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街並みから外門へ

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馬車というか人力車に15人ほどが乗った。
のんびり焦らず、街並みを見ながら外門と言える場所に向かうらしい。

<初☆異世界の街並み>

石造り、白いレンガの家々。
石畳をガタゴトいわせて進んでいる。

緩やかに下り坂なようだ。
目的地はすでに見えているが、距離がわからない。

自分が小さいせいか、家々がでかいせいか。

周りの人達を観察してみた。

女性っぽいと思う人もいたが、女性が少ない世界と言われていたし男性かな。
服装とふくよか、だから判断がつかない。


マッチョ率高いなあ。とすれ違う人々を見た。
犬耳や猫耳がいないだろうか…。

金髪、黒髪、茶髪と見える。
『これぞ異世界!』という髪色はいないようだ。

赤髪の人もいたが、茶に近い色で光射の加減かな?ってくらい。


花が植えてあったり、ぶら下げてあったりとオシャレで華やか。
暗い雰囲気はないけど、道が分かれた先は何があるのか。
迷路になっていそうだ。

昔、観光で行った海外の街並みを思い出した。
何処だったか、誰かと行ったのかもわからないけど。

そんなことを考えていたら、外門にたどり着いた。


厳つい漢たちが見える。
土木作業の人達だろうか。丸太を軽々と運んでいる。

オー!力持ち。

そして我々は外門の内部に入り、
妙に高さのある階段を延々と登り始めることになる。



何で登っているのだろうか?
変わらない煉瓦造りの壁を見て、足を動かす。

大きい階段ではなく、自分が小さいから足も短い
と気づき、子供の体力だわとしみじみ思った。

運動神経良いわけじゃないからなー。

と自分が言った台詞だ。
誰に何処で言ったのか。転生前だろうけど。

暇と疲れで、現実逃避をしたくなった。
列の最後尾に近くなってくる。

同日に生まれても体力に差というものああるらしい。
ドンドン抜かしていく子。息が上がっている子もいる。

中程くらいのペースは維持したいものだ。
ゴールの順番を書き留めているかもしれないと考えた。

体力あるなら、兵士や土木関係にまわされるだろう。
片や、“体力がない”と思われれば、仕事先の紹介もないかも。

たぶんそれ、面倒なことになるよね?
どうアピールをすれば良いだろう。


どんな仕事につきたいか?
危険が少ない
給料は程々
安心して住めて、人間関係がつらくない。

ってところかな。
子供、生まれて2日目であろうと働くのが、この世界の常識なようだ。
今の状態から成長するだろうけど、

体格差がありすぎる上に、動きも慣れないからね!


これからどう生きていこう??

自分の呼吸が上がっている音を耳で聞いていたけど
風の音が聞こえてきた。

もうすぐ、頂上に着くようだ。
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