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闇の友
(ゴ)酒のツマミを所望だ
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ヒトが森の中に作った場所にたどり着いた。
退屈だな。
しばらくは、こんなぬるい生活なのだろう。
森をぬけてしまえば、気軽に飛び回るのも控えなければな。
ヌゥーんと首を伸ばした。
縮こまりそうだわっ。
羽を広げ、ヒト臭いのを風で払い除ける。
こう集まると落ち着かんな。
森の静寂さとは違い、群れの中にとどまる尻の座りの悪さは
慣れるものではないな。
ワレは孤高の存在なのだ!
同族などおらず、力は全てがひれ伏す。
頭を垂れぬものは潰してきたがなっ。
そんな生活も飽きるが、縄張りを気軽に移動する生活など
若い時分ならやっただろうが
この歳では面倒だな。
それ故の小僧どもを隠れ蓑に、馬が車を引いた乗り物で
ノロノロ移動しておる。それもまた一興。
わかっていることだが、息が詰まるのぅ。
ほぅ。森を見回るらしいな、ついていってやらんでもない。
遅れをとるなよ?
パサパサと羽を動かして主張した。
小僧らが昼を食っている側で大人しく待つことにする。
無害な獣を装うのだ。ワレの力は強大。それ故に狙われる。
小物ばかりなのが、ちょこざいのだ!
返り討ちなど容易いが、そうなれば今の暮らしができなくなる。酒!
気ままに移動し、狩りも獲物を調理させる。
そして、酒だ。人里にある肴も酒も
まだまだ、ワレが知らぬものが出てくる。
それを逃す手はない。
そのために、無害な従魔という皮を被るのだ!
今日の酒のためになっ。
ホォーとオウルのように静かに鳴く。
動きも緩慢に、巨木小僧に乗って居れば良いのだ。
簡単なものだ!
そもそも、フォレストオウルという魔物は、
鷹でも鷲でもなくい鳥の魔物。
フクロウのようでヒトの前に姿を現さない。
脅威度が低いが、希少な存在。
森にひっそりと住む、狩人。目撃した冒険者も少ない。
いろんな毛色を纏めて、フォレストオウルと名がついているらしい。
なんと適当な。
冒険者などそんなものか。
この隠しきれない高貴さも、
”そういうオウルだ“で済まされるものよ。
ハハハっ、軽い頭だな。
魔術に長ける者共には、気をつけているが、
下手に高等魔法を使わねば問題ない。
ワレの魔力制御は繊細にして大胆!
闇属性は認識阻害など痕跡を消すのが得意だ。
狩りにも役立つ、夜の帝王にふさわしい力だ。
昼間だと目立つがな。
その異様さ、他の魔法との違いに嫌煙されやすい魔法属性らしい。
この素晴らしさがわからんとは。嘆かわしいわっ。
それ故に、希少な属性だ。
バレないに限る。
少々の窮屈さなど、織り込み済みだ。
求められることもないのだ。どれ、羽を伸ばすか。
このようなノロノロの馬に付き合うのも、
森で得られん経験よ。
ワレの寛大な心に感謝するが良い!
昼が終わったようで、
疾走する小僧らについてきていた。
酒に合う木の実を探す目的がある。
この竜小僧ときたら、番のメスにべったり
動かんくなった。
先が思いやられるワイ。
いつものように並走している。
まあまあの速さだ。
置物小僧(キース)と食事係(シュルト)は遅いからな。
風魔法と身体強化の同時掛けくらい、
軽くできないものか?種族の差なのかもしれんな。
ワレのように自然と使えるのは、少ないようだ。
風魔法と強靭な肉体、俊敏性がなければ木に激突するわ。
コヤツらは慣れておる。
魔物もほどほどに狩り、川へ出おった。
木の実がなっておったので枝ごととってきた
巨木に留まり食う
何だ小僧(グスタフ)、やらんぞ。
木の実が上手いな。良い森の恵を受けておる。
竜小僧が群れから外れた。
行き先は山ぶどうか。
番への貢ぎ物か。
甲斐甲斐しいことだな。
ワレも喉を潤すかな。
山ぶどうを啄む。
川にたどり着けば、魚がおった。
これは、獲れば良い肴に化けるだろう。
獲るぞ!
