【完結】この年までほっといたのに、おっさんに用があるなんて碌なことじゃないよな。

BBやっこ

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冒険者ギルドにて

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「兄貴が?」

ギルドで仕事終わりの一杯。そこに長らく会っていない兄貴からの伝令。
侯爵家で小さな領地を治めている。

今年も特には不作だったりもなく、概ね良好な筈だ。
酒も少々、女のうわさもない兄貴が、死にそうになるの状況も想像できない。

ギルドの受付にわざわざ来た兵士の格好にも違和感がある。
育ったの領地の知った顔ばかりな筈で、特にこういう伝令にはそう言うのを選ぶ。

性急なな様子もないが、来てほしいとだけ繰り返す。

嘘の可能性が出てきた。
どう動くか。情報が足りねーな。

結局、ついて領地に戻りことにした。

伝書魔鳩を飛ばし、すぐに出る準備をする。


伝令の男を見張ってくれるよう冒険者仲間に頼み。
朝までに情報収集。

一緒に出かけた。
疑っている様子も見せずに、領地の途中の町でベロンベロンになるまで酒を飲ませた。


「なにい?占領されそうになってる?!」

領主を俺にすげ替える、傀儡にしらいらしい。
隣の領主の親戚だとか。

俺は、先に行っていた冒険者達と故郷に乗り込んだ。

慣れない武装をした男達が領主の家を監視している。

俺たちは堂々と、家に乗り込むと声がかかった。

「何者だ。私を領主と知って来たんだろうな?」

兄貴だ。

「ああ、生きてたな。」

ほっと息が漏れる。緊張していたと自覚した。
フードに明かりを顔に近づけ、挨拶する。

「そっちもなあ、可愛い弟が老けたなあ」

「あんたもな。」


記憶より老けた兄貴だが、武器はしっかり携えていた。
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