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V 舗装された道
お話し
しおりを挟むんー。
森、死んでる、貴族
魔の森で死んだ(と届けられてる)子供、年齢でたどり着けるかな?
キースはセリの反応を見ながら考えていた。
怪しいかな。
届け出されているか
貴族のやりそうな事が何パターンか思いついた。
大規模な討伐が行われる地域なら、それに狩り出されて死んだ貴族の子に
紛れているかも。意図的に。作為的に。
貴族のやり用なら、そいつらは稚拙な工作だけどね。
セリの言葉選びは、慎重だ。雰囲気にも流されないが、
話しても良い範囲でこちらの手の内を伺っている。
貴族というより、商人ぽいかなあ。
度胸はあるけど詰めの甘さを感じるのは、それほど経験は高くないんだろう。
その戸惑い、思考の狙いもわかる。
ボクの権限を図りたいってところだね?
“元“家に対抗しうるか
その借りに、利点を示せるか自信がないってとこ?
ロードへの貸しになるんだからそこは上手く押し付けちゃえば良いのに。
面白そうだしね!
どう対処するか。
できない事はないだろうけど、どれほど面倒を避けれるかも重要。
そこはシュルトにも動いてもらえばいいかなあ。
ロードがさっさと動きそうだ。それを抑えると言いつつカナンがついて行って
と見えるようだよ。
シュルトの庇護欲を刺激しているセリが意識なんてしてない、気づいてないけど。
境遇が良くないものと憤慨している。世話焼きが出てきているね。
まあなんとかなるでしょ。
セリの表情のなさは懐かしさがある。無愛想と言われても感情を隠せと教育される。
騎士や武力を振るう家柄が多い。
無表情より装える方が有効だと思うけど。
ニッコリ笑わないのは、貴族教育の種類としては、男の方の教育だ。
これは、貴族女性の戦いにも慣れてないかなあ?
揺さぶりをかけてみる。
「ドレスは何色だった?」
にこやかにキースが聞いている風だが、これは…
“チェックメイト”の意味だ。
貴族子息の手腕を見せつけられる。
経験の差は埋められない。黙っているつもりもないので
答えは、ピンク白、明るい色。
ドレスの色を思い浮かべるも、そんなの着たことあったかな?と
思考が止まったので
「黒。」
記憶にあるお茶会の時のジャケットの色を言った。
「ふーん。レースで喪服用?な訳ないよねぇ」
「ジャケット着きのパンツ姿」
男装?と言いそうなのを「後継者として育てらえれてたの?」
疑問というより、確定の言葉。
この国に、女の後継者も過去にはいた。
王の許可が必要だと聞く。
「家を継がない、代わったのは良いと思ったけど、命を狙われた。
そのあと戻れなんて嫌だ。」
「そう。まあ良くある話だよね」と明るく言うキース。
その言葉に「まあね」という感じでお茶を飲んだセリだった。
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