【完結】「純粋って浮気してますやん」とお婆様の話を遮りましたね。

BBやっこ

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庭にて

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「醜聞は令嬢として一番避けたい事です。噂に上る誉れ、とは別物です。」

今日の議題は、憧れられる令嬢と醜聞まみれの違いらしい。

妹は、お婆様の語りを邪魔しないように、素早くクッキーを食べている。
気配の消し方が良くなってるわね。

私はお婆様に近いところにいるので、隠れて動くことはできない。
喉が渇いたけど、この冷めた紅茶を飲めるのはまだ先ね。


「あれはあの頃、全ての令嬢が憧れた紳士デロリアン様ぁ。

その瞳に入りたいと令嬢達は熱狂し、水面下での戦いを
そう!女達の戦いっ」


ただのドロドロな話では?
エキサイトするお婆様の血圧が心配になる。

「デロリアン様を純粋に愛し、愛され!奥様からも認められる女はどんな泥棒猫かと!」

どうも、正妻と第二妻やら愛人まで出てくる話に発展

「純粋って浮気してますやん」

つい言ったら皆んなの視線が私に集まった。ー皆に笑われた。


「んんっ、こうして愛も熱狂に巻き込まれ、巻き込んでいく。
夫を得れば、奥様という存在になる。その時の振る舞いに余裕をですね?」


お婆様にも愛に熱狂した頃があったって事ね。
まあでも、1人に熱狂するほど今の令嬢達は執念を燃やすかしら?

私たちはどうなるのかしらね。

ただ穏やかに、幸せになりたいと思う。

私は冷めてしまった紅茶で、熱気を散らした。
お婆様にも紅茶をすすめれば、また熱の入ったあの頃に話が続くのでした。

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