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第二章 王都編
第30話 暗闇に潜む暗殺者【ブラゼク視点】
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「許さん……決して許さんぞ!」
王都に暮らす貴族の一人であるブラゼク伯爵は現在、怒りに打ち震えていた。
その理由には、ある少年が大きく関係している。
最初のきっかけは昨日。
ブラゼクがありがたくも町の平民に声をかけている途中に、その少年が邪魔をしてきた。
そしてあろうことか、何かしらの卑怯な手段を用い、錆びた剣でブラゼクを痛めつけてきたのだ。
それだけでも到底許しがたいというのに、だ。
たった今、王城にやってきたブラゼクの目にその少年の姿が飛び込んできた。
「待て! なぜ奴がこんなところにいる!? どけ、私にアイツを処分させろ!」
「お待ちください! これからあのお方は陛下に――」
恨みを返そうと奮起するブラゼクだったが、城の使用人に止められる。
何でも話を聞くに、彼が最近王都でも噂になっているレンフォード子爵であり、魔王軍幹部討伐の褒美を今からもらうとのことだった。
それを聞いたブラゼクは、さらに怒りを膨らませた。
(陛下から直々に褒美をもらうだと!? あのような若造が!? ありえんありえんありえん、これは何かの間違いだ!)
昨日ブラゼクを打ち負かしたのと同様に、何か卑怯な手で成果を上げたのだろう。
そう確信したブラゼクは、自分の手でクラウスを罰するしかないと判断した。
「ククク、そうと決まれば――」
ブラウスはすぐさま計画を立て、実行に移すのだった。
◇◇◇
『こちら、王都で大人気の紅茶と茶菓子になります。ぜひ、レンフォード様に頂いてほしいと仰せつかっております』
『? ああ、分かった』
『それでは、ゆっくりとお召し上がりください』
数十分後、その光景を視ながらブラゼクはにやりと笑みを深めた。
ブラゼクの計画はこうだ。
直属の部下を城の使用人に変装させ、【謁見の間】から出てきたクラウスが待機している部屋に向かわせる。
そして、とっておきの“贈り物”をその場に残して退散させる。
贈り物は全部で三つ。
紅茶にパウンドケーキ、それから虫の形をした極小の監視用魔道具だ。
その魔道具から流れてくる映像を、ブラゼクは満足げに眺めていた。
「さあ、私に歯向かったことを後悔するんだな」
今か今かと期待するブラゼクの前で、クラウスは紅茶に手を伸ばす。
そして迷うことなく、それを口に含んだ。
『ふむふむ。これが今、王都で大人気の紅茶か。確かに豊かな風味が……ん?』
ようやく何かに気付いたような素振りを見せるが、もう遅い。
役立たずをパーティーから追放した後くらい、もう遅い。
「ふはは、飲んだな! その紅茶には、体長10メートルを超えるAランク魔物・クラッシュエレファントを昏倒させるほどの猛毒が含まれている! これで貴様は終わりだ!」
高らかに笑うブラゼク。
しかし――
『これなら普段、マリーの淹れてくれるものの方が美味いな』
「なっ!?!?!?」
どういうわけか、クラウスが倒れることはなかった。
まさか部下が毒を入れ忘れた?
いや、確かにクラウスは紅茶の異変に気付いていた。
であれば、何か別の理由が――
ここまでを考え、ブラゼクはブンブンと首を左右に振った。
「いや、待て、落ち着け。私が用意した策はもう一つある。偉大なる貴族は、一つの作戦が失敗した程度で狼狽えたりはしないのだ」
これ以上なく狼狽えた後という事実を忘れ、ブラゼクは映像に集中する。
その時、クラウスがパウンドケーキに手を伸ばした。
ブラゼクは再び笑みを深める。
「くはは、愚かなり! そのケーキには最高硬度の鱗を持つAランク魔物・ダイヤモンドタートルの鱗を吹き飛ばすほどの火薬が含まれている! それが腹の中で爆発し、貴様の体は木っ端みじんとなるだろう!」
確信するブラゼク。
しかし――
『今の王都では激辛菓子が人気なのか……? いや、それともあれか。一つだけ外れの入ったドッキリ用として人気なんだな。うん、そうに違いない!』
「なななっ!?」
クラウスは一瞬だけ驚いた表情を浮かべたものの、全く無事なまま意味の分からないことを口にしていた。
その光景を視て、ブラゼクはこれ以上なく動揺する。
「な、なんだ、何が起こっている!? なぜ毒も爆発も全く効かない!? まさかこれらへの耐性があるとでも言うのか!?」
奇しくもブラゼクの予想は正しかった。
クラウスはマリーに給仕された際、常に状態異常耐性アップと熱耐性アップの魔術をかけ続けていた。
その結果、完全無効とまではいかずとも、魔術をかけていない際にも一定の毒や熱なら無効化するほどの耐性を有していたのだ。
そのため、ブラゼクの用意した毒と爆弾ごときではクラウスに大したダメージを与えることはできなかった。
それどころか、自然治癒によりクラウスは既に完全回復している始末。
しかし、それを知らないブラゼクは動揺することしかできない。
いったい自分の何が間違っていたのか、考え続けるブラゼクだったが――
