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IV 新たな道行き
後片付け -3
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落ち着き、怪我の手当ても終わった。
今は、
船の点検、応援に来る救援部隊と合流を待っている。
それが、決まりらしい。
足止めされる形だが、鳥の魔獣の襲撃でこの程度で済んで奇跡だ!
らしい。
賑やかに慌ただしく乗組員が動く。
乗客は部屋で落ち着き、出航を待っていた。
ロードは魔道具の存在を黙っているよう周りの乗客に言う。
船長には、故意の可能性を話し持ち込んだ男を
つき出した。
魔力の充填を追加依頼として受け、船内に散っていて、
セリは、舳先にいた。
ロードの言いつけだ。
わかるところにいて欲しい気持ちと直ぐ駆け付けられるから
だが、深く聞いてはおらず、大人しくしている。
ヴァルトと待機だ。
そんなセリの前で、
「船を引く魔物が帰ってこない」と言う声。
銛を使っていた乗組員だ。
鳥の魔物を怖がったのかと騒ぐが、
「臭いではないか?」と数人で甲板掃除を始める。
羽が散っていた甲板は川の水が汲み上げ流されて
綺麗になっていく。
邪魔にならぬよう、少し上がった部分にセリは、ちょこんと座った。
慣れたもので直ぐブラシがけが終わったが
セリが綺麗になった甲板に仕上げとばかりに
『エアウォッシュ』で匂いを洗い流した。
ヴァルトが甲板に降りたので、臭いも何とかなたようだ。
「ありがとな!」仕事に戻って行った。
川風が涼しく感じる。
「キュイ」と声がした。川を覗き込めば、
『川いるか』がいた。
鈍色の艶のある流線の身体に
小粒な目が可愛らしい。
元気に飛び跳ね、挨拶してくるようで
飛び跳ねて見せてくれた。
戯れに、
ウォーターボールを投げキャッチボールを楽しむ。
なかなかコントロールが上手い。
いくつか水の玉を作って投げれば、遊び出した。
魔物の子供は警戒感が薄く、攻撃性少ないと聞くが
平和だなあ。
様子を見ながら、たまに戻ってくる水の玉を打ち返した。
船内の乗客はセリに近づかず、眺めた。
ロードのおかげで近づく者はいない。
キースには接触があるようだが、軽くいなしている
セリは密かに、あれをできるようになろうと気合を入れた。
救援部隊の隊長は獣人だ。
「冒険者がわざわざ船を守ってくれたらしいな?
ご苦労なこった!」
通訳すれば、“余計なことを”だろうか?
意気揚々きたら、敵は退けたと言われれば
そうなるものか。
後ろは、ホッとしている様子だが。
魔物からの救助、海や川の戦いに慣れている装備だ。
鳥の魔物とは相性が悪そうだなと感じた。
その隊長に、
船の走行には問題なしと判断され、目的地である商業街へ
動き出した。
場所を移し、
魔道具を持ち込んだ男の尋問にうつる。
セリとロードが、冒険者として立ち合うことになった。
今は、
船の点検、応援に来る救援部隊と合流を待っている。
それが、決まりらしい。
足止めされる形だが、鳥の魔獣の襲撃でこの程度で済んで奇跡だ!
らしい。
賑やかに慌ただしく乗組員が動く。
乗客は部屋で落ち着き、出航を待っていた。
ロードは魔道具の存在を黙っているよう周りの乗客に言う。
船長には、故意の可能性を話し持ち込んだ男を
つき出した。
魔力の充填を追加依頼として受け、船内に散っていて、
セリは、舳先にいた。
ロードの言いつけだ。
わかるところにいて欲しい気持ちと直ぐ駆け付けられるから
だが、深く聞いてはおらず、大人しくしている。
ヴァルトと待機だ。
そんなセリの前で、
「船を引く魔物が帰ってこない」と言う声。
銛を使っていた乗組員だ。
鳥の魔物を怖がったのかと騒ぐが、
「臭いではないか?」と数人で甲板掃除を始める。
羽が散っていた甲板は川の水が汲み上げ流されて
綺麗になっていく。
邪魔にならぬよう、少し上がった部分にセリは、ちょこんと座った。
慣れたもので直ぐブラシがけが終わったが
セリが綺麗になった甲板に仕上げとばかりに
『エアウォッシュ』で匂いを洗い流した。
ヴァルトが甲板に降りたので、臭いも何とかなたようだ。
「ありがとな!」仕事に戻って行った。
川風が涼しく感じる。
「キュイ」と声がした。川を覗き込めば、
『川いるか』がいた。
鈍色の艶のある流線の身体に
小粒な目が可愛らしい。
元気に飛び跳ね、挨拶してくるようで
飛び跳ねて見せてくれた。
戯れに、
ウォーターボールを投げキャッチボールを楽しむ。
なかなかコントロールが上手い。
いくつか水の玉を作って投げれば、遊び出した。
魔物の子供は警戒感が薄く、攻撃性少ないと聞くが
平和だなあ。
様子を見ながら、たまに戻ってくる水の玉を打ち返した。
船内の乗客はセリに近づかず、眺めた。
ロードのおかげで近づく者はいない。
キースには接触があるようだが、軽くいなしている
セリは密かに、あれをできるようになろうと気合を入れた。
救援部隊の隊長は獣人だ。
「冒険者がわざわざ船を守ってくれたらしいな?
ご苦労なこった!」
通訳すれば、“余計なことを”だろうか?
意気揚々きたら、敵は退けたと言われれば
そうなるものか。
後ろは、ホッとしている様子だが。
魔物からの救助、海や川の戦いに慣れている装備だ。
鳥の魔物とは相性が悪そうだなと感じた。
その隊長に、
船の走行には問題なしと判断され、目的地である商業街へ
動き出した。
場所を移し、
魔道具を持ち込んだ男の尋問にうつる。
セリとロードが、冒険者として立ち合うことになった。
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