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貴族子息の義務

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4家の力関係は

攻撃の花形ツァルト家が優先かと思う?
いや新興の貴族だから結びつきがまだまだなんだよね。
それほど貴族付き合いがうまく見えないけど、軍部方面で関わりが強そう。

アレイ・ツァルト。2歳年上というだけある。
頭一個分高い背と筋肉は鍛練の賜物だろう。

「はっ!ひょろい3人なんて荷物持ちにもならないな!」

これくらいの言いようならかわいいものだ。
確かに大人しそうな
カイル・ジョルバンだが、動きがなかなかのものだ。

防御主体で教育されているのか、砦内の観察をしている。
参謀タイプかな。

しかし
サンタナ・トベルタは小柄だな。
腕の筋肉はそうないが歩きは問題なさそう。

今のスピードに遅れていない。
手持ちのポーチに何が入っているのか。

砦をの中を進みながら観察するセリュートに、

アレイ・ツァルトがニヤっと話しかける。
「お前んとこ、当主がいないんだって?庶子だろ?」

「さあ。仕事だけしてる」と端的にに答える。否定も肯定もなし。

うげっていう表情をして黙った。
あ、挑発したかった?ごめん気付かなかったわ。

功績をあげているが、爵位を上げて浅い。
ヴェーネン家は歴史は長いらしいからな。

突っかかりたいのか。性格か?


「君は、落ち着いてるね。」
カイル・ジョルバンの声。会話をするに値すると思ってもらえたのか。

「まあ。慌てる時じゃないし。」
雰囲気はものものしいが、余裕のある空気を感じる。
ここで肩に力をいれてもね。

王都での社交に熱心だというから
会話の仕方も心得ていそうだ。変なこと言わないようにしよう。


「おい!ポーションいくつ持ってんだ?!」
お?サンタナ・トベルタに突っかかりにいった。

オドオドした感じが見たまんまの性格
「たくさん、あります…。」
声も優しい男の子といった感じだな。

うち(ヴェーネン家)は農業の方の魔導具だったが

トベルタ家は軍事運用だったな
炎の属性、広範囲の影響を持つ魔導具

森で使えるのか?
砦でから使う想定らしい。

装備を見ると
ツァルト家は両手剣で鎧も着込む、前衛。
ジョルバン家騎士風の片手剣、盾持ちもいた。中央
杖をもち、ローブと色々持ってそうなトベルタ家は後衛。

私が弓矢でパーティバランスは良いのかな

ああ、パーティで行く依頼じゃないんだった。
どっちかっていうとピクニックだなあ。

採取をできないのがまた面倒。
『勝手な行動は慎むように。』ガイサスおじさん付きの森の探索かあ。
大物出ておじさんの剣技が見れたらなあ。

(来た甲斐あるのに!)

結局、応接室に案内された。
たぶんここでは高級なお茶が出される。

メイドがいたのは、四貴族が揃うからだろう。
保護者の面々の打ち合わせが終わるまで


貴族子息の初対面のお茶会が始まったのだった。


茶菓子でないかな?

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