『ん? なんだ、ただの虫――』
――そんな言葉とともに、ブチッ! という音が聞こえて映像が途切れる。
どうやら何かの拍子に、魔道具を潰されてしまったらしい。
それからしばらくして、ブラゼクはようやく平静を取り戻した。
「ふぅ、今回は失敗したが情報は入手できた。次は絶対に失敗しないよう、気をつければいいだけだ」
そこでふと、ブラゼクは喉が渇いていることに気付く。
今まで少し大声を出しすぎたせいだろう。
「おい、誰か飲み物を持って……ん?」
そこでブラゼクは、テーブルの上に紅茶とパウンドケーキが置かれているのに気付いた。
いつの間にか部下が置いていったのだと理解し、なかなかできる奴だと満足して頷く。
「あの不届き者に渡した分には毒などを入れたとはいえ、この紅茶とケーキが王都で大人気なのは事実だ。今はこれを食べて落ち着くとしよう」
貴族とは常に優雅でいなくては。
そう考えながら、ブラゼクはパウンドケーキを一口で頬張り、紅茶をゴクリと一気飲みする。
「うん、どちらも確かな美味さブハァァァッッッ!?!?!?!?!?」
その時だった。
体の内側でこの世のものとは思えない熱が生じ、同時に手足を痺れさせる成分が全身に響き渡っていく。
言葉をも失う苦しみの中、ブラゼクはようやく理解した。
(これはまさか、レンフォードが食した残り!? だが、なぜそれがここにある!)
もしや部下が裏切りでもしたのだろうか?
ブラゼクは部屋の中をのたうち回りながら、必死に周囲を見渡す。
そして、それを見つけた。
「……っ、誰、だ」
部屋の片隅には、大きめのコートを羽織った何者かが立っていた。
フードを深くかぶっているため、それが誰なのかは分からない。
はっきりしているのは、その人物が悪意を持ってブラゼクに近づいてきたこと。
暗闇に潜む暗殺者はおもむろに口を開く。
「これは断罪です」
その声色からようやく、その人物が女であると気付いた。
(いったい、貴様は……)
薄れゆく意識の中、ブラゼクは彼女の言葉に耳を傾ける。
「自らの罪に向き合い、眠りなさい」
そしてブラゼクは、ゆっくりと意識を失うのだった。
「……これも全ては、ご主人様の意思なのですから」
王都に暮らす貴族の一人であるブラゼク伯爵は現在、怒りに打ち震えていた。
その理由には、ある少年が大きく関係している。
最初のきっかけは昨日。
ブラゼクがありがたくも町の平民に声をかけている途中に、その少年が邪魔をしてきた。
そしてあろうことか、何かしらの卑怯な手段を用い、錆びた剣でブラゼクを痛めつけてきたのだ。
それだけでも到底許しがたいというのに、だ。
たった今、王城にやってきたブラゼクの目にその少年の姿が飛び込んできた。
「待て! なぜ奴がこんなところにいる!? どけ、私にアイツを処分させろ!」
「お待ちください! これからあのお方は陛下に――」
恨みを返そうと奮起するブラゼクだったが、城の使用人に止められる。
何でも話を聞くに、彼が最近王都でも噂になっているレンフォード子爵であり、魔王軍幹部討伐の褒美を今からもらうとのことだった。
それを聞いたブラゼクは、さらに怒りを膨らませた。
(陛下から直々に褒美をもらうだと!? あのような若造が!? ありえんありえんありえん、これは何かの間違いだ!)
昨日ブラゼクを打ち負かしたのと同様に、何か卑怯な手で成果を上げたのだろう。
そう確信したブラゼクは、自分の手でクラウスを罰するしかないと判断した。
「ククク、そうと決まれば――」
ブラウスはすぐさま計画を立て、実行に移すのだった。
◇◇◇
『こちら、王都で大人気の紅茶と茶菓子になります。ぜひ、レンフォード様に頂いてほしいと仰せつかっております』
『? ああ、分かった』
『それでは、ゆっくりとお召し上がりください』
数十分後、その光景を視ながらブラゼクはにやりと笑みを深めた。
ブラゼクの計画はこうだ。
直属の部下を城の使用人に変装させ、【謁見の間】から出てきたクラウスが待機している部屋に向かわせる。
そして、とっておきの“贈り物”をその場に残して退散させる。
贈り物は全部で三つ。
紅茶にパウンドケーキ、それから虫の形をした極小の監視用魔道具だ。
その魔道具から流れてくる映像を、ブラゼクは満足げに眺めていた。
「さあ、私に歯向かったことを後悔するんだな」
今か今かと期待するブラゼクの前で、クラウスは紅茶に手を伸ばす。
そして迷うことなく、それを口に含んだ。
『ふむふむ。これが今、王都で大人気の紅茶か。確かに豊かな風味が……ん?』
ようやく何かに気付いたような素振りを見せるが、もう遅い。
役立たずをパーティーから追放した後くらい、もう遅い。
「ふはは、飲んだな! その紅茶には、体長10メートルを超えるAランク魔物・クラッシュエレファントを昏倒させるほどの猛毒が含まれている! これで貴様は終わりだ!」
高らかに笑うブラゼク。
しかし――
『これなら普段、マリーの淹れてくれるものの方が美味いな』
「なっ!?!?!?」
どういうわけか、クラウスが倒れることはなかった。
まさか部下が毒を入れ忘れた?
