【完結・7話】召喚命令があったので、ちょっと出て失踪しました。妹に命令される人生は終わり。

BBやっこ

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「ユイスティーナっ、なんであんたがそこから来るのよ!」

叔父様に見惚れていたリリスティーンが、我に返って噛み付いてくる。
ほとんどの貴族はまだ、ユイスティーナのドレス、その所作に釘付けだ。

『あの令嬢が長女?』
『あれほど美しい令嬢だったとは。』

隣にいる男性貴族はわかる。隣国の交易港を持つ、豪商貴族。
是非、近づきたい相手だ。

現れた2人に驚く反応をしたのはもう1人。
「なぜ、いる。」

驚きで名前を呼べない、お父様。

「招待状をいただきましたから。当然ではありませんか?」

正しいが、そのドレスもエスコート相手も格別だ。取り繕って情報を聞き出そうとする。

「無事来れて良かったが、なぜ。」

叔父様が気になるらしい。

「困った事になったので、叔父様を頼りましたの。」

当然でしょと言うが、知らないのか。

「僕は、ユイスティーナと叔父、姪の関係ですよ。」
「そんな…。」

「知らなかったと?そればかりだな。」

王も呆れる、伯爵は母親が選んだ隠れ蓑。その見返りに金銭を受け取っている。

娘の教育、平穏の代価を。

「契約の不備については調べもついている。」



「私は、王子様と婚約が!ユイスティーナは、羨んでいってるのです!」

娘は苦し紛れに婚約者でもない王子の名を出す。

「伯爵家のっとりを企てているのです!」


長女、家名を名乗る事のできる令嬢が企て?
貴族達は妹が悪いようにしか見えない。

「親も親なら、子もね。」

再び、王家の扉からと人が登場し、王が自らエスコートした。

「あんた」
「あら、夫人?」


「お母様!?」

正真正銘、の母親だ、身を隠していた。


「今日の客人だ。隣国の王家の血を継いでらっしゃる。」
「嬢も、継承権がある。」


「僕のお姫様」

「叔父様の言ってたのは本当なのね。」


そう確認している間に、伯爵家の3人が騒々しくつまみ出され


貴族達が、近づきたかった2人が消えていた。


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