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第三章 冥府の大樹林編
第45話 もう一人の主人公①【クロエ視点】
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四天王ゲートリンクを無事に退けた二日後。
クロエ・ローズミストは、アリアンナとともに王立学園にて入学に関する説明を聞いていた。
一通り教師からの話が終わったタイミングで、クロエはかねてから気になっていたことを切り出す。
「一つ質問いいかしら?」
「もちろん、何でも大丈夫ですよ」
「この学園に通っている生徒の中に、灰色の髪をしためちゃくちゃ強くてかっこいい人がいると思うんだけど、心当たりはないかしら?」
「は、はあ……」
クロエの質問を受けた教師は、困ったように眉間にしわを寄せた。
そして、隣にいるもう一人の教師と顔を合わせ、ボソボソと話し始める。
「うちの学園に灰色の髪をした生徒なんていましたっけ?」
「ふむ、あまり記憶にないが……そうだ、確か入学すぐに休学したレンフォードは灰髪じゃなかったか?」
「ああ、確かに! クロエ様、それはクラウス・レンフォードではありませんか?」
「……クラウス?」
その名前を聞いたクロエは、う~んと首を傾げた。
(クラウス? その名前どこかで聞いたことある気が……そうよ、思い出したわ! 確か2日前、ソフィアとエレノアが言っていた人ね)
今にも答えにたどり着きかけるクロエ。
しかし直後、彼女はなぜか首を左右に振った。
(その人も強いって話だけど……まあ、あの人には絶対に構わないだろうから別人よね!)
恩人とクラウスが別人だと思い込んでいるクロエは、一瞬で正解を切り捨てた。
ゲームにおいての彼女は、アリアンナを殺した貴族に対する憎しみを募らせる復讐キャラである。
そのため序盤は気付きにくいのだが、ひとたびそのベールを脱げば思い込みが激しく、おっちょこちょいな一面があったりする。
つまるところ、ただのバカである。
そのため、クロエは曇りのない真っ直ぐな瞳で教師たちを見つめた。
「残念だけど、そのクラウスって人とは違うわ」
「そうですか。しかしそうなると、他にもう候補は……」
困ったような表情を浮かべる教師。
それを見たクロエは、方針を変えることにする。
「じゃあもう一つ質問……というより要望なんだけど、色々と学園の中を見させてもらってもいいかしら?」
「ええ、それはもちろん。我が学園が誇る施設の数々を案内いたしましょう」
訊いても分からないのであれば、自分の足で探せばいい。
クロエはそう判断したのだった。
◇◇◇
教師から学園内を案内されている途中、ふとアリアンナがクロエに話しかけた。
「クロエ、少し焦りすぎじゃない? 無理に今日、あの人を探し出そうとしなくても……」
「何言ってるのアンナ、これはせっかくのチャンスよ? それにお礼を伝えるなら、早ければ早い方がいいじゃない」
「それはそうだけど……」
そんな会話をしながら歩いていると、次に案内されたのは修練場だった。
学園生たちは日々、ここで剣術や魔術の腕を磨き上げているという。
今も中では3人の女生徒が真剣に訓練していた。
その光景を見たクロエは、きらりと目を輝かせる。
「……ここはいいわね」
基本的にクロエは実戦の中で自分を鍛え上げてきた。
しかしこの場所でなら、これまで試せなかった修練が行えるだろう。
恩人目当てで頼んだ案内だったが、思わぬ収穫があったことに満足するクロエ。
しかし、
「おい貴様ら、ここをどいてもらおうか!」
「……ん?」
少し癇に障る、大きな声が修練場に響いた。
