33 / 103
第一章 逆断罪劇からのクズざまぁ編
32.これより、美しくも残酷な虐殺ショーを開催いたします(SIDE:ブリギッテ)
しおりを挟む
1周目では皇太子殺害にブリギッテの怒りは有頂天。
直情のままに婚約者であった王太子とその取り巻きを処刑……首を素手でねじ切る選択肢を取った。
帝国の内情を知らなかった1周目のブリギッテはあれこそが最適だと思うも、後々の事を考えれば全く最適でなかったといえる。
だからこそ、2週目のブリギッテは別の選択肢を取った。
1周目の人生で何度も何度も『たられば』を繰り返した事で結論付けた、もっとも最適だったと想定できた選択肢……
もし、あの時これを選んでいればっと何度も何度も思い返しては悔んできた選択肢……
穏便に対処するという選択肢を取った。
もっとも、理性と感情は相反するもの。
理性ではわかっていても感情では辞められない、止められないとはよくいったもの。
それでもブリギッテは冷静を保つために湧き上がる怒りを抑え込む。
(熱くなるな!どうせ愚者達の末路はすでに決まりきってる!!
手を下すにしても、諸々の手続きを済ませてからの方が断然良いに決まっている!!
Be Cool!! ビークール!! びーくーる!!!)
気を抜けば周囲全てを破壊しかねない衝動を抑えるため、冷静になれるおまじないを復唱する事しばし。
肉体は未熟な18歳でも精神は成熟した48歳のため、なんとかかんとか若者特有の癇癪を抑え込む事に成功。
ただ……
(そうよ……一思いなんて楽に終わらせるのではなく、じわじわと苦しませながら殺せると思えば……ほぅら。怒りなんて簡単に抑え込めるじゃない。うふ、うふ、うふふふふふふ……)
48歳の成熟した精神はより残酷な処刑法を思い立たせる要因にもなってしまっていた。
こうして表向きは冷静に振舞うブリギッテであるも、そのせいで王太子だけでなくその取り巻きや親達を調子づかせてしまったようだ。
中には全ての責任を帝国、ブリギッテになすりつけようとしてきたので……
ブリギッテの怒りは有頂天を通り越した限界突破。
1周目であれば全員すでにもの言わぬ屍に変えているところであるも、2周目のブリギッテはマグマのごとく煮えたぎるマグマのごとき憎悪の感情を“びーくーる”のおまじないの力でもって最後まで抑えつけた。
そうして事件から約一か月後、関係者の事情聴取や背後関係の洗い出しを終えての裁判が開始。
「こんな裁判やるだけ無駄だ!!」
「そうだそうだ!!こんな横暴は許されるはずがない!!そうであろう!?」
し~ん……
「な、なぜ無反応だ?!王太子が謂れのない罪に問われてるんだぞ!!?国王陛下達が黙ってるわけないんだぞ!!ここで擁護しなければ、どうなるかわかってるのか!!!?」
当初は余裕綽々だった被告人達も様子がおかしい事に……視聴者が全く擁護しない事に気付いたようだ。
(そりゃぁそうよ。なにせ愚者達を擁護する連中は前日までに処分したもの。よっぽどの馬鹿じゃなければその意味がわかるはずよね)
ちなみに被告人達は事件以降監禁生活を送らせてるため、外の情報は全く知らされてない。
自分達の両親……騎士団長や宰相どころか国王夫妻すらも消されてるというのに、両親の威光を振りかざして呼ぶ姿は滑稽だ。
多少は溜飲が下がるも、これで全て許す気はない。
予定調和ともいうべき処刑判決が下され、どうやって処刑するかの場面でブリギッテが挙手。
「皆様。この愚物達の処刑、私に行わせてください。いいでしょうか?」
「「「「「いいですとも!!」」」」」
ブリギッテはこの一件での最大の被害者であり、自ら手に掛ける権利があるともいえる人物。さらに各関係者への根回しの甲斐あって満場一致で可決された。
「何を言うか?!お前こそが処刑される側だろうが!!」
「「「「そうだそうだ!!」」」」
その際に被告人達はブリギッテに罵倒をぶつける等、相変わらずな強気であるも……
ギロリ
「「「「「ひ、ひぃぃぃぃぃぃぃぃ!!!?」」」」」
ブリギッテは1周目の皇帝時代で得た威圧。多くの戦場を最前線で戦い続けた歴戦の強者ともいうべき威圧を込めた睨みを利かせながら、この場で即座の処刑を提案。
当初の流れから遺脱した提案ながらも、逆らったら殺されかねないほどの重圧に恐怖したため先ほどと同じく満場一致で可決された。
「うふふふふ……皆様ありがとうございます。
これより、美しくも残酷な虐殺ショーを開催いたします。
皆さま方はぜひとも、愚者達がその命で咲かせる死に花をご堪能ください」
淑女然としたカーテシーでもってショーの開催を宣言したブリギッテ。
まず手始めとばかりに被告人の一人を……
「な、なにをするダー!?」
商会の息子とかいう平民の首を……
「や、やめろ……やめてやめてやめてやめてやめてやめてぇぇぇぇぇぇえぇぇぇあああががががああがががあががああがががっが!!」
ゆっくりとひねり上げる。
長く長く苦しみもがけるように、じわじわとゆっくり時間をかけるので最初こそ平民の悲鳴がよく会場に響くも、途中からは音。少しずつ力を込めていく首から発生する、形容しがたい音が周囲に響き渡り……
グシャリ!!
