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V 舗装された道
座談会③
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魔法の話に熱が入る前に、シュルトが森の見回りはどうだったのか聞く。
そろそろ、冒険者ギルドに行っても良いだろう頃合いだ。
まあ時間は決まっていないのだけど、わざわざ混む時間に行かなくても良いだろう。
日が暮れても終わらない魔法談義の予感がする。
セリが「風魔法の付与、凄かった。」と感想を述べた。
飛躍できる。バランスや力の使い方四苦八苦した上、今日は筋肉痛が決定している。
身体強化が慣れないときによくある症状だった。
「ぴょんぴょん身軽だったなー」セリの頭を撫でようとしたカナンだったが、
ロードが手を使わずに膝だけ動かして躱す。ちょっと面白かった。
そこに口を開いたのはグスタフ。
「身体のバランスが身軽で良いが、なにか妙なものを感じた。」と言い出す。
「魔法は問題ない。
セリ自身の魔力の身体強化も充分だ。巡った魔法が変なのではない。
それでも感じる違和感は、何かに邪魔、制限されているようなものだった。
出力がおかしいのか?」最後は自問のような形になった。
セリにはそのところはわからない。初めての試みなら魔力制御もできた方だと思う。
「ボクもあるんだよねー。妙っていうか、変?」
キースは水魔法のことだった。
「レベルにしては能力の高い水魔法。バランス、出力がおかしい
他の魔法はそこまででもないでしょ?」
水の魔法だけ特出している。
「雷魔法も得意なんじゃないか?」ロードが付け加える。
「んー。たぶん違うね。水魔法で雷属性を強化してああなったんだと思う。」
船の上でビックバードを仕留めた魔法のことだった。
「魔法に関して言うと、変だね。制限がかかってるって当てはまってるかも」
「ナゼそんなことになってるの?」シュルトが原因を問うのにグスタフが答える。
「レベルや経験だけじゃない。魔力制御はしっかりできている
魔力量も中級レベルの魔法使いだ。得意、不得意で断じるにはおかしな部分がある。
キースの風魔法の巡りが悪かった。魔力の抵抗、変な乱れがあった。」
セリ自身の鍛錬方法や経験に寄らない部分で、何かしらの制限が課されている可能性の示唆。
「んー。そうなれば、呪い?」
キースの指摘は魔力封じ、呪いによる能力低下と例はある。
その場合、身体的な特徴や依代になる魔法具を身につけているが…
「そんな跡ないぞ」ロードが答えた。
「お前が答えるのな」と呆れるカナン。
「魔力を流したら出るとか?後は…」キースはブツブツと思考に沈んでいった。
「調べてみると良いかもな」グスタフの結論で締めた。
「何かありそうだね?」子供が喜ぶようなキースの声だった。
セリは思考する
そんな物が自分にあるのか?
魔力に関わる病気の存在は知っている。それにあてはならず、魔力の制限がかかっている?
記憶のある限りl冒険者の生活上困ることはなかった。産まれたばかりならわからないな。
両親のことさえ詳しくわからない。
何か変とは?
魔法使いが周りに少なく比較対象がない。
「そーろそろ、ギルドに顔出しとくか。」カナンの声に考えるのを止めた。
グスタフとカナンについていくロードが再び、セリと距離を取るように言われ、
後から付いていく。
森の見回り組み4人が再び、部屋を出て行ったのだった。
そろそろ、冒険者ギルドに行っても良いだろう頃合いだ。
まあ時間は決まっていないのだけど、わざわざ混む時間に行かなくても良いだろう。
日が暮れても終わらない魔法談義の予感がする。
セリが「風魔法の付与、凄かった。」と感想を述べた。
飛躍できる。バランスや力の使い方四苦八苦した上、今日は筋肉痛が決定している。
身体強化が慣れないときによくある症状だった。
「ぴょんぴょん身軽だったなー」セリの頭を撫でようとしたカナンだったが、
ロードが手を使わずに膝だけ動かして躱す。ちょっと面白かった。
そこに口を開いたのはグスタフ。
「身体のバランスが身軽で良いが、なにか妙なものを感じた。」と言い出す。
「魔法は問題ない。
セリ自身の魔力の身体強化も充分だ。巡った魔法が変なのではない。
それでも感じる違和感は、何かに邪魔、制限されているようなものだった。
出力がおかしいのか?」最後は自問のような形になった。
セリにはそのところはわからない。初めての試みなら魔力制御もできた方だと思う。
「ボクもあるんだよねー。妙っていうか、変?」
キースは水魔法のことだった。
「レベルにしては能力の高い水魔法。バランス、出力がおかしい
他の魔法はそこまででもないでしょ?」
水の魔法だけ特出している。
「雷魔法も得意なんじゃないか?」ロードが付け加える。
「んー。たぶん違うね。水魔法で雷属性を強化してああなったんだと思う。」
船の上でビックバードを仕留めた魔法のことだった。
「魔法に関して言うと、変だね。制限がかかってるって当てはまってるかも」
「ナゼそんなことになってるの?」シュルトが原因を問うのにグスタフが答える。
「レベルや経験だけじゃない。魔力制御はしっかりできている
魔力量も中級レベルの魔法使いだ。得意、不得意で断じるにはおかしな部分がある。
キースの風魔法の巡りが悪かった。魔力の抵抗、変な乱れがあった。」
セリ自身の鍛錬方法や経験に寄らない部分で、何かしらの制限が課されている可能性の示唆。
「んー。そうなれば、呪い?」
キースの指摘は魔力封じ、呪いによる能力低下と例はある。
その場合、身体的な特徴や依代になる魔法具を身につけているが…
「そんな跡ないぞ」ロードが答えた。
「お前が答えるのな」と呆れるカナン。
「魔力を流したら出るとか?後は…」キースはブツブツと思考に沈んでいった。
「調べてみると良いかもな」グスタフの結論で締めた。
「何かありそうだね?」子供が喜ぶようなキースの声だった。
セリは思考する
そんな物が自分にあるのか?
魔力に関わる病気の存在は知っている。それにあてはならず、魔力の制限がかかっている?
記憶のある限りl冒険者の生活上困ることはなかった。産まれたばかりならわからないな。
両親のことさえ詳しくわからない。
何か変とは?
魔法使いが周りに少なく比較対象がない。
「そーろそろ、ギルドに顔出しとくか。」カナンの声に考えるのを止めた。
グスタフとカナンについていくロードが再び、セリと距離を取るように言われ、
後から付いていく。
森の見回り組み4人が再び、部屋を出て行ったのだった。
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