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闇の友
(サン)新しい子供
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旅の空。羽を伸ばしながら南下している。
街に寄りつつも、急ぎ足で通り過ぎていく。
町に寄っても、物珍し気にワレを欲する目が減った。
ヒト自体が減って、ワレを見る目もただの興味になる。
やれやれ。ワレの素晴らしさは隠せるものではないがな。
手中に納められると思われるのは、欺瞞だな。
そんな空気を入れ替えるように、小僧たちの群は移動して行った。
そんな空気の悪さが嘘のようなところまで来た。
ちらりと門の作りを見たが、田舎だな。
前いたところよりヒトが居らず、ワレを見る目も“ただの興味“になる。
まあ、仮の姿とは言えこの強さと美しさは隠し切れるものではない。
子どもにちょっかいをかけられるくらい
軽く相手をしてやろう。
バサッと羽を動かせば嬉しそうにキャーキャー言っておる。
無害だと振る舞うのもワレの楽しみのためだな。
夜は酒を出せよ!
ダメなら狼小僧からせしめるか。
そんなことをした翌日。
単独で森の中を飛んでいた。
骨のあるヤツを求めて、奥へ奥へ行った。
良い運動になったし、腹にもたまった。
初めての森で何日か羽を伸ばす。
奥に行けば、まあまあ骨のあるヤツを見つけられた。
ここの森は強さで何層かの縄張りに分かれているな。
そうこうして過ごしていると、
調理された肉が食いたくなる。酒代わりに酒の実を啄み、
木の実を食った。ここのは上手いな。
魔法を使って保存し、蓄えを増やしておいた。
まあまあな狩りの成果だな。
まだ気になる方角はあったものの、合流する頃合いか。
森の入り口に降り立つ
巨木小僧を止まり木にする。
ふむ。大儀であるぞ。
近くには、子供が嬉しそうな瞳でこちらを見ている。
また子供か?ワレを撫でたそうに見ておるな。
冒険者らしい格好をした小僧…いや、小娘。
近づいてみれば、
たっぷりと竜の小僧のニオイと魔力が染み付いている。
竜の小僧の番か。
一丁前にこちらを威嚇しておる。
傷つけるな?いや近寄るな、か。
くくくっ焦っておるのか。度量の小さい男に成り下がったな!
この様変わりが番を得た獣人か。
良い酒の肴になる。これから見物だな。
子どもは、うるさいと敵わんと思ったが静かなものだ。
コレは、狩人のそれだ。
まだまだ子どもでもな。
子どもらしさもある。
ワレを撫でたいと?
ふふふ
撫でるがいい!
触られるとよく分かる。コヤツの魔力は稀なものだな。
水の魔力の涼やかさは心地よい。
ワレの羽毛を撫でる栄誉を授けてやろう。
ウム。もっと右も撫でよ!
ここから、新しく子供が旅に加わった。
街に寄りつつも、急ぎ足で通り過ぎていく。
町に寄っても、物珍し気にワレを欲する目が減った。
ヒト自体が減って、ワレを見る目もただの興味になる。
やれやれ。ワレの素晴らしさは隠せるものではないがな。
手中に納められると思われるのは、欺瞞だな。
そんな空気を入れ替えるように、小僧たちの群は移動して行った。
そんな空気の悪さが嘘のようなところまで来た。
ちらりと門の作りを見たが、田舎だな。
前いたところよりヒトが居らず、ワレを見る目も“ただの興味“になる。
まあ、仮の姿とは言えこの強さと美しさは隠し切れるものではない。
子どもにちょっかいをかけられるくらい
軽く相手をしてやろう。
バサッと羽を動かせば嬉しそうにキャーキャー言っておる。
無害だと振る舞うのもワレの楽しみのためだな。
夜は酒を出せよ!
ダメなら狼小僧からせしめるか。
そんなことをした翌日。
単独で森の中を飛んでいた。
骨のあるヤツを求めて、奥へ奥へ行った。
良い運動になったし、腹にもたまった。
初めての森で何日か羽を伸ばす。
奥に行けば、まあまあ骨のあるヤツを見つけられた。
ここの森は強さで何層かの縄張りに分かれているな。
そうこうして過ごしていると、
調理された肉が食いたくなる。酒代わりに酒の実を啄み、
木の実を食った。ここのは上手いな。
魔法を使って保存し、蓄えを増やしておいた。
まあまあな狩りの成果だな。
まだ気になる方角はあったものの、合流する頃合いか。
森の入り口に降り立つ
巨木小僧を止まり木にする。
ふむ。大儀であるぞ。
近くには、子供が嬉しそうな瞳でこちらを見ている。
また子供か?ワレを撫でたそうに見ておるな。
冒険者らしい格好をした小僧…いや、小娘。
近づいてみれば、
たっぷりと竜の小僧のニオイと魔力が染み付いている。
竜の小僧の番か。
一丁前にこちらを威嚇しておる。
傷つけるな?いや近寄るな、か。
くくくっ焦っておるのか。度量の小さい男に成り下がったな!
この様変わりが番を得た獣人か。
良い酒の肴になる。これから見物だな。
子どもは、うるさいと敵わんと思ったが静かなものだ。
コレは、狩人のそれだ。
まだまだ子どもでもな。
子どもらしさもある。
ワレを撫でたいと?
ふふふ
撫でるがいい!
触られるとよく分かる。コヤツの魔力は稀なものだな。
水の魔力の涼やかさは心地よい。
ワレの羽毛を撫でる栄誉を授けてやろう。
ウム。もっと右も撫でよ!
ここから、新しく子供が旅に加わった。
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