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再会

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 私は思わず、幼いころのあだ名で彼を呼ぶ。
「オリヴァー、どうして、ここに!?」

「俺はずっと貴女を想って生きていました。あなたが婚約と同時に王都へ向かった後も、ずっと」
 オリヴァーの真剣な態度が、私への長年の思いの深さを如実に語っている。

「せめて王妃付きの護衛になれたら、と思い軍人を志しましたが、上官から、貴女が碌な扱いを受けていないと知り……」
アルフレッド王子アレが貴女に飽きたこの機会に、と思い、本心を隠して接近し、下賜として貴女に会えることになりました」
 私はオリヴァーの話に涙が溢れた。

「そんな……あなたは……」
「俺は貴女を愛していて、結婚を申し入れたいと思っていますが、もし、貴女が望むならご家族の下に帰れるよう手配します」

「ぜひ、結婚を……」
 涙ながらにそう言うと、オリヴァーは私の涙を拭ってくれた。
「泣かないでください。これからは私が貴女を守ります。貴女様を幸せにします。大好きです。幼馴染だった頃からずっと……」

 オリヴァーに強く、強く抱きしめられた。
 オリヴァーの温かさと優しさに包まれて、安心した。
 私はオリヴァーに感謝の言葉を伝えた。
「ありがとう。あなたがいてくれて、本当に良かった」

「いいえ、こちらこそ。貴女が無事で、俺のもとに来てくれて、間に合って、本当に良かった」
 オリヴァーは私の頭を撫でながら、微笑んだ。
「さあ、ここは私の屋敷です。どうぞ中にお入りください」
 オリヴァーは私を馬車から降ろし、手を引いて屋敷に案内した。

 執事やメイドたちは私を歓迎してくれた。
「お嬢様、お帰りなさいませ」
「お嬢様、お待ちしておりました」
「お嬢様、どうぞごゆっくりなさってください」
 皆が私に優しく接してくれる。

 初めて会う人ばかりだったが、すぐに打ち解けることができた。
 オリヴァーは私を部屋に連れて行ってくれた。
 ドレスを着てハイヒールを履いている私にあわせた、ゆっくりとした歩みだった。

 部屋は広くて豪華だったが、落ち着いた雰囲気があった。
 オリヴァーは私にベッドを好きに使うよう言ってくれる。

「疲れているでしょう。少し休んでください。俺は用事があるので、少し外に出ますが、すぐに戻ります」
 用事、とは何だろう。と思うも、
「わかりました。気をつけてくださいね」
 と微笑んだ。
「はい。愛しています」
 オリヴァーは私の頬にキスをして、部屋を出て行った。
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