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セリの帰郷と旅
7-モヤモヤを晴らす
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モヤモヤしているのも、誤魔化していた。正直、殴ってやりたかった。
私を捨てた相手を。
墓の下。貴族の後継者は、もう違う人になっている。
セリには関係ない。でも、過去はカコだ。
支配的な姿から、床に転がる貴族の男を見て。もう大丈夫なんだと思えた。
冒険者のセリには、関わり合いのない人。
この街で仕事をしても会う事はない。
セリは。中級ポーションをサービスで置いて貴族の家を出て行った。
執事に介抱される貴族の男をもう気にも止めない。ギルドに文句があれば言えば良い。もう考えるのもやめた。
外に出てロードは、平然と聴いてくる。
「夕食は何食べる?」
「ワインで乾杯しながら、何か摘もうか!」
もうデートは、お終い。宿に帰る頃には日が傾いている。夜はこれからだけど、今日という日をお祝いしなきゃ。
「夜は、たっぷり付き合ってもらうけどな?」
高級宿、2人っきり、ハネムーン中である。
やる事は、決まっているけど。
「楽しみ」
ちゅっとキスして、ロードへと囁く。すぐに!と言いそうだけど、食事とシャワーは抜かさないでね?
ーその後の貴族の家
「旦那様!」
執事がポーションを飲ませると、なんとか座れるようになる。
他の使用人も集まるが、それに命令する。
「仕事に戻れ」
どうされるおつもりですか?相手は竜人ですが、抗議は冒険者ギルドにできるかと。
貴族に暴行、なかなかの罪になると思われるが。相手は格上、そうなれば理由の問題になる。それを訊ねられれば、口を閉ざすのはこちらの方。
「あれは、亡霊だ。ただの…」
執事に手伝ってもらい、やっと立ち上がる。当主に心配気な何か言いたそうな古くからこの家に仕えている執事。
「構わない」
当主の結論としては。面倒にしかならないから、抗議文だけおくっておけと執事に指示した。
部屋に戻り、執務机に座る。魔導具の設計図が広げられたままの自身の机。
(後悔?家が存続するなら良い。これでイイ)
貴族的な考え、それしかできない。これからもだった。
ポーションで取れたはずの痛みが、過去から苛むように痛む。
ただの幻だ。
ボーっとしていたのを頭を振って、散らす。
もしも、なんて不確かな物は必要ない。男は自身の仕事へ、戻って行った。
もう既に、墓に埋葬されている。
それを掘り起こす事はない。
だが、生きている者をどうこうする気もない。
竜人に護られた者がいる。ツガイとなった女は、この街出身の冒険者なのだとか。
そんな話が流れたらしいが、この家に関係のない話だ。
タイトル改題します
前『A級冒険者『竜の翼』は ハネムーン旅行に行くようですよ。え、冒険じゃないの?』
A級冒険者『竜の翼』は ハネムーン旅行に行くようですよ。え、冒険じゃないの? ファンタジー
https://www.alphapolis.co.jp/novel/208581808/461453723
と被るので。こっちは完結済みです。
書いたの忘れてたみたい。→っていうのがR18。ほぼ同じ内容でアルファポリスに投稿
詳しくは→ https://www.alphapolis.co.jp/novel/208581808/461453723/episode/3950318
私を捨てた相手を。
墓の下。貴族の後継者は、もう違う人になっている。
セリには関係ない。でも、過去はカコだ。
支配的な姿から、床に転がる貴族の男を見て。もう大丈夫なんだと思えた。
冒険者のセリには、関わり合いのない人。
この街で仕事をしても会う事はない。
セリは。中級ポーションをサービスで置いて貴族の家を出て行った。
執事に介抱される貴族の男をもう気にも止めない。ギルドに文句があれば言えば良い。もう考えるのもやめた。
外に出てロードは、平然と聴いてくる。
「夕食は何食べる?」
「ワインで乾杯しながら、何か摘もうか!」
もうデートは、お終い。宿に帰る頃には日が傾いている。夜はこれからだけど、今日という日をお祝いしなきゃ。
「夜は、たっぷり付き合ってもらうけどな?」
高級宿、2人っきり、ハネムーン中である。
やる事は、決まっているけど。
「楽しみ」
ちゅっとキスして、ロードへと囁く。すぐに!と言いそうだけど、食事とシャワーは抜かさないでね?
ーその後の貴族の家
「旦那様!」
執事がポーションを飲ませると、なんとか座れるようになる。
他の使用人も集まるが、それに命令する。
「仕事に戻れ」
どうされるおつもりですか?相手は竜人ですが、抗議は冒険者ギルドにできるかと。
貴族に暴行、なかなかの罪になると思われるが。相手は格上、そうなれば理由の問題になる。それを訊ねられれば、口を閉ざすのはこちらの方。
「あれは、亡霊だ。ただの…」
執事に手伝ってもらい、やっと立ち上がる。当主に心配気な何か言いたそうな古くからこの家に仕えている執事。
「構わない」
当主の結論としては。面倒にしかならないから、抗議文だけおくっておけと執事に指示した。
部屋に戻り、執務机に座る。魔導具の設計図が広げられたままの自身の机。
(後悔?家が存続するなら良い。これでイイ)
貴族的な考え、それしかできない。これからもだった。
ポーションで取れたはずの痛みが、過去から苛むように痛む。
ただの幻だ。
ボーっとしていたのを頭を振って、散らす。
もしも、なんて不確かな物は必要ない。男は自身の仕事へ、戻って行った。
もう既に、墓に埋葬されている。
それを掘り起こす事はない。
だが、生きている者をどうこうする気もない。
竜人に護られた者がいる。ツガイとなった女は、この街出身の冒険者なのだとか。
そんな話が流れたらしいが、この家に関係のない話だ。
タイトル改題します
前『A級冒険者『竜の翼』は ハネムーン旅行に行くようですよ。え、冒険じゃないの?』
A級冒険者『竜の翼』は ハネムーン旅行に行くようですよ。え、冒険じゃないの? ファンタジー
https://www.alphapolis.co.jp/novel/208581808/461453723
と被るので。こっちは完結済みです。
書いたの忘れてたみたい。→っていうのがR18。ほぼ同じ内容でアルファポリスに投稿
詳しくは→ https://www.alphapolis.co.jp/novel/208581808/461453723/episode/3950318
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