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嫌悪の歯茎攻め、夜間飛行は耽美な香、天国への階段は血管切れる絶頂感 

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 夫の多朗は急な入院になったようだった。

呆然としている私を尻目に、夫は歯磨きセットや洗面器を手早く用意した、

「何か手伝おうか」やっとのことで口をにらいた私に

「いいよ、僕は子供の頃から何度も入院しているから・・大丈夫だよ」

夫はそう言いながら寂しそうに少し微笑んだ。

そして車のキーを持った。

「この車もしばらく乗れないかもしれないな、たまには車も乗ってやってくれよ」

夫は私を見てそう言った後、玄関を出て行った。





 時間は23時すぎ、私はまだ眠れずにいた。

スマホがなった。私は慌てて、画面を見る。

「夜間飛行」と連絡先が出ていた。私の仕事先。業務連絡だ。


 23時以降に到着する業務連絡に、ろくなものはない。

「レインです」私は仕事場の呼びなで電話に出た。




電話はすぐに“客”に転送された。私は熱った体を持て余しながら、しょざいなく衣服を襟を触った。

まだあそこはびっしょり濡れたままだ。

 「もしもし、“レイン”ですか?」

電話の主は低い男性の声で私の秘密の名を呼んだ。仕事だ。

「はい、いかにも。でも“こんな夜更け”、にどうしました?」

「満月の夜」

「承知いたしました」

私はスマホと切り、真っ白いスケルトンのワンピースに着替えて、

バッグに小さな護身用のピストルをハンカチで包んで入れてから

シャネルのナンバー5の香水を耳の後ろに吹き付けた。





子供部屋では、美海が寝ている。

美海は本当に可愛く、無防備な表情ですやすやと眠っていた。

時々小さく寝言を言っている。あたまの中でまだ、この子は羊を数えているのかもしれない。

私は、美海の額にキスをした。迷信かもしれないけれど、

小さい頃に子供の口にキスをすると、虫歯菌が映ると聞いたので、キスはいつも頬にしている。本当かしら。

 「私の大切な美海、行ってくるわね」





ホテル、ロイヤルプリンス1000室で私は私の命づなであるハンドバッグを一生懸命抱えて“客”の到着を待ってい

た。震えていた。

いつだって仕事の前は震えている。こ

の癖は治らない。どんな男が来るか、ひどいことされるのかもしれない。

しかし、リスクは承知の上だ。

私は、真面目な主婦のほかに、もうひとつの顔を持っている高額をいただく、高級売春婦なのだ。

お客は、会社の役職や、重要人物ばかり、これってどうなんだろ?

しかしこんなことは私には関係ない。

私は、お金持ちと寝て、「夜間飛行」の指示通りにことをすますだけだ。

ただの、子供のお使いにすぎない。





私はベッドの片端にハンドバッグを置き、中からスミス&ウエスタン M &P9シールド小型拳銃を取り出して

枕の裏に隠した。ドアベルがなり、

返事をするとラフなゴルフウエア姿の高齢の男が現れた。

私は自分の頭の中に記憶されたプロファイルを一枚づつめくる。

あったわ、大手製薬会社、代表取締役、権田山財前だわ。汚しい大人、罪悪と謀略の匂いがする。

「おお、こんな美しい人が・・」

老人は醜悪な口を歪めてそう呟く。





「おはようあるいは、おやすみなさい、私はレイン、あなたをなんとしたらいいかしら」

男は私の足の下から胸まで舐めるように見ながらいった。思わず背中に悪寒が走る。

「私のことは、そうですね、“ペテン師”とよんでください」男はしわがれた声でそういって微笑んだ。

ペテン師だって?何気取ってんの、ウケ狙い?

おじいさんになっても男は、ただやりたいだけの汚らしい野獣じゃん、笑わせんなよ。

男の枯れた皮膚の奥から漂う、仁丹とタバコのヤニの匂いがした穢らわしい。





「それでは、“ペテン師さま”今夜は私ども、コールガール夜間飛行をご利用いただきありがとうございます」


私は事務所から叩き込まれているキャッチフレーズを淀なく誦じる。

「テンさま、今夜、私はあなたのものよ。自由になさってください」

すました笑顔でそう言いながら内心私の嫌悪感でからだじゅう鳥肌がプツプツ浮かんでいた。


そして嫌悪感の正体は最後まで和解できなかった亡くなった父に彼はどことなく面影が似ていたのも

関係していたのかもしれない。

「テン様?」「ペテン師は少し呼びづらいので」私は笑わない目でそう言った。

私はワンピースの胸元のボタンを外した。

枕の裏にあるスミス&ウエスタン M &P9シールドを思う。

しかしたら今夜こそ、自分の息の根を止めるためにこの銃を使うことになるのかしら?