爪を振るった。
今宵の酒が楽しみだな。
退屈だな。
しばらくは、こんなぬるい生活なのだろう。
森をぬけてしまえば、気軽に飛び回るのも控えなければな。
ヌゥーんと首を伸ばした。
縮こまりそうだわっ。
羽を広げ、ヒト臭いのを風で払い除ける。
こう集まると落ち着かんな。
森の静寂さとは違い、群れの中にとどまる尻の座りの悪さは
慣れるものではないな。
ワレは孤高の存在なのだ!
同族などおらず、力は全てがひれ伏す。
頭を垂れぬものは潰してきたがなっ。
そんな生活も飽きるが、縄張りを気軽に移動する生活など
若い時分ならやっただろうが
この歳では面倒だな。
それ故の小僧どもを隠れ蓑に、馬が車を引いた乗り物で
ノロノロ移動しておる。それもまた一興。
わかっていることだが、息が詰まるのぅ。
ほぅ。森を見回るらしいな、ついていってやらんでもない。
遅れをとるなよ?
パサパサと羽を動かして主張した。
小僧らが昼を食っている側で大人しく待つことにする。
無害な獣を装うのだ。ワレの力は強大。それ故に狙われる。
小物ばかりなのが、ちょこざいのだ!
返り討ちなど容易いが、そうなれば今の暮らしができなくなる。酒!
気ままに移動し、狩りも獲物を調理させる。
そして、酒だ。人里にある肴も酒も
まだまだ、ワレが知らぬものが出てくる。
それを逃す手はない。
そのために、無害な従魔という皮を被るのだ!
今日の酒のためになっ。
ホォーとオウルのように静かに鳴く。
動きも緩慢に、巨木小僧に乗って居れば良いのだ。
簡単なものだ!
そもそも、フォレストオウルという魔物は、
鷹でも鷲でもなくい鳥の魔物。
フクロウのようでヒトの前に姿を現さない。
脅威度が低いが、希少な存在。
森にひっそりと住む、狩人。目撃した冒険者も少ない。
いろんな毛色を纏めて、フォレストオウルと名がついているらしい。
なんと適当な。
冒険者などそんなものか。
この隠しきれない高貴さも、
”そういうオウルだ“で済まされるものよ。
ハハハっ、軽い頭だな。
魔術に長ける者共には、気をつけているが、
下手に高等魔法を使わねば問題ない。
ワレの魔力制御は繊細にして大胆!
闇属性は認識阻害など痕跡を消すのが得意だ。
狩りにも役立つ、夜の帝王にふさわしい力だ。
昼間だと目立つがな。
その異様さ、他の魔法との違いに嫌煙されやすい魔法属性らしい。
この素晴らしさがわからんとは。嘆かわしいわっ。
それ故に、希少な属性だ。
バレないに限る。
少々の窮屈さなど、織り込み済みだ。
求められることもないのだ。どれ、羽を伸ばすか。
このようなノロノロの馬に付き合うのも、
森で得られん経験よ。
ワレの寛大な心に感謝するが良い!
昼が終わったようで、
疾走する小僧らについてきていた。
酒に合う木の実を探す目的がある。
この竜小僧ときたら、番のメスにべったり
動かんくなった。
先が思いやられるワイ。
いつものように並走している。
まあまあの速さだ。
置物小僧(キース)と食事係(シュルト)は遅いからな。
風魔法と身体強化の同時掛けくらい、
軽くできないものか?種族の差なのかもしれんな。
ワレのように自然と使えるのは、少ないようだ。
風魔法と強靭な肉体、俊敏性がなければ木に激突するわ。
コヤツらは慣れておる。
魔物もほどほどに狩り、川へ出おった。
木の実がなっておったので枝ごととってきた
巨木に留まり食う
何だ小僧(グスタフ)、やらんぞ。
木の実が上手いな。良い森の恵を受けておる。
竜小僧が群れから外れた。
行き先は山ぶどうか。
番への貢ぎ物か。
甲斐甲斐しいことだな。
ワレも喉を潤すかな。
山ぶどうを啄む。
川にたどり着けば、魚がおった。
これは、獲れば良い肴に化けるだろう。
獲るぞ!
爪を振るった。
今宵の酒が楽しみだな。
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