが乱入すれば場をめちゃくちゃにされるのが目に見えてたから二日前に船から降りて来たハイドには待機を命じたのに……
 万が一もないよう、カナリアと影の数人を配置して領土内での足止めを頼んでたのに……
 いや、心のどこかではカナリアと影数人ではこの馬鹿を止められないっと思っていたけど……
 っというか、そもそもなんでこのタイミングで懇親会開きやがった。本来の予定だと私は今頃ゼーゼマン領の屋敷でまったりしながら外交に勤しんでたはずなのに、おかげで睡眠削ってまでとんぼ返りする羽目になったじゃねーか!!おまけにこの馬鹿が乱入したから事態が余計複雑に……ぶつぶつ……」

「おいおい、さっきから何度も馬鹿呼ばわりはひどいじゃないか。大体俺達は兄妹だろ、ロッテン」

「てめえのおふくろは私のおとんの姉!つまり、私達は兄妹ではなく従兄妹の関係だろうが!!間違えるなこのバカ皇子が!!!!」


 ズパコォォォォォォォォォン!!!!!


「ぶごぉぉぉぉぉ!?」

 無茶な日程調整でイラついていた所に無遠慮なハイドに切れたロッテンは勢い任せで鋼のハリセン……スカートの中に収納していた鋼のハリセンでもってハイドの横っ面をフルスイング。
 一体どうやって収納してたのかという疑問もさることながら、その威力は理不尽な怒りの力も相まってか通常の3倍となったようだ。

 ハイドはローリングアタックよろしくとばかりに高速でゴロゴロと転がり、進路上にあるテーブルやら料理やらを巻き込みながら……


 どごぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉん!!!


 壁に激突した。
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