 私は、ワンピースのボタンをゆっくりと外した。

もともと手先が不器用なのでボタンを外すのも、つけるのも苦手だ。

不器用なところがいい、という変態のお客さんもいる。全く意味不明だ。

たっぷり時間をかけて、ぜんぶのボタンを外すと、

ワンピースは自分の重みで、シュッと衣擦れの音を残して足もとのカーペットの上に落ちた。

「おおお・・」男は感嘆の声をあげた。

「今夜私はあなたのもの、自由いしてね」あまり気は進まないけれど。





私は、自分の嫌悪感をうち消すために、会社にモットーを心に浮かべてみる。

屈んで自分で右足からゆっくり外して、白くなめらかな下半身を彼の前にさらしていく、

彼は、壁の前に私を立たせたまま、床にひざまづいて、

下着だけになった私の腰に両手を回して抱きついて、


私の滑らかな肌のお腹にざらざらの頬を、円を描くようにずりずりずりつけた。

嫌だ、まるでお父さんに犯されているようだ。最悪だ、

この男生理的にだめ、吐きそうだ。

そしてまず自分も服脱げよ!このど変態!胃の奥から酸っぱい液が逆流しそうなのに、

この男から一刻も早く逃げたいのに、男の右手は、

私のパンティに手をかけて足首までずり下ろしてから、綺麗に剃った私の下腹部に頬擦りしてた。

「柔らかくて芳しい・かおり・・」嫌だ、芸術家気取りのこの男、

さらにいやが増していくじゃないか!

私はぎゅっと目を瞑る。しかし男の仁丹とタバコのやにの混ざったん胃おいは消えない。





「おえっ」私は思わずえずいて、体を固くした。「感じるかい・・美しい人・・」勘違いはななだしいやん、

こちとらあんたが嫌なんだよ!

しかし私の心の声も届くはずもなく男の頬はだんだん下に下がっていき、

ついには私の大事な下腹部をなん度もなん度も撫でた。

痛いんだよ、ざらざらの皮膚と髭の剃り残しが、せっかく丹念に磨き上げた私の皮膚を引っ掻いていく。

彼は不意に口から入れ歯を外した。

そしてした足らずな口調でたったままの不自然な姿勢の私に「あしをひらけ」と命令口調で言った。





冗談じゃない、しかし仕事中だ、私は仕方なく目を開けて足を開いた。

私の目線の下に男のてっぺんが少し薄くなった頭が見える、

それは私の大事な肉の奥にある秘部を唾液で汚れた歯のない口で犯していた。

いますぐスミス&ウエスタン M &P9シールド小型拳銃でこの頭を吹き飛ばしてやりたいという衝動に駆られる。

「うううう」


男は唸る、男はなのない口で私の肉のひだにまで入り、

なん度も汚しい唾液を注ぎ込みながら私の秘部を舐め回した。

「美しいい、とても美しい」不意に男の動きが止まった。

見てみると男は服を脱いでいる。歳の割に筋肉隆々だ、意外・・高級そうなポロシャツを脱いで、

チノパンツをずり下ろすと真っ赤なトランクスが現れた。

私は思わず吹き出しそうになるのを堪えて服を脱ぐ様子を見ていた。

プールで着替える子供ならともかく、大人の男がパンツを脱ぐ様子は誰がしてもこっけいなものだ。

かっこよくパンツ脱げる男を見たことがない。

しかしパンツ脱がなければ始まらない。見ていて恥ずかしい。

男がパンツを脱いだのを見て驚いた。股間に逸物は、巨大に勃起して天をつらん抜かんばかりだ、

私はまた吹き出しそうになる。エロ漫画みたいじゃん。そこは鍛えてるんだ・・だったら歯も大切にしろよ。

私は笑いを堪えるのに必死だ。





「あなたの苦しそうなかお、とても美しいです・・」救いようのないかんちがい男、

いや、ここまでかんちがいなら、ある意味天使か?

