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獣の王がいる世界
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この惑星では動物たちの隆盛が主だっていた
肉食獣が草食獣の上に頂き
野生の力が命の存続を決める
そんな世界だった
そこに転機が訪れたのは魔素と後に名付けられたモノ
魔素は動物たちの力を増幅させた
しばらくは肉食獣も草食獣の力関係は変わらなかったが
特異な性質を持つ個体が草食獣から生まれた
肉食獣に挑み
殺し殺され
次代に受け継がれていく
更に魔素と親和性を持った個体が
知力を持ち道具や戦略を使うようになった
このような集団をヒトと呼ぶことにした
ヒトは獣の力も持つ
その中で魔素と道具と古き力が混ざり高まって
魔人(マジン)となるものが
世界の理を求めた
この世界の頂点に魔人が戴き
獣人(じゅうじん)が森から町へ
王国を築き上げた
今の世に
獣の世界の野生の力は
忌み嫌われ
もっとも恐れられる
平穏な生活とやらに浸かった世でも
力を持つ者への畏怖はなくならないようだ
あれはクロを持つヒト
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