限界突破した首がついにねじ切られた。
「あっ……あっ……」
「な、なんてことを……」
最早虚勢を張るのが精一杯だった愚者達も、友人が無残に殺された様に戦慄。
トドメとしてねじ切ったばかりの首。血が滴ってる新鮮な首を投げつければ完全に心が折れたようだ。
「ゆ、許してくれ!!」
「つ、つい出来心だったんだ!!」
「た、ただ命令されただけで本心でなかったんだ!!」
「そ、そうだ!!あんなの冗談だ!!決して本気でなかったんだ!!ここは許すところじゃないか!!!」
必死になって命乞いしはじめた。だが、すでに処刑の手続きが完了した後では最早手遅れというもの。
「さぁ、次は誰の番かしら?」
どうせ全員死ぬ運命は変わらないのに、あえて順番を愚者達に選ばせるブリギッテ。
もちろん愚者達は自分以外を推薦するっという埒の明かない争いをするものだから、結局ブリギッテが決めた順番……
ブリギッテの独断と偏見によって順位付けさせられた愚者ランキングの下位から順番に処理することとした。
直情のままに婚約者であった王太子とその取り巻きを処刑……首を素手でねじ切る選択肢を取った。
帝国の内情を知らなかった1周目のブリギッテはあれこそが最適だと思うも、後々の事を考えれば全く最適でなかったといえる。
だからこそ、2週目のブリギッテは別の選択肢を取った。
1周目の人生で何度も何度も『たられば』を繰り返した事で結論付けた、もっとも最適だったと想定できた選択肢……
もし、あの時これを選んでいればっと何度も何度も思い返しては悔んできた選択肢……
穏便に対処するという選択肢を取った。
もっとも、理性と感情は相反するもの。
理性ではわかっていても感情では辞められない、止められないとはよくいったもの。
それでもブリギッテは冷静を保つために湧き上がる怒りを抑え込む。
(熱くなるな!どうせ愚者達の末路はすでに決まりきってる!!
手を下すにしても、諸々の手続きを済ませてからの方が断然良いに決まっている!!
Be Cool!! ビークール!! びーくーる!!!)
気を抜けば周囲全てを破壊しかねない衝動を抑えるため、冷静になれるおまじないを復唱する事しばし。
肉体は未熟な18歳でも精神は成熟した48歳のため、なんとかかんとか若者特有の癇癪を抑え込む事に成功。
ただ……
(そうよ……一思いなんて楽に終わらせるのではなく、じわじわと苦しませながら殺せると思えば……ほぅら。怒りなんて簡単に抑え込めるじゃない。うふ、うふ、うふふふふふふ……)
48歳の成熟した精神はより残酷な処刑法を思い立たせる要因にもなってしまっていた。
こうして表向きは冷静に振舞うブリギッテであるも、そのせいで王太子だけでなくその取り巻きや親達を調子づかせてしまったようだ。
中には全ての責任を帝国、ブリギッテになすりつけようとしてきたので……
ブリギッテの怒りは有頂天を通り越した限界突破。
1周目であれば全員すでにもの言わぬ屍に変えているところであるも、2周目のブリギッテはマグマのごとく煮えたぎるマグマのごとき憎悪の感情を“びーくーる”のおまじないの力でもって最後まで抑えつけた。
そうして事件から約一か月後、関係者の事情聴取や背後関係の洗い出しを終えての裁判が開始。
「こんな裁判やるだけ無駄だ!!」
「そうだそうだ!!こんな横暴は許されるはずがない!!そうであろう!?」
し~ん……
「な、なぜ無反応だ?!王太子が謂れのない罪に問われてるんだぞ!!?国王陛下達が黙ってるわけないんだぞ!!ここで擁護しなければ、どうなるかわかってるのか!!!?」
当初は余裕綽々だった被告人達も様子がおかしい事に……視聴者が全く擁護しない事に気付いたようだ。
