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3、秘密

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俺は仕事で、憲兵見習いをしている。学園で認められて申請済みの仕事な。
鍛えた体を生かすのに良い道だと思うし、頭を使うのは苦手だ。

憲兵っていっても巡回中に挨拶して、愚痴を聞いて。
体力で解決できるなら、する。

学園から出て。街を知れるこの仕事が気にいっている。学園を卒業したら憲兵になる。
両親にも伝えてあるし、婚約した俺の収入はしっかりあった方が良いだろ?

薄給だし、夜の巡回もあるがその分の給金もある。

あんま年嵩になると厳しい仕事だけど。
嫁さんとのんびり過ごす老後のために、のんびりやるかな。

「年寄りくさい考えだな。」

同級生からはこんな評価だ。

「騎士になるには、出世のためにやる事が多いし、兄貴と同じ道は行く気がないんだよ。」

よくよく考えて決めた道だ。癖のある先輩ともやってけてる。

卒業後に酒を奢ってもらうわ、力仕事を回されるわだけど。
そんなもんだよな、憲兵の仕事ってよ。


騎士と連携して犯罪を追う
実状は未然に防ぐのが仕事だ。

怪しい場所、不審な奴へ声をかけて。

「犯罪の検挙っていちぇも、ほとんど空振りじゃないか?」
「ああ。迷子の回収とかな。」

騎士のようにカッコいいと言われる仕事じゃなくても、俺にやれる事がしっかりやれるのが良い。
兄貴みたいに、資料にしきたり、きらきらしい貴族相手の毎日は合わねーよ。


「婚約者ちゃんじゃね?」
「シーリア嬢だな。」

中庭で友人とお喋りかな。

まだあんまり離せてないし、知り合ったばかりと言っても良いくらいの間柄だ。

「あの子、占い令嬢?」
「なんだそれは。」

「知らねーのか?黒魔術が得意とか、占いでカップルを別れさせたとか!」
「ああ、あったかもな。」

そう、気になる噂でもないから忘れてたが。

「占いにハマるくらい、いるだろ。」
「女子とか好きだなあ。」

「別に、女子だけじゃないと思うがな。」

ボソっと言った言葉は友人に聞こえなかったらしい。


「以前さ、ハーレム男が付き合ってた女全員にボコボコにされたってヤツ!」

2股以上の付き合いがあった男の話か。
学園では一時噂に流れてたな。

高位令嬢と男爵家の令嬢、その友人にまで付き合いがあったとか。
男女の付き合いで、下世話な噂もあった。


女子生徒にとっては、将来にも影を落とすような話になりそうだったが。
ざまあ会というのができて、やり返したっていう劇みたいなことになってたな。
事がコトだ、親も出てくるか?って話の前に、女生徒達が決着をつけたんだったな。


(それに、彼女が関わっている?)

あまり、積極的に見えないシーリア嬢に秘密がありそうだな。


とりあえず、声をかけるのはやめて
俺は仕事へ向かった。
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