見てみると、そこには数人の取り巻きを引き連れた赤髪の男が立っていた。
彼らの視線の先には、クロエが微笑ましく眺めていた女生徒たちがいる。
するとそのうちの一人が、困った様子で口を開いた。
「し、しかし、この時間は私たちが予約していて……」
「何だと? 貴様、上級貴族である私に逆らうつもりか?」
「い、いいえ、決してそんなつもりでは……」
「だったらさっさとここから出ていけ。そして今後は立場というものを弁えるんだな」
そんなやりとりを見たクロエは、不満げに舌を鳴らした。
「どこにでも、あんな自分勝手な貴族はいるのね……」
「ク、クロエ様、次の施設を案内いたしましょう!」
「悪いけど、少しだけ待っていてもらえるかしら」
教師の提案を断り、クロエはまっすぐ赤髪のところへと向かった。
そして、
「アンタたち、そのへんで止めなさい!」
堂々とした様子でそう告げた。
すると、クロエの存在に気付いた赤髪が怪訝そうな表情を浮かべる。
「なんだお前は? っ、それに黒髪持ちだと!? 禍々しい、近づくな!」
「……ふ~ん、王都にもそんな偏見を持っている人がいるのね」
「何か言ったか!?」
「あなたのそのうるさそうな赤髪よりは、よっぽどお淑やかで素敵でしょって言ったのよ!」
「貴様、どの口でっ……!」
言い合うクロエと赤髪の二人。
それを見たアリアンナは「あちゃ~」と頭を抱え、教師たちは盛大に青ざめていた。
そんな中、赤髪がビシッとクロエに指を突き付ける
「貴様! この俺様がアクス・ヴァガダーと知っての狼藉か!?」
「アクズ、バカダ……? 何よそれ、自己紹介かしら?」
「っ! 一度ならず二度までも! 俺を知らないなど貴様、本当にこの学園に通う貴族か!?」
「まだ学園生でもなければ、貴族でもないわ。文句あるかしら?」
「なっ、もしかして平民か……? 黒髪持ちの平民の分際で俺に歯向かうなど、決して許すことはできんぞ!」
そう叫びながら剣を抜くアクス。
それを見て、クロエは逆に冷静さを取り戻した。
(少しヒートアップしすぎたかしら……? いや)
クロエはちらりと、後ろで不安げな表情を浮かべる女生徒3人組を見て決意を固める。
そしてバッと弓を抜く。
「いいわ、ならば決闘よ。アタシに負けたら、素直にここから立ち去りなさい!」
「いいだろう! その代わり俺が勝ったら、貴様を一生奴隷にしてやる!」
かくして、クロエとアクスの決闘が始まるのだった。
クロエ・ローズミストは、アリアンナとともに王立学園にて入学に関する説明を聞いていた。
一通り教師からの話が終わったタイミングで、クロエはかねてから気になっていたことを切り出す。
「一つ質問いいかしら?」
「もちろん、何でも大丈夫ですよ」
「この学園に通っている生徒の中に、灰色の髪をしためちゃくちゃ強くてかっこいい人がいると思うんだけど、心当たりはないかしら?」
「は、はあ……」
クロエの質問を受けた教師は、困ったように眉間にしわを寄せた。
そして、隣にいるもう一人の教師と顔を合わせ、ボソボソと話し始める。
「うちの学園に灰色の髪をした生徒なんていましたっけ?」
「ふむ、あまり記憶にないが……そうだ、確か入学すぐに休学したレンフォードは灰髪じゃなかったか?」
「ああ、確かに! クロエ様、それはクラウス・レンフォードではありませんか?」
「……クラウス?」
その名前を聞いたクロエは、う~んと首を傾げた。
(クラウス? その名前どこかで聞いたことある気が……そうよ、思い出したわ! 確か2日前、ソフィアとエレノアが言っていた人ね)
今にも答えにたどり着きかけるクロエ。
しかし直後、彼女はなぜか首を左右に振った。
(その人も強いって話だけど……まあ、あの人には絶対に構わないだろうから別人よね!)