(そりゃぁそうよ。なにせ愚者達を擁護する連中は前日までに処分したもの。よっぽどの馬鹿じゃなければその意味がわかるはずよね)
ちなみに被告人達は事件以降監禁生活を送らせてるため、外の情報は全く知らされてない。
自分達の両親……騎士団長や宰相どころか国王夫妻すらも消されてるというのに、両親の威光を振りかざして呼ぶ姿は滑稽だ。
多少は溜飲が下がるも、これで全て許す気はない。
予定調和ともいうべき処刑判決が下され、どうやって処刑するかの場面でブリギッテが挙手。
「皆様。この愚物達の処刑、私に行わせてください。いいでしょうか?」
「「「「「いいですとも!!」」」」」
ブリギッテはこの一件での最大の被害者であり、自ら手に掛ける権利があるともいえる人物。さらに各関係者への根回しの甲斐あって満場一致で可決された。
「何を言うか?!お前こそが処刑される側だろうが!!」
「「「「そうだそうだ!!」」」」
その際に被告人達はブリギッテに罵倒をぶつける等、相変わらずな強気であるも……
ギロリ
「「「「「ひ、ひぃぃぃぃぃぃぃぃ!!!?」」」」」
ブリギッテは1周目の皇帝時代で得た威圧。多くの戦場を最前線で戦い続けた歴戦の強者ともいうべき威圧を込めた睨みを利かせながら、この場で即座の処刑を提案。
当初の流れから遺脱した提案ながらも、逆らったら殺されかねないほどの重圧に恐怖したため先ほどと同じく満場一致で可決された。
「うふふふふ……皆様ありがとうございます。
これより、美しくも残酷な虐殺ショーを開催いたします。
皆さま方はぜひとも、愚者達がその命で咲かせる死に花をご堪能ください」
淑女然としたカーテシーでもってショーの開催を宣言したブリギッテ。
まず手始めとばかりに被告人の一人を……
「な、なにをするダー!?」
商会の息子とかいう平民の首を……
「や、やめろ……やめてやめてやめてやめてやめてやめてぇぇぇぇぇぇえぇぇぇあああががががああがががあががああがががっが!!」
ゆっくりとひねり上げる。
長く長く苦しみもがけるように、じわじわとゆっくり時間をかけるので最初こそ平民の悲鳴がよく会場に響くも、途中からは音。少しずつ力を込めていく首から発生する、形容しがたい音が周囲に響き渡り……
グシャリ!!
限界突破した首がついにねじ切られた。
「あっ……あっ……」
「な、なんてことを……」
最早虚勢を張るのが精一杯だった愚者達も、友人が無残に殺された様に戦慄。
トドメとしてねじ切ったばかりの首。血が滴ってる新鮮な首を投げつければ完全に心が折れたようだ。
「ゆ、許してくれ!!」
「つ、つい出来心だったんだ!!」
「た、ただ命令されただけで本心でなかったんだ!!」
「そ、そうだ!!あんなの冗談だ!!決して本気でなかったんだ!!ここは許すところじゃないか!!!」
必死になって命乞いしはじめた。だが、すでに処刑の手続きが完了した後では最早手遅れというもの。
「さぁ、次は誰の番かしら?」
どうせ全員死ぬ運命は変わらないのに、あえて順番を愚者達に選ばせるブリギッテ。
もちろん愚者達は自分以外を推薦するっという埒の明かない争いをするものだから、結局ブリギッテが決めた順番……
ブリギッテの独断と偏見によって順位付けさせられた愚者ランキングの下位から順番に処理することとした。
0
お気に入りに追加
52
あなたにおすすめの小説
婚約破棄……そちらの方が新しい聖女……ですか。ところで殿下、その方は聖女検定をお持ちで?
Ryo-k
ファンタジー
「アイリス・フローリア! 貴様との婚約を破棄する!」
私の婚約者のレオナルド・シュワルツ王太子殿下から、突然婚約破棄されてしまいました。
さらには隣の男爵令嬢が新しい聖女……ですか。
ところでその男爵令嬢……聖女検定はお持ちで?