男は裸のまま、乱暴に私のブラを剥ぎ取って、私の小さなピンク色のちくびにむしゃぶりついた。

いや天使じゃない、野獣だ!いやだ、こんなおぞましい男いやだ。

心は叫ぶけれど。私の小さな乳首はいつのまにかかたくぼっきしていた。





男の舌がしつように乳首の先を刺激する。苦しい、吐きそう。心の中で叫んでも、

誰も助けに来てくれない。

「ああ」私はたまらなくなって吐息を漏らした。

その吐息は思いがけなく甘く熟した果実のような耽美な香りがした。





「果実のように柔らかいとてもすなおからだだ・・」男のいやらしい声が聞こえる。

いつの間にか下半身はから体液が溢れ出て、ふとももを伝って足首まで滴り落ちていた。

何これ?私興奮してるの?おかしい?私は自分の右手を股の奥にあるピンク色の秘部を触ってみた。

あたたかい・・あそこが聖液でびしょびしょに濡れていた。なんでこんな男にエレクトするんだ。





こんな私大嫌いだ。男は私を不自然な大勢のまま、

壁の間にて立たせたて座ることも横たわることもを許さなかった、

そしてすっかり歯の抜け落ちた、仁丹とタバコのヤニに匂いがする口で

私の体全体をべたべたになるまで汚くなめ回した



私は腰の力が抜けて。そのまま床にくづれ落ちた。

「レイン、ベッドに行きましょう」男は私の体を軽々と持ち上げた、

やめてくれ、頭の血管切れたらどうすんだ、私、救急車呼ばないぞ、A E Dもしないぞ!

使い方は知っているけど。

私を抱き上げる男の体は筋肉で膨らんで、私の細い体をすっぽりとと包み込んだ。

とても暑苦しく臭い体。なのにあそこはびしょびしょだ。もう訳がわからない。





 私はうつ伏せのまま、乱暴にベッドに放り投げられた。

しかし、さすがロイヤルプリンスのスイートルームのベッドは、私の体を優しくキャッチする。

「ベッドふわふわ、感謝」思いがけず、ベッドはふわふわだった。

「お尻を上げろ」嫌だ、と反射的に思ったけれど私は素直に従った。

「はい・・」この男、やばい、変だ。私は男に向けてお尻を突き出して股間を開いた。

もう、どうでもいいや、私の嫌悪感は半ば諦めムードに陥っていた。「私は人の視線が怖いので、

包帯で目隠しをしてください。





きた、変態行為?いや、姿を、見られたくない?どちらでもいいや、

私は頭に白い包帯を巻かれて視界をうばわれ。そのまま後ろから男のものを挿入された。

ううっ痛い!この男やはり変態だ。嫌だ!なのに、

私の奥のあそこはまだだらしなくひらいて、弛緩したまま、びっしょりと体液で濡れていて男の巨大あれを根本の奥

まで受け入れた。




男は強い力で、腰を振り始める。おじいちゃん、だめだよ、血管きれる、腹上死まっしぐらだよ!

そう思いながらも私口から熱い吐息が漏れた「あふん・・」身

体がふにゃっとなってしまう。



「あなたはとこてもうつくしい・」

私の背中で、上下運動をしながら、男は低いバリトンボイスで言った。

彼の低音での言葉が私の下腹部がびくんと反応した。

ああああ、私どうしたんだ、気持ちいいじゃなない・・ああ、いい感じだ・・

仁丹の匂いも許せてしまう私。




股間か性器に溜まった空気があっしゅくされる下品な音が絶え間なく聞こえている。

だめだ、気持ちいい、どうしたんだ。この身体・・からだがぴんく色にほてり、

毛穴からは、甘い性交の香りが漂っている。



男は、上限運動をしながら包帯で私の両手を後ろでに縛りあげた。

「痛いわ・・」思わず声がこぼれる。「ともて綺麗ですよ」

またしてもバリトンボイス。頭がとろんとろける。

巨大な肉の棒が私の下腹部で私を突き上げている。





圭ちゃんと最後まで行けなかった分、

私の神経はよけいに感じている、肉の棒が子宮の奥まで入れられる「ンンンン」息ができない、


死んじゃう、苦しい、男は私の苦しそうな顔を見て笑っていることだろう、


ああ、いく、行ってしまう、天国へ。

「いきますよ一緒に、天国へ」一人で行けよ、少しそう思ったが。

男はそう言って私のなかからゴムで守られた肉の棒を抜き取った。

「ああああ」天井に向かって大声で、まさに獣のような叫ぶ声をあげた。

うちの、マンションとは違って、ホテルのスイートは防音設備もバッチリだろう。

私も安心して大きな声をあげた「あああああんいくわああ!」





絶頂に上り詰めた私は、ぐったりと動かない男を見ながら、

枕の下からスミス&ウエスタン M &P9シールド小型拳銃を

取り出して

私は下着をつけて、服を着て、スミス&ウエスタン M &P9シールドをハンドバックにしまい、

部屋の明かりを消した。ベッドでは男が倒れている。

わたしは彼の股間からゴムを抜き取って、中の聖液を小さな小瓶に入れて

ハンドバッグにしまった。

男は、眠っているのか死んでいるのか動かない。

「よかったね、ペテン師くん、ゆっくりおやすみなさい」

私はそう言ってホテルの部屋を出た。


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