【完結】貴族の愛人に出ていけと寒空にだされたけど、懐は温かいよ。

BBやっこ

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職場崩壊

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ああ、いつかこんな日が来ると思ってた。


「こんな女、クビにしてよ!」
「そうかあ~、まあ他に雇えば良いカアー。」

愛人と旦那さまの中身のない会話。
アタシは今まで通りに仕事をしていただけ。

奥様が居た頃のように、丁寧に効率よく。
教えてくださった奥様や先輩方に、恥じないくらい下働きでも。

「さっさと出ていけ。」

旦那さまからの言葉に、黙って礼をして出ていった。

アタシもあの女に媚びてれば良かった?
いいや、セイセイしたね!だって、仕事もせずにあの女にべったりしてろって?

「金もらっても、ゴメンだよぉ!」

キッチンにたどり着けば、外気を感じる。
その寒さに、ちょっと後悔した。寒いのは嫌いだ。

(もう少し羽織れるものがあったかな?)

ちょっと扉を開けて出て行くのにためらっていると、コックが帰ってきた。
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