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III 貿易都市
③付与ネイル
しおりを挟む「魔術的な化粧に使うものはどう?塗るもので魔石の粉なら付与が
定着するものもあるかも。」
火魔法の耐性、土の魔力の硬化を利用した魔術用の化粧を思い出す。
女性の白粉には、魔力が宿って舞を捧げる。
という記述の本があった。旅行記のようなものだったと記憶している。
その魔術的な物を作りだしているのが、シャーマンと呼ばれる、
土地固有の魔術士だという。
そんな話でキースの興味をひいたらしく、考え込んでいる。
「魔術的に考えれば…目、髪は無理だから、爪。」
「ネイル?爪に塗るオシャレがあった。」
石を削り入れた液体は、塗るとキラキラ光を反射して美しい。
と話にいた。
勧められた時、
冒険者の爪がキラキラしてどうするのか。
魔物にバレやすくなるだろうに。
獣人は苦手なヒトもいるので選択肢になかった。臭いが苦手らしい。
キースに提案する。
「作ってみようか?」
魔力触媒と少しの硬化ができる粘性のある液体。
どろっとした鮮やかな色が小瓶に入っている液体を思い出す。
それならば、作れそうだ。安全に。
「やって!」
まず、付与する魔法を決める。
火と氷は、火傷がこわい。
他の属性は効果が分かりにくい。
爪と言えど、身に塗るなら安全な回復魔法が良いだろうか。
回復魔法の付与が狙いでもあるから。
「付与できれば、便利!とキースが付与することに決まった。
あれだけ付与した砂を作って、魔力に余裕があるらしい。
おっと、
自分の事を心配しなければ。この調合と言いづらい混ぜ物を変なものにしないよう。
(上手くいきますように。)魔石の粉、魔力水、
トロリと気泡を泡立てる透明な液体に、鑑定で確認した後
小瓶にわけ入れる。
それに、キースが回復魔法を付与した。
じわりと色が深い緑色になる。
回復魔法の付与
鮮やかな緑になれば、定着したらしい。
付与はできたけど、
「効果が出るかは、試さなきゃね。」
指にネイル液を施す。
効果は疲れにくいといったところか。
「怪我したらわかるけど。」
キースが言ったので、セリが目線を向けた先。
ロードに、刃物は遠ざけられた。
ハサミまで。
乾燥させてから、
ブレンドティに取り掛かった。
シュルトが戻ってきたので、結果報告。
作ったのでものをだした。
ポーションは、
余裕がはあれば、中級ポーションもシュルトがいる時に作ってみる。
そしてもう一つ
「ネイル用、ね。」興味をひいただろうか?
「硬化させたり、他の属性も面白いかも。
「へぇ、魔法が使えるか?」とカナンが覗き込む。
獣人は魔法が苦手。
魔力を身体強化や種族特有の能力に使っているからと考えられている。
魔法を使うことに憧れるものが多い。
着火の炎、水滴の水、バチっとくる雷
土は硬化程度ならできるかもな。
正直、売れないと思う。
身体強化なら獣人にも売れるか?
臭いに気をつけないとね。
「他のも付与してみてチョーダイ」
試すには、とる必要があるなあ。
綺麗にできたけど。
「外にしていけないか」と呟けば、
「アラ?バレなきゃいいの」シュルトが指し示したのは、
足の爪
そうとなれば、
水と雷の付与では爪にはむかないだろうか?
薬液をどうするか考えるセリだった。
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