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貴族子息の義務

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茶菓子、出た。

パン?という見た目の手のひらに乗る大きさ、
ずしりと重い。

パカっと割ると甘い煮豆?
口に含むと素朴な甘さが美味しい。が、水分を急激にに欲したくなった。

ごくごくと紅茶を飲む。

「美味しい?」
咀嚼しながらカイル・ジョルバンに頷くと、
自らも食べ始めた。

「まあまあだが、喉渇くぞ。」アレイ・ツァルトが足を組みながら
興味なさそうに話す。

マナーがなってないぞ。粗暴な冒険者の雰囲気を受けた。

サンタナ・トベルタは手をつけないようだ。
小柄な見た目からして小食だろうか。
食べでがあるから覚悟して食べることを勧める。

紅茶に合うかは少し微妙な
腹を膨らませせられる甘味。


兵士向けかなと思いながら
食べ切った。

それを待っていたかのように、アレイ・ツァルトが
私にかける。

「ヴェーネン家はお取り潰しになるって噂だが、どうなんだ?」
ニヤリと嬉しそうな顔だ。

「まあねー。当主がいないからね」

知らないと取り合わないず、
ポットにあった
紅茶を自分で追加させてもらった。

チっとこれまた貴族子息にあるまじき態度の
舌打ち。

12歳。こんなものか?

「ガイサス様が代理を務めてらっしゃるなら安泰でしょう」

カイル・ジョルバンが持ち上げる。
10歳か。これくらい社交辞令が必要か。

言葉を発さないサンタナ・トベルタ
はビクついている感じだ。

私から質問してみる
「皆、普段の交流はあるの?」

ビクッと反応するサンタナ・トベルタを睨み
「親同士でな」

アレイ・ツァルトが言い、カイル・ジョルバンが肯定した。

「お前、腕は?」引き継ぎ話しを続ける

「筋力がないから弓矢
今回、魔石付きの矢も持ってきた」

「どれ!?」
ここでサンタナ・トベルタが初めての強い反応を示した

「魔力は流さないでね」と手渡す
魔力を流すと氷と雷の効果が出る、

「お前、魔法は?」

「水」


「ははっ飲料水か。役立たずだな」
そのとおり、攻撃には向かないヴェーネン家が得意な属性だ。


ツァルト家:火

ジョルバン家: 風

トベルタ家: 土

の順当に属性を引き継いでる
バランス良いのか?

他に特技は?
「ああ?草むしりなんてしねよ」
採取のことかな。

サンタナ君、睨まれてるよ?

「…コスギ草ならとれる」

お、
「群生地ありそう?」と興味を示せば


「草なんてとってどうするんだよ」とチャチャが入る
「薬の素材だ。
現地で作れた方が便利だぞ?」難しいけどね

「痺れ対策か。」黙っていたカイル君、わかってるね?


「うまい鹿肉がとれるといいな!」
角から雷属性の雷を飛ばす魔物のことだ



「この人数だぞ?
あれば一品増える」


「「ぷっ」」
と笑った2人。


「いい度胸だな?」と呆れるアレイ(12歳の年上)

さらに失礼なことを言う
「食わせてもらってねえのか?細えもんな。」

「肉がつかないんだよ」やっぱ細く見えるんだな

「筋肉は裏切らねえ」暑苦しい。脳筋の予感

「走れる筋肉くらいある。」
「へばってもうちの兵士を貸してやるよ!」

脳筋がなんか言ってるけど
「そりゃどーも。」

と聞き流し
紅茶を飲み干した。




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