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変化

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奥様からの手紙は、私宛て愛人への言葉ね。


「慰謝料?貴方が出してくれるわよね。」

「君の宝石を売るしかない。」

「いいえ!私のよ。貴方がくれた。」

私のものを取るの?
彼はお金のことは何とかするって言ってたけど。


愛人だもの。
この関係でいられるのは難しいのよ。


お屋敷から、小さな家へと移動が決定した。

荷物は、ドレスもいらないし、
宝石は持って行くわ。彼がくれた贈り物だもの。

奥様には“別れた”と言うのかしら?

「迎えに来る」って言うけど、
私はもう彼を待っている日々を終わりにするわ。


仕事をして、暮らせば十分な生活を送れるの。
彼はどうするのかしらね。

愛を無くして
人でいられるのかしら。
でも私はもう彼を愛して待つ日々は、終わりだと思う。


この屋敷では仕事はできないかったわね。彼は私に待つだけの日々を望んだもの。
さあ、出ていきましょ。

愛人でも客人でもないから。

愛された記憶だけで、もう要らないわ。
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