いや、確かにクラウスは紅茶の異変に気付いていた。
であれば、何か別の理由が――
ここまでを考え、ブラゼクはブンブンと首を左右に振った。
「いや、待て、落ち着け。私が用意した策はもう一つある。偉大なる貴族は、一つの作戦が失敗した程度で狼狽えたりはしないのだ」
これ以上なく狼狽えた後という事実を忘れ、ブラゼクは映像に集中する。
その時、クラウスがパウンドケーキに手を伸ばした。
ブラゼクは再び笑みを深める。
「くはは、愚かなり! そのケーキには最高硬度の鱗を持つAランク魔物・ダイヤモンドタートルの鱗を吹き飛ばすほどの火薬が含まれている! それが腹の中で爆発し、貴様の体は木っ端みじんとなるだろう!」
確信するブラゼク。
しかし――
『今の王都では激辛菓子が人気なのか……? いや、それともあれか。一つだけ外れの入ったドッキリ用として人気なんだな。うん、そうに違いない!』
「なななっ!?」
クラウスは一瞬だけ驚いた表情を浮かべたものの、全く無事なまま意味の分からないことを口にしていた。
その光景を視て、ブラゼクはこれ以上なく動揺する。
「な、なんだ、何が起こっている!? なぜ毒も爆発も全く効かない!? まさかこれらへの耐性があるとでも言うのか!?」
奇しくもブラゼクの予想は正しかった。
クラウスはマリーに給仕された際、常に状態異常耐性アップと熱耐性アップの魔術をかけ続けていた。
その結果、完全無効とまではいかずとも、魔術をかけていない際にも一定の毒や熱なら無効化するほどの耐性を有していたのだ。
そのため、ブラゼクの用意した毒と爆弾ごときではクラウスに大したダメージを与えることはできなかった。
それどころか、自然治癒によりクラウスは既に完全回復している始末。
しかし、それを知らないブラゼクは動揺することしかできない。
いったい自分の何が間違っていたのか、考え続けるブラゼクだったが――
『ん? なんだ、ただの虫――』
――そんな言葉とともに、ブチッ! という音が聞こえて映像が途切れる。
どうやら何かの拍子に、魔道具を潰されてしまったらしい。
それからしばらくして、ブラゼクはようやく平静を取り戻した。
「ふぅ、今回は失敗したが情報は入手できた。次は絶対に失敗しないよう、気をつければいいだけだ」
そこでふと、ブラゼクは喉が渇いていることに気付く。
今まで少し大声を出しすぎたせいだろう。
「おい、誰か飲み物を持って……ん?」
そこでブラゼクは、テーブルの上に紅茶とパウンドケーキが置かれているのに気付いた。
いつの間にか部下が置いていったのだと理解し、なかなかできる奴だと満足して頷く。
「あの不届き者に渡した分には毒などを入れたとはいえ、この紅茶とケーキが王都で大人気なのは事実だ。今はこれを食べて落ち着くとしよう」
貴族とは常に優雅でいなくては。
そう考えながら、ブラゼクはパウンドケーキを一口で頬張り、紅茶をゴクリと一気飲みする。
「うん、どちらも確かな美味さブハァァァッッッ!?!?!?!?!?」
その時だった。
体の内側でこの世のものとは思えない熱が生じ、同時に手足を痺れさせる成分が全身に響き渡っていく。
言葉をも失う苦しみの中、ブラゼクはようやく理解した。
(これはまさか、レンフォードが食した残り!? だが、なぜそれがここにある!)
もしや部下が裏切りでもしたのだろうか?
ブラゼクは部屋の中をのたうち回りながら、必死に周囲を見渡す。
そして、それを見つけた。
「……っ、誰、だ」
部屋の片隅には、大きめのコートを羽織った何者かが立っていた。
フードを深くかぶっているため、それが誰なのかは分からない。
はっきりしているのは、その人物が悪意を持ってブラゼクに近づいてきたこと。
暗闇に潜む暗殺者はおもむろに口を開く。
「これは断罪です」
その声色からようやく、その人物が女であると気付いた。
(いったい、貴様は……)
薄れゆく意識の中、ブラゼクは彼女の言葉に耳を傾ける。
「自らの罪に向き合い、眠りなさい」
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