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序章
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私は観光客だ。
海が見える宿が良いと手頃な宿に、ネット予約をした当日。
気軽に家を出て、予約した宿へ向かっていた。
そして現在、山あいの風景が続いている。
田んぼや一軒家ばかりが続き、畑に何が植わっているのかおぼろげに見え、何か考えた。
木の葉の緑で、青々とした景色が流れていくのを何となしに見ている。
沈黙に窮したわけではないと思うが、車に乗っていた運転手に尋ねられた。
「今の季節はどこもイベント事はやっていないですけど、どこにいくんですか?」
宿から出かけると思われているようだ。
「宿でのんびりします。」と簡潔に答えておいた。
宿はのんびりする場所だろう?観光をしなければならないわけじゃない。
それに、曇り空が広がり、どんよりと黒い雲が見える。
ザァーーーアアアァァァっ!!
溜まりきった水を注ぐように、大量に雨が降ってきた。
それは、私から見れば車に阻まれているものの、行き急ぐように流れ落ちていく。
車を狙ったような多量の水は、この一時だけの雨だろうか。
今朝に天気予報が晴れだったと思い出したが、ここの天気は見ていないことに気がついた。
後で確認しよう。と決め少し変化のあった景色に呟いた。
「海ね。」
海が見える宿は、もう少し先に進まなければならない場所だった。
海が見える宿が良いと手頃な宿に、ネット予約をした当日。
気軽に家を出て、予約した宿へ向かっていた。
そして現在、山あいの風景が続いている。
田んぼや一軒家ばかりが続き、畑に何が植わっているのかおぼろげに見え、何か考えた。
木の葉の緑で、青々とした景色が流れていくのを何となしに見ている。
沈黙に窮したわけではないと思うが、車に乗っていた運転手に尋ねられた。
「今の季節はどこもイベント事はやっていないですけど、どこにいくんですか?」
宿から出かけると思われているようだ。
「宿でのんびりします。」と簡潔に答えておいた。
宿はのんびりする場所だろう?観光をしなければならないわけじゃない。
それに、曇り空が広がり、どんよりと黒い雲が見える。
ザァーーーアアアァァァっ!!
溜まりきった水を注ぐように、大量に雨が降ってきた。
それは、私から見れば車に阻まれているものの、行き急ぐように流れ落ちていく。
車を狙ったような多量の水は、この一時だけの雨だろうか。
今朝に天気予報が晴れだったと思い出したが、ここの天気は見ていないことに気がついた。
後で確認しよう。と決め少し変化のあった景色に呟いた。
「海ね。」
海が見える宿は、もう少し先に進まなければならない場所だった。
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