友人(勇者)に恋人も幼馴染も取られたけど悔しくない。 だって俺は転生者だから。
石のやっさん
ファンタジー
パーティでお荷物扱いされていた魔法戦士のセレスは、とうとう勇者でありパーティーリーダーのリヒトにクビを宣告されてしまう。幼馴染も恋人も全部リヒトの物で、居場所がどこにもない状態だった。
だが、此の状態は彼にとっては『本当の幸せ』を掴む事に必要だった
何故なら、彼は『転生者』だから…
今度は違う切り口からのアプローチ。
追放の話しの一話は、前作とかなり似ていますが2話からは、かなり変わります。
こうご期待。
戦争から帰ってきたら、俺の婚約者が別の奴と結婚するってよ。
隣のカキ
ファンタジー
国家存亡の危機を救った英雄レイベルト。彼は幼馴染のエイミーと婚約していた。
婚約者を想い、幾つもの死線をくぐり抜けた英雄は戦後、結婚の約束を果たす為に生まれ故郷の街へと戻る。
しかし、戦争で負った傷も癒え切らぬままに故郷へと戻った彼は、信じられない光景を目の当たりにするのだった……
幼馴染みを寝取られた無能ですが、実は最強でした
一本橋
ファンタジー
「ごめん、他に好きな人が出来た」
婚約していた幼馴染みに突然、そう言い渡されてしまった。
その相手は日頃から少年を虐めている騎士爵の嫡男だった。
そんな時、従者と名乗る美少女が現れ、少年が公爵家の嫡男である事を明かされる。
そして、無能だと思われていた少年は、弱者を演じていただけであり、実は圧倒的な力を持っていた。
妹しか愛していない母親への仕返しに「わたくしはお母様が男に無理矢理に犯されてできた子」だと言ってやった。
ラララキヲ
ファンタジー
「貴女は次期当主なのだから」
そう言われて長女のアリーチェは育った。どれだけ寂しくてもどれだけツラくても、自分がこのエルカダ侯爵家を継がなければいけないのだからと我慢して頑張った。
長女と違って次女のルナリアは自由に育てられた。両親に愛され、勉強だって無理してしなくてもいいと甘やかされていた。
アリーチェはそれを羨ましいと思ったが、自分が長女で次期当主だから仕方がないと納得していて我慢した。
しかしアリーチェが18歳の時。
アリーチェの婚約者と恋仲になったルナリアを、両親は許し、二人を祝福しながら『次期当主をルナリアにする』と言い出したのだ。
それにはもうアリーチェは我慢ができなかった。
父は元々自分たち(子供)には無関心で、アリーチェに厳し過ぎる教育をしてきたのは母親だった。『次期当主だから』とあんなに言ってきた癖に、それを簡単に覆した母親をアリーチェは許せなかった。
そして両親はアリーチェを次期当主から下ろしておいて、アリーチェをルナリアの補佐に付けようとした。
そのどこまてもアリーチェの人格を否定する考え方にアリーチェの心は死んだ。
──自分を愛してくれないならこちらもあなたたちを愛さない──
アリーチェは行動を起こした。
もうあなたたちに情はない。
─────
◇これは『ざまぁ』の話です。
◇テンプレ [妹贔屓母]
◇ふんわり世界観。ゆるふわ設定。
◇ご都合展開。矛盾もあるかも。
◇なろうにも上げてます。
※HOTランキング〔2位〕(4/19)☆ファンタジーランキング〔1位〕☆入り、ありがとうございます!!
婚約破棄の後始末 ~息子よ、貴様何をしてくれってんだ!
タヌキ汁
ファンタジー
国一番の権勢を誇る公爵家の令嬢と政略結婚が決められていた王子。だが政略結婚を嫌がり、自分の好き相手と結婚する為に取り巻き達と共に、公爵令嬢に冤罪をかけ婚約破棄をしてしまう、それが国を揺るがすことになるとも思わずに。
これは馬鹿なことをやらかした息子を持つ父親達の嘆きの物語である。
婚約者に犯されて身籠り、妹に陥れられて婚約破棄後に国外追放されました。“神人”であるお腹の子が復讐しますが、いいですね?
サイコちゃん
ファンタジー
公爵令嬢アリアは不義の子を身籠った事を切欠に、ヴント国を追放される。しかも、それが冤罪だったと判明した後も、加害者である第一王子イェールと妹ウィリアは不誠実な謝罪を繰り返し、果てはアリアを罵倒する。その行為が、ヴント国を破滅に導くとも知らずに――
※昨年、別アカウントにて削除した『お腹の子「後になってから謝っても遅いよ?」』を手直しして再投稿したものです。
団長サマの幼馴染が聖女の座をよこせというので譲ってあげました
毒島醜女
ファンタジー
※某ちゃんねる風創作
『魔力掲示板』
特定の魔法陣を描けば老若男女、貧富の差関係なくアクセスできる掲示板。ビジネスの情報交換、政治の議論、それだけでなく世間話のようなフランクなものまで存在する。
平民レベルの微力な魔力でも打ち込めるものから、貴族クラスの魔力を有するものしか開けないものから多種多様である。勿論そういった身分に関わらずに交流できる掲示板もある。
今日もまた、掲示板は悲喜こもごもに賑わっていた――
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる