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「ええ。ちょっと心配だったのよ。
社交界で、なぜまだ婚約なのか、結婚しない理由が?って聞いてくる人が増えてねえ。」
婚約者からは、
「それに、妹のイーナと勘違いされている噂がある」
「なんて迷惑!」
私は思いの丈を込めて呟いた。
もう、結婚式を待っている状況じゃないかもしれない。
この状況を作り出しているのは妹だ。
両親と社交界の噂を使って、私を消したいのかもしれない。
「婚約を自分のものにしたいのかしら?」
その思考にたどり着いて、ゾッとした。
社交界から私の悪い噂、イーナの噂も押し付けて婚約破棄。
悲しみのうち、婚約者は自分と再度婚約。
「あんなの妹じゃない。」
「そうね、ちゃんと社交で叩き潰してしまいましょう?」
女の格の違いってやつをお義母様から感じた。
そして、私は簡易的な方法で即婚約者と結婚。
パーティに出たら、妹と遭遇。
「あら、婚約中が長いお姉様?」
「ああ。悪い噂持ちのイーナ。もう同じ家の人間じゃないのよ?
侯爵夫人、ね?
婚家に入り、そう呼ばれるようになったの。」
もう実家の名前で呼ばれないし、彼は渡さない。
その事実の前でも敵も粘ったわ。
しつこく彼を狙って来た。もう結婚したのに。
「あら、まだ離婚していないかったのですか?」
もう、その噂もその元凶も知れているっていうのに、滑稽だわ。
「ああ。噂の。」
そう言って相手にしない。もう妹とも思わないの。
きっと消えてくれるわ。社交界には落とし穴があるんだから。
厄介な人は捨てられてしまうのよ。
社交界で、なぜまだ婚約なのか、結婚しない理由が?って聞いてくる人が増えてねえ。」
婚約者からは、
「それに、妹のイーナと勘違いされている噂がある」
「なんて迷惑!」
私は思いの丈を込めて呟いた。
もう、結婚式を待っている状況じゃないかもしれない。
この状況を作り出しているのは妹だ。
両親と社交界の噂を使って、私を消したいのかもしれない。
「婚約を自分のものにしたいのかしら?」
その思考にたどり着いて、ゾッとした。
社交界から私の悪い噂、イーナの噂も押し付けて婚約破棄。
悲しみのうち、婚約者は自分と再度婚約。
「あんなの妹じゃない。」
「そうね、ちゃんと社交で叩き潰してしまいましょう?」
女の格の違いってやつをお義母様から感じた。
そして、私は簡易的な方法で即婚約者と結婚。
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もう実家の名前で呼ばれないし、彼は渡さない。
その事実の前でも敵も粘ったわ。
しつこく彼を狙って来た。もう結婚したのに。
「あら、まだ離婚していないかったのですか?」
もう、その噂もその元凶も知れているっていうのに、滑稽だわ。
「ああ。噂の。」
そう言って相手にしない。もう妹とも思わないの。
きっと消えてくれるわ。社交界には落とし穴があるんだから。
厄介な人は捨てられてしまうのよ。
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