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24.俺達では……何もできない(SIDE:ウール)

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 クラーラが……平民が貴族令息を山積みにしていた木箱までぶん投げた挙句に力づくで押さえつけた。
 この事実にウールは顔面蒼白となった。
 リーメも最初はよくわからずも、ウールの説明を受けて青ざめている。

「ど、どうするんだよ兄貴……このままだとクラーラが……」

「わかってる。だが、俺達では……」

 何もできない。

 クラーラは心配するなっとばかりにヘラヘラするも、あれはただの虚勢だと思えた。
 なんとしてでも助けなくてはっと思いつつ、何も出来ない自分の無力さを嘆くだけ……



 そうこうしてる内にギスカーン子爵当主が現われる。息子を害した平民……クラーラに対して怒り心頭っと思いきや、実際は『また息子が揉め事起こしたのか』っと呆れ顔だった。
 貴族は横暴なものと思っていたウールにとって、子爵の反応は意外と感じてたら……次の瞬間、子爵は思いもよらぬ行動に出た。




「ク、クラーラ辺境伯令嬢様!!も、申し訳ございません!!」

 ギスカーン子爵はクラーラの顔を見るなり息子の頭を掴んで無理やり土下座するっという、全くの予想外の展開となってしまった。
 これには思わず唖然としてしまう。

「ち、父上!!なぜ俺がこんな奴に謝らなければいけないんだ!!」

「黙れ!!我々ギスカーン家の商売はクラーラ様の家。アムル辺境伯家が格安で卸してくれる商品があってのものだ!!!さらに、ここへ納められている羊毛の所有権はクラーラ様がお持ちなんだぞ!!!クラーラ様の一存で取引先を変える事が出来るんだぞ!!」


(な、なんだってー!?)

 確かにクラーラは平民にみえないと思っていたが、さすがに貴族とは思わなかった。
 精々裕福な商家の娘と予想してたら、蓋を開けたら貴族……辺境伯という子爵より上の身分だったのだ。
 驚きの事実が判明してる間にも、対話は続く。


「いやいや、さすがに私の一存だけで長年取引してるギスカーン子爵家を切るなんて事はできません。ですが……ご子息の反応を見ると、お義父様に打診せざるを得ないかもしれませんね~にやにや」

「わかりました!!この愚息はすぐ勘当にします!!!」

「ちょ、父上!!それはあんまりです!!」

「黙れ!!最早お前には愛想が尽きた!!どこにでも逝け!!」

「まぁまぁ。そんな短絡的な事せず……ちょっとご子息とOHANASHIしていいでしょうか?二人っきりで……ね」

「か、かまいませんが……二人っきりというのは」

「あー二人っきりだとアーデルお義姉ちゃんがぶちぎれるか。だったらギスカーン子爵様もご一緒でどうぞ」

「わかりました……ですが、その……さきほどつい勢いで勘当宣言した身ではありますが、再起不能は勘弁してくれませんか?噂によればアムル家のOHANASHIというのは」

「常識知らずなお義兄ちゃん達や手加減が苦手なお義姉ちゃんじゃあるまいし、私はちゃんと常識も手加減も心得てるからそこまで酷い事はしませんよ」

 そう言いながら、がしっとフェルトの首根っこを掴んで個室へと向かうクラーラと心配そうな顔をしながらその後ろをついていくギスカーン子爵。






 その後、何が起きたかウールはわからない……が、個室から断末魔の叫びが響いていた辺り知らないほうが身のためだろう。

 それからのフェルトは生来の気質的なものもあってか尊大な態度こそ変わらずとも、横暴さはすっかり影をひそめるようになった。



 そんな具合にクラーラは貴族令嬢でありながらも、身分や立場を気にしない性質であった。

 クラーラは自分の家が抱える一部の商談を決める権限を持っていようとも、荷運びという見習いどころか下っ端が請け負う仕事も自ら進んで行う。
 不正があれば相手が貴族だろうが大人だろうが誰だろうとお構いなしに立ち向かう。

 その姿は『お前のようなお姫様がいるか!!』っと彼女自身の言葉に嘘偽りない振る舞いながらも、彼女の周囲に人が集まるのはその裏表のない自由本儚な人柄ゆえなのだろう。

 ウールはそんなクラーラに惹かれた。
 いつまでもクラーラと共に居たい……そう願うも、現実は厳しかった。

 クラーラ自身がどう振舞おうと、貴族令嬢という立場は変わらない。貴族には人々の上に立つ責務がある以上、いつまでも下の立場で居られない。
 その証拠にギルドから経理という孤児では到底請け負えない仕事を依頼される事もあれば、商談に同席する時もある。

 それでも暇を見つけては下っ端な子ども達の元を訪れ、他愛のない話をしながら共に荷運びを行う。それはウールにとって歯がゆい気持ちにさせてしまった。


 “クラーラはもっと教養のある者と付き合うべきだ……俺たちのような者と同じ目線で居ていい存在ではない!!”


 クラーラ自身は別にそう思ってない可能性が高い。
 良い意味でも悪い意味でも平等な彼女だ。

 誰だろうとお構いなしな態度で接するだろうも、だからといっていつまでも下の立場の者と同じ目線で接し続けさせるわけにはいかない。

 いい加減離れてもらわないといけない。

 だが、その手段が思い浮かばなかった。

 直接言っても聞かないだろうし、わざと虐めて距離を置かせようとしてもあの性格では効果が望めない。
 っというか、下手に虐めなどすれば……


「……あの超がつくほどにクラーラを溺愛してるアーデル様に殺されるよな、絶対」

 クラーラの義姉で未来の王妃とされる正真正銘のお姫様なアーデル・アムル。
 その佇まいはクラーラが自慢するのもわかるぐらいのお姫様である……が、クラーラの前ではやんちゃな義妹にほとほと手を焼いている義姉であった。

 そう、義姉という通り二人には血の繋がりがない。見た目もあまり似てない。
 だが、二人に血の繋がりはなくとも本当の姉妹と思われるほどに仲が良い。

 クラーラ自身は義姉からの説教にうんざりしてる節こそあれど、本気で嫌ってない。
 いざという時は頼りにしてるようで、裏ではいろいろ動いてもらってるのであろう。

 その証拠にアーデルがギルドを訪れた瞬間、何人かがあからさまにびくついていた。
 アーデルも彼等を笑ってるけど笑ってない目で睨んでた辺り、何か怒らせるような事をしたのだろう。




 アーデルはクラーラみたく即座にぶん投げるような事こそしないが、笑顔で林檎ジュースを手作りするのだからある意味クラーラより恐ろしい面がある。

 特にクラーラへ求婚の申し込みをした者が翌日にげっそりとやせ細っていた件からみて、まず間違いなく裏で何かしたのだろう。



 そんなアーデルが溺愛するクラーラを虐める。それすなわち……


「とにかくクラーラから距離を置くのはなしだ!!なればやる事は一つ……」








 “自分達が上の立場になればいい!!”
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