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貴族子息の義務

7-4

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アレイ、カイル、サンタナ、セリュート
の順で隣におつきの人がつく。

森は歩きやすい場所を通り、
目的地に迷いない歩だが、後ろが遅れてきた。

サンタナの足が重くなったように
進みが遅くなる。

その両脇にいる2人の従者。ひとりは荷物持ちで、もうひとりが身軽だが
助ける様子はなく、側に控えるのみ。

セリュートは、その様子に焦らずのんびりと歩いた。アイリスとオルフ
ものんびり構えている。

そのうち、「おらっ遅れんじゃねーよ!」
先頭から柄の悪いアイルの声。地図と方角を従者と確認するため止まっている。
言葉遣いは荒いが、傲慢な感じが貴族っぽいと思う。

カイルは黙々とついていくことに集中していて、
従者が飲み物を差し出したり甲斐甲斐しい。


一行の目的地は川

仮拠点にして、獲物を探す方針だ。

水の得られる場所の把握、
迷った時の目印の地点で重要視される。

まだ歩くだけなんだが
息が上がってる2人、カイルとサンタナ。

アレイが速いのもある。2歳差の体力と
兵と一緒に鍛えているのだろう体格で判断した。

しかし、わざわざ止まってやる
というのは優しい方なのではと思う。

2人とも、道は知っているが体力が持たないとわかっていたんだろう。
ここはツァルト家の領域だ。
案内とペース配分はアレイがしている。

カイルはまだ行けそうだが、サンタナはキツそうだ。
セリュートは水を飲みながら
最後尾で観察した。

「ふんお前は使えそうだな。」
坂の上から言うアレイに

「慣れてるから。」と普通に返した。冒険者と行く道は
もっときつく速い上に、隠密行動だ。

ちらりと遠くをかけるウサギや逃げる鳥を見つけていた。
今日の獲物ではない。大物はもっと奥。
どこまで行くつもりか聞いてから狩りにいきたいものだ。

歩くのを再開する
程なくして、川についた。
従者が休憩の支度をしているセリュートは警戒して回った。

とりあえず、異常なし。岩場から気配を探る
水辺で襲ってくる魔物もいるので注意は必要だ。


「お前なら狩りについて来れるか。
追随を許そう」下からものを言われた。

「2人は置いていく」とリーダー然としたアレイだった。

結局、3人とアイリスで
川を渡り、当たりだ。

鹿の魔物

「黙って見てろ!」

兵が気を引き、アレイの
手早く

群で動く一頭が、逸れていたのを仕留めた。
従者がそれを担ぐ。

子供もいる群だったため、セリュートは手を出すのをやめた。
それをくんれくれたのか、アイリスも大人しい。


川に帰る。


「おっと。」
がっちりガードへびは狩っておこう。

仕留めて川で血抜きする。麻痺毒持ちの小さめな蛇。
炙ると旨い。

残っていた2人は復活しただろうか。
日除け傘まであって貴族が休憩中って感じだ。


「ここで帰っても良いが、
もっと大物を狙う!」


アレイの宣言
猪突猛進脳筋な動きだったが、疲れは見えない。

疲れた様子のサンタナだが沈黙。
奥へ行くのは無茶だ。

セリュートが提案した

「このさき、池がある筈だ
そこで一端休憩するのは?」

奥ではない、行先の変更

「解体の荷物もある
一度体勢を整えるのが良いと思う」とカイルの援護もあった。

ちらりとサンタナを見て
承諾するアレイ。


無理は禁物。
奇妙な四家の狩りはまだ続く。




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