恩人とクラウスが別人だと思い込んでいるクロエは、一瞬で正解を切り捨てた。
ゲームにおいての彼女は、アリアンナを殺した貴族に対する憎しみを募らせる復讐キャラである。
そのため序盤は気付きにくいのだが、ひとたびそのベールを脱げば思い込みが激しく、おっちょこちょいな一面があったりする。
つまるところ、ただのバカである。
そのため、クロエは曇りのない真っ直ぐな瞳で教師たちを見つめた。
「残念だけど、そのクラウスって人とは違うわ」
「そうですか。しかしそうなると、他にもう候補は……」
困ったような表情を浮かべる教師。
それを見たクロエは、方針を変えることにする。
「じゃあもう一つ質問……というより要望なんだけど、色々と学園の中を見させてもらってもいいかしら?」
「ええ、それはもちろん。我が学園が誇る施設の数々を案内いたしましょう」
訊いても分からないのであれば、自分の足で探せばいい。
クロエはそう判断したのだった。
◇◇◇
教師から学園内を案内されている途中、ふとアリアンナがクロエに話しかけた。
「クロエ、少し焦りすぎじゃない? 無理に今日、あの人を探し出そうとしなくても……」
「何言ってるのアンナ、これはせっかくのチャンスよ? それにお礼を伝えるなら、早ければ早い方がいいじゃない」
「それはそうだけど……」
そんな会話をしながら歩いていると、次に案内されたのは修練場だった。
学園生たちは日々、ここで剣術や魔術の腕を磨き上げているという。
今も中では3人の女生徒が真剣に訓練していた。
その光景を見たクロエは、きらりと目を輝かせる。
「……ここはいいわね」
基本的にクロエは実戦の中で自分を鍛え上げてきた。
しかしこの場所でなら、これまで試せなかった修練が行えるだろう。
恩人目当てで頼んだ案内だったが、思わぬ収穫があったことに満足するクロエ。
しかし、
「おい貴様ら、ここをどいてもらおうか!」
「……ん?」
少し癇に障る、大きな声が修練場に響いた。
見てみると、そこには数人の取り巻きを引き連れた赤髪の男が立っていた。
彼らの視線の先には、クロエが微笑ましく眺めていた女生徒たちがいる。
するとそのうちの一人が、困った様子で口を開いた。
「し、しかし、この時間は私たちが予約していて……」
「何だと? 貴様、上級貴族である私に逆らうつもりか?」
「い、いいえ、決してそんなつもりでは……」
「だったらさっさとここから出ていけ。そして今後は立場というものを弁えるんだな」
そんなやりとりを見たクロエは、不満げに舌を鳴らした。
「どこにでも、あんな自分勝手な貴族はいるのね……」
「ク、クロエ様、次の施設を案内いたしましょう!」
「悪いけど、少しだけ待っていてもらえるかしら」
教師の提案を断り、クロエはまっすぐ赤髪のところへと向かった。
そして、
「アンタたち、そのへんで止めなさい!」
堂々とした様子でそう告げた。
すると、クロエの存在に気付いた赤髪が怪訝そうな表情を浮かべる。
「なんだお前は? っ、それに黒髪持ちだと!? 禍々しい、近づくな!」
「……ふ~ん、王都にもそんな偏見を持っている人がいるのね」
「何か言ったか!?」
「あなたのそのうるさそうな赤髪よりは、よっぽどお淑やかで素敵でしょって言ったのよ!」
「貴様、どの口でっ……!」
言い合うクロエと赤髪の二人。
それを見たアリアンナは「あちゃ~」と頭を抱え、教師たちは盛大に青ざめていた。
そんな中、赤髪がビシッとクロエに指を突き付ける
「貴様! この俺様がアクス・ヴァガダーと知っての狼藉か!?」
「アクズ、バカダ……? 何よそれ、自己紹介かしら?」
「っ! 一度ならず二度までも! 俺を知らないなど貴様、本当にこの学園に通う貴族か!?」
「まだ学園生でもなければ、貴族でもないわ。文句あるかしら?」
「なっ、もしかして平民か……? 黒髪持ちの平民の分際で俺に歯向かうなど、決して許すことはできんぞ!」
そう叫びながら剣を抜くアクス。
それを見て、クロエは逆に冷静さを取り戻した。
(少しヒートアップしすぎたかしら……? いや)
クロエはちらりと、後ろで不安げな表情を浮かべる女生徒3人組を見て決意を固める。
そしてバッと弓を抜く。
「いいわ、ならば決闘よ。アタシに負けたら、素直にここから立ち去りなさい!」
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