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第4章
エピローグ
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サクラの大木の根元に転がっていた謎の古書に記されていたエクレアの物語は終わった。
物語としてみれば彼女の最期は疑いなきバッドエンドであろう。
だが、物語には何事にも後日談がある。
ローイン・ストロガノフ
彼はあの後ストロガノフ共和国の初代大統領となったマドレーヌ元侯爵令嬢と結婚。新しい国の代表として忙しく働く彼女を公私ともに支え続けながら3人の子宝に恵まれ、さらに多数の孫が出来た。
晩年は孫や行き場のない孤児達の面倒を見ながら静かに過ごしていたようだが、その中に一人だけ彼によく懐いていた子供がいたらしい。
その子供は丁度エクレアのように、サクラ色をした髪を持つ『お花畑ヒロイン』のような天真爛漫な女の子であった。
私は信じている。
きっと彼女こそがエクレアの来世の姿であると……
そんな彼女は新たな物語を紡げるほどの波乱万丈な人生を歩むのだが……
これはまた別の話として今は発表を控えようと思う。
後、風の噂に聞いたのだが……
この古書はエクレアが没した後に異世界書店で出版され、その数日後に作者の近辺で大騒ぎが起きたそうだ。
原因はどうも古書に意義ある人物が作者に直接文句を言いに行き、それが売り言葉に買い言葉から喧嘩という名前の最終戦争にまで発展。
その際の最終決戦を目撃した人物によると……
熾天使のごとき純白な6枚の羽根(ただし一対だけ漆黒)を持つ男と “深淵”を具現化させた禍々しい悪魔の羽を持つ少女の決戦は、天が割れて地が裂けるという世界の終焉を予期されてしまうかのような激しさだったらしい。
結末に関してどうなったかは不明ながらも……
まぁこうやって一部始終を知る目撃者談らしき話が噂として流れ込んでるところをみると、世界が終焉する前に決着がついたのであろう。
……
…………
………………
エクレアは本当に死んで地獄へと堕ちたのだろうか?
少々気になるところはあるも、まぁ彼女は神が住むであろう天界に乗り込んで神をぶん殴った実績があるのだ。
そう思えば、あの世とこの世とついでに異世界間の行き来なんて彼女にとって朝飯前なのかもしれない。
物語としてみれば彼女の最期は疑いなきバッドエンドであろう。
だが、物語には何事にも後日談がある。
ローイン・ストロガノフ
彼はあの後ストロガノフ共和国の初代大統領となったマドレーヌ元侯爵令嬢と結婚。新しい国の代表として忙しく働く彼女を公私ともに支え続けながら3人の子宝に恵まれ、さらに多数の孫が出来た。
晩年は孫や行き場のない孤児達の面倒を見ながら静かに過ごしていたようだが、その中に一人だけ彼によく懐いていた子供がいたらしい。
その子供は丁度エクレアのように、サクラ色をした髪を持つ『お花畑ヒロイン』のような天真爛漫な女の子であった。
私は信じている。
きっと彼女こそがエクレアの来世の姿であると……
そんな彼女は新たな物語を紡げるほどの波乱万丈な人生を歩むのだが……
これはまた別の話として今は発表を控えようと思う。
後、風の噂に聞いたのだが……
この古書はエクレアが没した後に異世界書店で出版され、その数日後に作者の近辺で大騒ぎが起きたそうだ。
原因はどうも古書に意義ある人物が作者に直接文句を言いに行き、それが売り言葉に買い言葉から喧嘩という名前の最終戦争にまで発展。
その際の最終決戦を目撃した人物によると……
熾天使のごとき純白な6枚の羽根(ただし一対だけ漆黒)を持つ男と “深淵”を具現化させた禍々しい悪魔の羽を持つ少女の決戦は、天が割れて地が裂けるという世界の終焉を予期されてしまうかのような激しさだったらしい。
結末に関してどうなったかは不明ながらも……
まぁこうやって一部始終を知る目撃者談らしき話が噂として流れ込んでるところをみると、世界が終焉する前に決着がついたのであろう。
……
…………
………………
エクレアは本当に死んで地獄へと堕ちたのだろうか?
少々気になるところはあるも、まぁ彼女は神が住むであろう天界に乗り込んで神をぶん殴った実績があるのだ。
そう思えば、あの世とこの世とついでに異世界間の行き来なんて彼女にとって朝飯前なのかもしれない。
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