【完結・R18】メイドは夜の仕事でお疲れです。本命は、執事長ですがなかなか関係に持ち込めません!

BBやっこ

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【アズマール国】最果ての辺境にて

*夢心地

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(良い夢だなあ)

ゆらりと角を曲がったように揺れる。
運ばれているのだとわかる。その相手もだ。


(ジュディアン様)

身を安心して委ねられる。自身の体重が気になったものの、歩みは止まらず進んでいる。

私の部屋のベッドへ横たえられた。

「水は飲めますか?」

飲んでおいたほうがよいだろう。喉が渇いた。
支えてもらい水を飲み込む。

「ふぅ」と思ったより大きなため息だった。

ちらりとジュディアン様の顔を伺うと、淡々とした様子。
不機嫌さは出ていないがご迷惑をかけている。

(このまま帰っちゃうんだろうなあ)

じっと見ていると、額に手を置かれた。熱の心配をされているんだろう。
離れる手が寂しい。ちゅっと手の甲にキスをする。

手を引かれないのを良い事に、私の頬に手寄せてしまおう。

「フフッ」
つい嬉しくなってしまう。
(酔っているからと、優しいのかな。)

逃げない事を確信して、ぎゅっと抱きつき囁く
「ありがとうございます」

触れる私の体温が高い、肉感的とは言い難い私の体を支える。
ジュディアン様の手がハグを返してくれる事はないけど。拒否されないだけ良い。

ちょっと堪能して、離した。
つい口許が緩む。

そろそろ逃げ出されそうだ。今日はこれくらいで…

さらりと私の髪を撫でた。乾燥した手
再び、その手に頬を寄せる。

“愛しています”

そう言ったら、避けられてしまうかな。

ちゅっとキスをしても動かない。
(逃げないで?)

触れても消えない、本物だ。

このままでいてくれて良いんだけど。
先に進むのも、やぶさかではない。

(やぶさかってなんだろう。)


“一緒に寝ませんか?”

んー直接的過ぎる。こう湾曲的に、伝えた方が良いのかしら。

「眠りなさい。」

優しく撫でられる。それでは、物足りない。
欲しいのは…

唇を重ねた。

じっと見つめる。騒がしいはずの外の音は聞こえない。
静かだ。


「酔っている者と、寝る気はないのですがね。」

私の視界は、ジュディアン様の胸に。
服が緩まり、彼の手が触れてる。


ああ眠い。
もうちょっと、くったりと力が抜けて寄りかかる。

スルッと背中の手が動く。


「もうちょっと…」

ベッドに押し倒される。
ああ、恋人同士ならば朝まで一緒に過ごせるのに。


そう思って眠った。
もう限界だった。


メイが寝たのを確かめる。
綺麗な背中を見て、戯れに悪戯をした。

気づかないだろう。ゆっくり眠るのを確認し、肩まで上掛けを整え。

退出した。
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